1日2試合とか、フェアじゃない(朝倉)
「1日2試合とか、あれがフェアじゃないですよね。1日1試合の(各大会に分けて開催する)トーナメントだったら全然アリなんですけど、大晦日とかに準決勝、決勝みたいな感じでやる時があって、それって世界にやってところ無いですよね(※下記に注釈あり)」と、ワンナイトトーナメントの問題点を指摘した。
「たしかに組み合わせによって全然違いますね」と同意する弥益。立ち技のワンナイトトーナメントは各団体で行われているが、MMAでは減少方向にあるのはたしかで、海外にもMMAのワンナイトトーナメント自体はあるが、アスレチックコミッションの認可を受けるために、ワンナイトトーナメントでも、1日のラウンド数が限定されていたり、各ラウンドの試合時間が限定されていることが多いのが現状だ。
「競技として成り立たない。それが1回の戦績として数えられるのは不服というか」と、ファイターとして納得がいかない部分があるという弥益。
朝倉も「怪我する可能性もあるし、準決勝の相手がめちゃめちゃ強い場合もあるんで、それで凌ぎあって3Rまでやった状態と、もう一方のヤマが10数秒で終わっちゃったら、お互いにフェアじゃないですよ。そういう状況が起こるんで、ほんとうの実力を見る意味でも、1試合ずつやってほしいなっていうのはありますけどね」と、イコールコンディションが前提のファイトスポーツとして、問題があるとした。
一方で弥益は、「見ている人からしたらそこにエンターテインメント性があるっていう楽しみ方もできるんですけど、そこのバランスですよね」と、観客の視点も考慮。朝倉も「まあまあたしかに、運も味方にするみたいな」と、ワンナイトトーナメントの難しさを語った。
「でもフェザー級はほんとうに人が集まってきたんで、トーナメントはめちゃ面白いですよね」と、実力者が揃うフェザー級GPに、ファイターとして楽しみだという朝倉。「また当たる可能性も、まだあるかもしれない」と言う弥益。「トーナメントなので、また当たる可能性あり得ますね、マジで」と、再戦の可能性について語る両者。
榊原CEOは4日の会見で、「秋からのフェザー級GPはワールドワイドなものにしたい。前半のシーズンの中でそのGPに向けた国内での戦いの枠組を取り決めて発表していきたい」と、RIZINフェザー級王者・斎藤裕を頂点とし、朝倉未来、クレベル・コイケ、摩嶋一整、弥益ドミネーター聡志、芦田崇宏、萩原京平、平本蓮、関鉄矢などタレントが揃ってきたフェザー級で、上半期に日本代表決定戦的な試合を組み、秋からワールドGPを開催したいと発表している。
RIZINにまだ参戦していない王者では、朝倉が名前を挙げたDEEP王者の牛久絢太郎、PANCRASE王者のISAOに加え、修斗環太平洋フェザー級王者のSASUKE、GRACHAN二階級王者の山本琢也、首の怪我の治療中のGRACHAN前フェザー級王者阪本洋平らも候補に登るなか、海外勢では、カイル・アグオンを下したヴガール・ケラモフ、さらに元UFCのスパイク・カーライルもRIZIN参戦をアピールしている。
また、10日にはBellatorが2021年の大会日程を発表。現在開催中のフェザー級ワールドGPで勝ち上がっているパトリシオ・“ピットブル”・フレイレ(※RIZINライト級GP準優勝のパトリッキーの弟)とエマニュエル・サンチェスが、4月2日の開幕戦で対戦し、勝者がすでに決勝進出を決めているAJ・マッキーJrと6月に対戦することも発表されている。BellatorでのGP勝者や敗者が、RIZINフェザー級GPにどのようにかかわってくるのかも興味深いところだ。