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コラム

【RIZIN】榊原CEOがシバター人気に「ある意味、リスペクト」と高評価も、気になる「本戦」と「サブ」のバランス

2021/02/04 21:02

実力派カードを組んできた「種まき」が大晦日に「結実」した

 初参戦を果たしたYouTuberシバターの躍進が注目されるが、「今後参戦してほしい選手」では13位。格闘技大会としては、あくまでも“サブチャンネル”的なカードで、今後の“人気者”の登用方法にも工夫が必要だ。

 2位に5倍近い得票でダントツ1位の「堀口恭司vs.朝倉海」がファンの支持を得たのは、やはりここまでのバンタム級ファイターたちの歴史・物語の積み重ねがあってこそのもの。そのために、「本戦」の勝負論の高い、実力派カードを組んできた“種まき”がこの大晦日に「結実」したともいえる。

 また、元谷友貴に一本勝ちし、朝倉海戦をアピールしている井上直樹の名前が、「今後参戦してほしい選手」の5位、「印象に残った選手」の6位、「印象に残った試合」の10位に入っていることも実力者が結果を出した、ともすればマニアックな試合にもファンが注目していることの現れであろう。

 アンケート結果がイコール視聴率とはならないのが、地上波放送もあるRIZIN興行の難しいところだが、地上波“生”放送ではない部分で、今後もいかに種まきするか。今後は本戦とサブのバランスがより求められると言える。また、そこから派生して、シバターと堀口が自身のメディアであるYouTubeチャンネルでスパーリングを公開し、注目を集めているとなると、なおさら「本戦」との差別化が必要となってくるだろう。

「今後参戦してほしい選手」の6位にクレベル・コイケ、9位に大晦日に出場しなかった斎藤裕の名前が挙がるなか、他団体からは、15位に青木真也、16位にフアン・アーチュレッタ、17位にISAOの名前も挙がっている。

「3月は基本日本人選手のマッチアップになりますが、4月の声を聞いたくらいには外国勢も入って来れるでしょうから、怒涛の毎月大会をやっていくくらいの迫力を持って、RIZINとしては皆に少しでも生きて行くための生きがい、精力剤のような活力になるものにチャレンジしたい」と、展望を語った榊原CEO。

 2021年「年間7大会」の目標を掲げ、今秋開催予定のフェザー級ワールドGPに向け、「日本代表」を決めるテストマッチも始まるなか、「新機軸の大会にもチャレンジしていきたい」と抱負を語っている。「この5年間、皆に支援を受けて生かさせてもらった。元気、勇気や感動を今年も全力で届けたい」という、6年目のRIZINの挑戦に注目だ。

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