「堀口恭司を壊します」──人気YouTuberで格闘家のシバター(フリー)が、RIZINバンタム級王者の堀口恭司(アメリカントップチーム)とのスパーリング対決にこぎつけたことを自身のYouTubeで報告。堀口も「やったります!!」とツイートで返答し、まさかの対決が実現することになった。
大晦日「RIZIN」でHIROYAと、1Rが3分のキックルール、2RがMMAルールのミックスルールで対戦し、1Rを凌いで、2Rに腕十字を極めたシバター。試合後には、堀口にも狙いを定め、執拗に対戦を迫ってきた。
「俺、堀口恭司も倒します。堀口恭司はアメリカに行っちゃうよね。次、日本にいつ帰って来るかも分からないので、さっさとやりましょう。堀口恭司、前々から言っていますが、体重差というの格闘技においてどれだけ大きいものなのかを堀口恭司、そして格闘技ファン、そして格闘技を知らない僕の視聴者にお見せしたいと思います」
これまでの実績も体重も異なる堀口は、シバターの要求に「シバターさんへ、(動画を)出すなって言ったじゃないですか。フリじゃないですよ。ほんとうに勘弁してくださいよ。(やるなら)釣り対決とか、そういう風にしませんか」といなし、競うなら釣りで、と提案していた。
シバターはいかに堀口をマットに引きずり出したのか。
動画のなかで堀口は、格闘家としてのシバターの印象について、「印象……そうですね、まぁ、総合格闘技出来る選手だなと。プロで試合をやっているだけあって、強いなと思います」と、最初は無難なコメント。
しかし「実力はある、という感じですか?」と問われると、「実力があるっていうか……体重差があるし、最後、総合の寝技で勝ったじゃないですか。HIROYAくんは(寝技)出来ないじゃないですか。それはちょっとずるいかなっていうのは思いましたね」と、苦笑しながら返答した。
続けて「戦ったら勝てますか?」との質問に、「そりゃもちろん余裕で勝てますよ。(勝負論は)あんま生まれないかもしれないですけど、小さいヤツがデカいヤツを倒すっていうのは、まあ、凄い画になるんじゃないかなとは思います」と、余裕をのぞかせた。
一方のシバターは、「誰も業界の人は本当のこと言わないんですけど、本当にウェイト差ってめちゃめちゃ大きくて、バンタム級(61.2kg)とかフェザー級(65.8kg)の選手って、120キロの素人には、絶対勝てないんですよ」と、プロMMA経験もありながらあえて自身を“素人”とたとえ、それでも通常体重で30~40kgほどの差が、モノをいうと勝利に自信を見せた。
大晦日のシバターは92.6kgで計量しているが、スパーリングに契約体重は無い。アメリカントップチームでは階級上の選手を圧倒することもある“世界の堀口”だが、重量級と組むことはほとんどないという。もし戦えば、体重差が30キロ以上になることについて、バンタム級王者は、「あのHIROYAくんとの試合を見ている感じだと、全然、余裕かなっていう感じですね。作戦? 試合展開?……そういう作戦も試合展開もなく勝てるのかなって思ってます」と、問題ない、とした。
さらに、堀口が大晦日のフィニッシュに繋げたカーフキックについて、シバターが対応できると豪語したことについても、「まあ、たぶんシバターさんは、自分のスピードだったりに、対応できないと思うので、まあ反応出来ないんじゃないかなと思いますね」と、一蹴している。
意気込みを問われ、戸惑いながらも「うーん、意気込み……まあ勝負になったからにはしっかりと倒そうかなと思っています」と、KO宣言した堀口。
ついに王者を巻き込んだシバターは、「正直、日本の総合格闘技界のためを思ったら、絶対(堀口とは)やんない方がいいんですよね。みんなが必死で守って作り上げている幻想が壊れちゃうんで。でもやるからにもまあそういう(幻想を壊す)のもいいのかなって。壊します。“バッドエンド”ですけどね、日本の格闘技界の。でも壊します。すみません」と悲痛そうに目を閉じた。
両者がオープンフィンガーグローブをつけて対峙する動画の最後に「堀口恭司チャンネルで2月5日20時~配信」との予告を流したシバター。両者はいかに拳をかわすのか。注目だ。