日本でも人気の高いロッタン・ジットムアンノン(タイ)が、2021年に1vs2のハンディキャップマッチを行う可能性が出てきた。
ロッタンの所属するジットムアンノンジムのソーエー会長が明かしたプランで、「ロッタンvsチョーファー&ヨードクンタップの1対2での対戦を来年早々にも実現させる」というもの。ムエタイの情報をSNSで発信している『Muay Thai Super Fight』が伝えた。
この“1vs2”という試合形式はリングで同時に3人が戦うのではなく、試合は1vs1で行われ、4Rで相手が入れ替わるというもの。3R戦って疲労があるところに、フレッシュな相手が襲い掛かるのだ。
1vs2は今回が初めてではなく、過去にも行われた試合形式。パーヤップ・プレムチャイやナムカブアン・ノンキーパーユットといった、いわゆる「強すぎて相手がいない」選手に適用される試合形式である。余談ではあるが、パーヤップが1vs2を行った時の相手チームには日本でもお馴染みのチャンプア・ゲッソンリットがいた。
ムエタイはタイでギャンブルの対象となっており、強すぎる選手はギャンブルの対象として面白くない。そこで相手側に体重ハンディを与えて“もしかしたら勝てるかもしれない”とギャンブルを成立させるのだが、1vs2はその究極系。ギャンブルとしての面白みをアップさせるものだ。
近年では2009年に“近代ムエタイの帝王”“生ける伝説”“ムエタイの神”と呼ばれるセーンチャイが、ペッブンチュー&サゲッダーオという一流選手チームを相手に1vs2を戦い、勝利を収めている。
今回、ロッタンの対戦相手候補チームに名前が挙げられているチョーファーとヨードクンタップもランキングに名を連ねる一流ファイター。いずれもロッタンと過去に対戦経験があり、敗れている。チョーファーは「1vs2なんてやる必要はない。俺一人で十分だ」と言っているという。