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【ONE】4大世界王座戦、ンサンが一本負けでミドル級王座陥落、デ・リダーが新王者に。クリスチャンがライト級初防衛、ニューイェンTKO負けでタン・リーがフェザー級新王者に。女子ストロー級はジンナンが4度目防衛

2020/10/30 19:10
 2020年10月30日(金)シンガポール・インドアスタジアムで、ONE Championship「ONE:INSIDE THE MATRIX」が、有観客(※250人のみのスーパーファンチケット購入者)&ライブ配信で開催された。  同大会では5回戦の4つの世界タイトルマッチと、3回戦2試合が、ONE公式アプリ「ONE Super App」やABEMA「格闘チャンネル」を含む150カ国以上でライブ配信された。 ▼ONEミドル級世界選手権試合 5分5R(84.0kg-93.0kg) ×アウンラ・ンサン(米国/ミャンマー)王者(92.7kg, 1.0112)[1R 3分26秒 リアネイキドチョーク]〇ライニアー・デ・リダー(オランダ)挑戦者(92.65kg, 1.0044)※デ・リダーが新王者に。ンサンは4度目防衛に失敗  メインイベントでは、ミドル級とライトヘビー級のONE二階級世界王者、アウンラ・ンサンが、ONEミドル級世界タイトル防衛をかけて、無敗のトップコンテンダー、ライニアー・デ・リダーと戦う。  ンサンは前戦、2019年10月の日本大会でライトヘビー級王座を賭けてブランドン・ヴェラと対戦し、2R TKO勝ち。2017年6月のヴィタリ・ビグダシュとの再戦の判定勝ち以降、ONE7連勝をマークしている。うち2018年6月と2019年3月大会では、日本の長谷川賢をいずれもTKOに下している。5連続KO・TKO勝ち中。  コロナ禍のなか、ンサン自身も6月29日の検査で陽性反応となり療養。回復後、米国フロリダのサンフォードMMAで佐藤天、デレック・ブルンソン、ブレンダン・アレンらと練習を積んできた。12勝無敗のデ・リダーを相手に「蹴りを使ってフィニッシュする」と予告している。  5Rを通じて前に出続けられるスタミナもンサンの強さのひとつ。コロナ感染後も変わらずチャンピオンシップラウンドを戦い続けられるか。  デ・リダーは、5歳から始めた柔道の投げを武器に、柔術黒帯の寝技、そして193cmの長身を活かした打撃を誇る。12勝0敗でONEでは3連勝中。  2019年1月にロン・ファンをダースチョーク、6月にジルベルト・ガルバオをグラウンドヒザで下し、2020年2月には、5度のブラジリアン柔術世界王者に輝くレアンドロ・アタイジを判定で下し、王座挑戦の機会を獲得した。  ONE4戦目での王座挑戦に向け、「金網に押し込んでテイクダウンを取ったら、柔道とレスリングを駆使して、バックを取る。彼はものすごくタフな選手だから、ノックアウトするのは、ほぼ不可能だろうけど、どんな人間にも“首”はある。そこをチョークで狙う」と一本勝ちを宣言している。  1R、193cmのデ・リダーに、185cmのンサン。オーソドックス構えのンサンはローキック。身体が流れるデ・リダーに右アッパーはンサンだが、デ・リダーがボディロックからテイクダウン!  すぐにバックに回ると両足をフックし、4の字ロックからチョーク狙い。左腕を潜って正対しようとするンサン。足はロックされており、再びデ・リダーは正バックに戻る。  足を解いたデ・リダーに背中を預け、亀になり立ち上がろうとするンサン。その背中に跳び乗ったデ・リダーはがっちり背中についてバックマウントに。右腕をアゴ上から絞めて、パームトゥパームで絞め上げスクイーズすると、腕が喉下に。ンサンがタップ。ミドル級に新王者が誕生した。  ベルトを肩にかけたデ・リダーは、ケージの中で「5歳から柔道を始め、この機会を狙っていた。家族がオランダで待っていてくれたから勝てた」と笑顔でコメント。ンサンはミドル級の4度目王座防衛に失敗となり、残すはライトヘビー級王座のみとなった。 [nextpage] ▼ONEライト級世界選手権試合 5分5R(70.4kg-77.1kg) 〇クリスチャン・リー(米国/シンガポール)王者(75.7kg, 1.0005)[1R 2分19秒 TKO]×ユーリ・ラピクス(モルドバ)挑戦者(77.1kg, 1.0248)※クリスチャンが初防衛  ONEライト級世界王者クリスチャン・リーが14勝無敗のユーリ・ラピクスを迎え、初の王座防衛戦に臨む。  現ONE世界女子アトム級王者アンジェラ・リーの弟クリスチャンは、2019年10月、日本大会以来の試合。前戦ではONE4連勝中だったザイード・フセイン・アサラナリエフを判定で下している。  現在4連勝中で、2018年11月に徳留一樹を1R パウンドアウトすると、2019年1月に4カ月前に反則の投げで敗れたエドワード・ケリーも1R パウンドでTKO。同5月には青木真也の腕十字を凌ぎ、2RにパンチラッシュでTKOに下している。  対するラピクスは、イタリア・ミラノの「チーム・ペトロシアン」所属で、ONEフェザー級キックボクシングWGP王者のジョルジオ・ペトロシアンとともにトレーニングをしており、ONE参戦以来破竹の快進撃を見せている。  2019年5月にシャノン・ウィラチャイをリアネイキドチョークで極めると、2020年2月には、マラット・ガフロフも同じリアネイキドチョークで67秒で仕留めている。  1R、いきなり詰めたクリスチャン。ラピクスの左に腰を落としながらもテイクダウンを狙う。四つから崩してテイクダウンも立つラピクスは払い腰テイクダウン! しかし足を戻すクリスチャンは潜りから足を手繰り、ブリッジから立ち上がる。  すぐにボディロックから小外がけテイクダウンはクリスチャン! マウントを奪われたラピクスはシザーズからストレートフットロック。うつ伏せになって絞るが、回転して潰してパウンドはクリスチャン。  右を連打すると前転して逃れようとするラピクスを回転させず、亀になったラピクスにクリスチャンはサイドバックから左右のパウンド連打! 動きが止まりレフェリーが間に入った。  ライト級王座初防衛に成功したクリスチャンは、「250人だけど、ホームであるこのシンガポールで勝てて良かった。父とコーチに、そして美しい妻に感謝したい」と満面の笑顔で語った。 [nextpage] ▼ONEフェザー級世界選手権試合 5分5R(65.9kg-70.3kg) ×マーティン・ニューイェン(豪州/ベトナム)王者(70.25kg, 1.0061)[3R 2分19秒 TKO]〇タン・リー(米国/ベトナム)挑戦者(69.55kg, 1.0049)※タン・リーが新王者に  ONEフェザー級世界タイトルマッチは、2017年8月にタイトル獲得以来、フェザー級の王者として君臨し続けるマーティン・ニューイェンが、公式ランキング3位のコンテンダーで、元LFAフェザー級王者のタン・リーと対戦する。  ニューイェンは、2017年8月にフェザー級でマラット・ガフロフをKOに下し、同年11月にライト級でもエドゥアルド・フォラヤンもKOするなどその強打で同時二階級を制覇。  続く2018年3月の世界バンタム級王座戦ではビビアーノ・フェルナンデスにスプリット判定で敗れ、三階級制覇はならなかったものの、同年5月にはフェザー級でクリスチャン・リーとの再戦をスプリット判定で勝利するなどトータルファイターとしての進化も見せている。  同年7月のONE暫定世界「バンタム級」王座決定戦でケビン・ベリンゴンに判定負けも、前戦2019年4月のマニラ大会ではジャダンバ・ナラントンガラグと対戦し、2Rに右ローキックを効かせての右の二段跳びヒザ蹴りでKO勝利を挙げ、フェザー級王座の2度目の防衛に成功。8月には松嶋こよみもボディ打ちでコーナーに詰めてテイクダウンを切ってのパウンドで、2R TKO勝利。3度目の王座防衛に成功している。  対するMMA11勝2敗のタン・リーは父からテコンドーを、ライアン・ホールから柔術を習ったというベトナム系米国人ファイター。“ノックアウト・アーティスト”として知られ、2019年5月のONEデビュー以来、ユサップ・サーデュラエフ、元ONEライト級世界王者の朴光哲、高橋遼伍をフィニッシュするなど、ONE3戦負け無しだ。  距離感が抜群で自身の距離になったら仕留められる右の強打を持つニューイェン。この試合まですべて1、2Rでのフィニッシュ決着で、5R戦どころか3Rも戦ったことが無いタン・リーに対し、「もしそこまで来たら、彼を未知の世界に引きずり込みたい。ただ、5Rまで待つつもりはない」と予告。  対するタン・リーは「僕の動きは彼がついて来られないレベルの複雑さがある」と、左右でパンチも蹴りもフィニッシュブローを持つ攻撃の幅の広さを活かして戦うことを語っている。  ベトナムをルーツに持つ両者だが、星条旗を背に入場のタン・リー。対してニューイェンはオーストラリア国旗を背に入場する。  1R、サウスポー構えのタン・リー。オーソドックス構えのニューイェンが中央に立ちタン・リーの右足の外側を取る。ニューイェンは右! タン・リーは右のサイドキック気味のハイキック。さらに関節蹴り。ニューイェンは右インロー。タン・リーは左ハイもニューイェンはブロックする。  左ミドルを当てるタン・リー。左から右のバックフィストは空振りもニューイェンの左ストレートに右ロー! しかしこれがローブローとなる。外を取ろうとするタン・リーに左足で蓋をするニューイェン。タン・リーは右ハイ、右フックを打ち下ろす! 右ミドルを当てるニューイェン。タン・リーも左ミドルを返す。タン・リーの蹴りが有効なラウンドに。  2R、詰めるニューイェン。タン・リーは右のサイドキックで突き放す。打って動くタン・リー。前手争いから左ストレートはタン・リー。しかしニューイェンもそこに右を合わせる! タン・リーも走り込んでの左ミドル! 詰めて来たニューイェンに右から左ミドルはタン・リー! さらに左ボディストレート。ニューイェンは右ローを当てる。  タン・リーの左にカウンターで組みに行くニューイェンも差し上げるタン・リー。ニューイェンのヒザ蹴りが金的に。中断、再開。足を止めたタン・リー。右から左ハイがガード上もニューイェンの頭を突く。打って右に脇を抜けるタン・リー。誘って左を狙う。タン・リーが巧く立ち回る。  3R、詰めて来たニューイェンは右を振るが、サークリングするタン・リー。ニューイェンは右ストレートもハードヒットはせず。左ボディから右で当てるニューイェン! さらに右トリプルを上中下に突く! 蹴りの距離が取れないタン・リーだが、得意の右を振ってラッシュをかけるニューイェンに、タン・リーはカウンターの右を当てて回ると、ニューイェンはグラつく!  さらに右から左フック! 打ち抜かれたニューイェンはそれでも立ち上がるが、タン・リーは左フックをクリーンヒットさせ、返しの右フック! 崩れるニューイェンに島田レフェリーが間に入った。  試合後、新王者は「彼が強い選手だとは分かっていた。準備は出来ていた。試合を受けてくれたマーテインに感謝したい。プレッシャーをかけられたけど、僕にもパンチがある。勝てて良かった」と語った。 [nextpage] ▼ONE女子ストロー級世界選手権試合 5分5R(52.3kg-56.7kg)〇ション・ジンナン(中国)王者(56.25kg, 1.0014)[判定3-0]×ティファニー・テオ(シンガポール)挑戦者(56.6kg, 1.0168)※ジンナンが4度目の王座防衛  両者は2度目の対戦。最初の対戦となった2018年1月「ONE: KINGS OF COURAGE」では、ジンナンがテオを4R TKOに下し、初代ONE女子ストロー級世界王座を獲得した。  その後、ジンナンはラウラ・バリン、サマラ・サントス、アンジェラ・リーに勝利し、2019年10月には1階級下のONE世界女子アトム級王座戦でアンジェラと再戦。5R リアネイキドチョークで敗れている。  一方のテオは、2018年1月にジンナンに4R TKO負けを喫するも、2018年11月に公式ランキング2位のミッシェル・ニコリニに判定勝ち、2020年2月には4位の三浦彩佳を3R  TKOで下し、着々とランキングの上位まで上り詰め、再戦のチャンスを得た。  1R、ともにオーソドックス構え。テオは頭髪を丸刈りにして王座戦に臨む。対する王者ジンナンも弁髪姿。レフェリーは島田裕二。  右ローを軽く打つテオ。ジンナンはどっしり構え左のダブルで詰める。右ミドルを当てるテオ。ジンナンは左のダブルもテオはかわす。ジンナンは左インローをヒット。右から左も当てるとボディ打ち。さらに右ロー。テオはサウスポー構えにスイッチする。  2R、ギアを上げたジンナン。右ストレートを上から振ると、圧力をかけていく。サウスポー構えになるテオだが左の蹴りでジンナンの右は止められない。  ジンナンは右ローでテオを崩すと詰めるが、そこに首投げでテイクダウンを奪うテオ! サイドを奪うがジンナンは右で脇差しすぐに立ち上がる。ジンナンの左腕をキムラのクラッチで引き込むテオ。しかし腕を外すジンナンが上に。下からテオを抱きかかえるテオだが突き放すジンナンは飛び込むパウンド! 足を伸ばしテオは立ち上がりゴング。テオの左目周辺が腫れる。  3R、ワンツーを打つジンナンをかわして組みに行くテオだが、突き放すジンナン。右ストレートを上下に突く。さらに右ロー。右から左の返しは空振り。テオは右ハイをジンナンの頬にヒットさせる。ジンナンは効いてないと両手を広げる。右の前蹴りをアゴに当てるテオ。ジンナンは大きな右をスピーディに放つ。  4R、右の後ろ蹴りを放つジンナン。テオも前足に右ローを当てる。詰めるテオは右を差して組む。左でオーバーハンドで小手に巻くジンナン。首投げを狙うテオだがさせないジンナン。突き放して右を鉄槌気味に縦に振り、オーバーハンドを放つ。  5R、右の前蹴りはジンナン。テオも右ミドルを返す。ニータップから左ハイを打つテオ。それをかわして右を振るジンナン。左ボディストレートを突いて出入り。左で差して右ヒザを3連打で突くテオ。さらに大内刈に引き込むように下になるジンナン。しかし、ジンナンはフックガードから両足で跳ね上げ立ち上がり。その離れ際にテオはヒジも当てる。なおも組みに行くテオだが、組ませないジンナンも右目を腫らせている。ワンツーの右はジンナン! テオも右を返すがゴング。  判定は3-0でジンナンが勝利。1位のテオを下し、4度目の王座防衛に成功した王者は、「満足はしていない。相手の動きがとても良かったから勝てて良かった」と表情を引き締めた。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R(70.4kg-77.1kg)〇アントニ・カルーソ(豪州)(76.2kg, 1.0061) [判定3-0]×エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)(76.5kg, 1.0087)  ONEライト級世界王者に3度輝いたエドゥアルド・フォラヤンが、アントニオ・カルーソと対戦。  チームラカイのフォラヤンは2019年3月に青木真也に肩固めで一本負け、同8月にもエディ・アルバレスに逆転のリアネイキドチョークで敗れるも、2019年11月にツォゴーフ・アマルサナに3R負傷判定勝ち。しかし、2020年1月にピーター・バウシュトに判定負けし、再び再起を目指す。  米国サンフォードMMAのカルーソは2019年10月のONEデビュー戦でバウシュトと対戦。フォラヤン同様に判定で敗れており、ライト級のサバイバルマッチとなる。  1R、ともにオーソドックス構え。中央を取るフォラヤン。右で牽制するカルーソ。フォラヤンは右ローもそこに詰めるカルーソは組むが、差し上げる。左足にハイクラッチでシングルレッグテイクダウンはカルーソ。左足のヒザを内側から抱えながら右でパウンド。さらに背中をつかせて右で脇を差す。  ハーフガードのフォラヤンは金網背に立つが、そこにダースチョークを狙うカルーソ。放すとすぐにシングルレッグテイクダウン。フルガードからニーシールドのフォラヤンの立ち際に再びダースチョーク! 片足を挟んで極めに行くが、足を外したフォラヤンは腰を切り首を外すとスタンドに。カルーソのラウンドに。  2R、打ち合いからカルーソの右フックにダウンするフォラヤン! 立ち上がるフォラヤンを深追いはしないカルーソ。長いリーチを活かし、右から、フォラヤンの打ち返しに左フックもカウンターでヒットさせる。頭下げて組みに来たカルーソにギロチンチョークで後方に回すフォラヤンだが、頭を抜くカルーソ。  ともに力を使いスタミナ厳しいなか、フォラヤンは右ロー。カルーソはダブルレッグに入るも、そこにフォラヤンはヒザ蹴り。それもろともテイクダウンを奪うカルーソ。バックテイクから左足をかけるが、正対して離れるフォラヤン。互いに蹴りを空振りし、ゴング。  3R、先に前に出るカルーソだが、押し返すフォラヤンが中央に。右カーフキックを当てて行くが、カルーソは間合いを取る。カルーソの右にフォラヤンは左ローも金的に。中断後再開。再びインローが金的に。しかしレフェリーは続行。右のカーフキックを当てるフォラヤン! ワンツーで前に出るがカルーソは離れる。左インローで前足を蹴るフォラヤン。さらに右ローに足が流れるが、頭を下げて右を振るとバッティングにフォラヤンが尻餅。  再開。ダブルレッグテイクダウンはカルーソ。金網際で尻餅まで着かせたカルーソ。そのままゴング。判定はダウンを奪ったカルーソが3-0で勝利。元王者を下しランキング入りを視野に入れた。フォラヤンは直近5戦で1勝4敗に。 [nextpage] ▼女子アトム級 5分3R(47.7kg-52.2kg)〇リトゥ・フォガット(インド)(52.05kg, 1.0183)[2R 2分00秒 TKO]×ノウ・スレイ・ポブ(カンボジア)(52.0kg, 1.0103)  インド・レスリング世界王者でシンガポールEvolve MMA所属のリトゥ・フォガットはONE2連勝中。2019年11月にキム・ナムヒを1R TKOに下すと、2020年2月にウー・チャオチェンに判定勝ち。今回はカンボジアの新星ノウ・スレイ・ポブと対戦し、ONEデビュー3連勝を狙う。  フォガットは、コモンウェルスゲームズのレスリング金メダリスト。有名なレスリング一家の三女で、父マハヴィル・シン・フォガットは、インド映画『ダンガル きっと、つよくなる』で伝説のコーチとして描かれている。  フォガットは8歳でトレーニングを始め、学校を中退。インド国内の3つの選手権を制した後、2016年にシンガポールで開かれたコモンウェルスゲームズでレスリングの金メダルを獲得した。翌年ポーランドで開かれたU-23レスリング世界選手権では、インド女性初の銀メダルに輝いている。  対するスレイ・ポブはラウェイも戦うストライカー。2019年2月のONEデビュー戦でリカ・イシゲを判定で破る金星。しかし同5月にはプリシラ・ガオールに判定負けとなっている。  1R、ともにオーソドックス構え。先に圧力をかけるフォガット。ワンツーのフェイントからダブルレッグへ。金網に詰めてシングルレッグに移行しテイクダウン。サイドからパウンドもブリッジで返し立つスレイ・ポブ。再びシングルレッグテイクダウンはフォガット。そのままサイドからパウンド。スレイ・ポブはパンチを受けながら金網背に立つが、みたびシングルレッグで倒される。  サイドで金網から離し抑え込むフォガット。下から頭を抱え込むスレイ・ポブ。フォガットはクルスフィックス狙いからマウント奪取もゴング。  2R、右ストレートで詰めるフォガット。右ローを打つスレイ・ポブに右ストレートを合わせる。金網背にするスレイ・ポブにダブルレッグテイクダウンはフォガット。両足を束ねマウントになると左手でのど輪気味に押さえつけ、右手でパウンド連打。レフェリーを呼び込んだ。  フォガットはONEデビューから3連勝をマーク。
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