▼第5試合 62kg契約 3分5R
〇高橋亨汰(伊原道場本部/日本ライト級王者)
判定2-0 ※48-47、48-48、48-47
×健太(E.S.G/WBCムエタイ日本統一ウェルター級王者)
高橋は極真空手出身で、兄は極真会館第12回全世界空手道選手権大会4位の高橋佑汰。2015年10月にキックボクシングデビューし、多彩な蹴り技で2019年7月に日本ライト級王座に就いた。9月大会ではNJKFライト級2位・野津良太(E.S.G)に初回TKO勝ちを収めている。
健太は2005年1月にプロデビューした大ベテランで、これまでNJKFウェルター級&スーパーウェルター級王座、Krushスーパー・ウェルター級王座、WBCムエタイ日本ウェルター級王座を獲得。長年にわたってNJKFのエースとして団体をけん引してきた。2011年9月にはK-1 WORLD MAXにも出場し、近年はONE Championshipを舞台に世界で戦う。しかし、ONEでは強豪ムエタイ選手との対戦が続き、9月のNJKFではWBCムエタイ日本統一スーパーライト級王者・北野克樹(誠至会)に判定2-1で敗れ、2019年6月以来白星から遠ざかっている。
1R、健太は左右ローでサウスポーの高橋の前足を狙っていく。高橋は顔面前蹴りをタイミングよく何度も決め、健太はフェイントにも警戒する。健太は前へ出ると同時に放つ右ストレートをヒットさせた。
(写真)高橋逆転の右フック
2Rは高橋がワンツーを打って行くが、健太はブロックして右ミドル。左手で高橋の右手を叩いてからの左ジャブ、そして右ヒジを狙う健太。右ボディブローも突き刺す。
3R、ジャブの突き合い、縦ヒジの打ち合いが見られるが、それに続く右のパンチをヒットさせていくのは健太。高橋は左ハイを蹴るがヒットは奪えない。
4R、ジャブを突きまくる健太は焦れて前に出てくる高橋に左フックのカウンターを奪う。さらに右のパンチを顔面とボディへ、ミドルやローも蹴って攻撃を散らし、高橋を翻弄する。高橋も左ストレートをヒットさせたが、健太のペースに。
5R、ジャブ、右ストレートをしっかりと当てていく健太が右ヒジ、右ミドル、左ボディで圧倒的な攻勢。翻弄され、コーナーに追い詰められた高橋だったが、起死回生の右フック。これで健太がダウン。まさかの逆転劇に大きく沸く場内。一気にパンチで襲い掛かり、顔面前蹴りで健太を吹っ飛ばした高橋だったが、スタミナ切れもあり健太を追い込むことができず、判定2-0で高橋が劇的な勝利を飾った。
▼第4試合 53kgkg契約 3分3R
△泰史(伊原道場本部/元日本フライ級王者)
ドロー 判定0-0 ※29-29×3
△景悟(LEGEND GYM/J-NETWORKアマチュア全日本選手権フライ級優勝)
泰史は2月のWKBA日本タイトルマッチ、9月の心直戦と連敗しており、2020年は試練の年に。今回対戦する景悟はJ-NETWORKアマチュア全日本選手権フライ級で優勝し、プロ戦績も3戦3勝(1KO)と無敗の新鋭。
1R、序盤に泰史が左フックをヒットさせ、パンチで前へ出る。接近してのパンチがキレる泰史は右ヒジもヒットさせるが、景悟が首相撲からのヒザ蹴りで流れを変える。パンチを狙う泰史に景悟はミドルで応戦。
2R、泰史がジャブを突くと必ず左右ローを返す景悟。伊原会長から「蹴り返すんだ!」との檄を受け、泰史もローを蹴り返していく。景悟は左ミドルで応戦。終盤、泰史の右が連続ヒット。
3R、泰史のパンチに左ミドルで応戦する景悟。泰史も右ローを蹴り返す。右のストレート、フック、そして左右ボディで攻勢に出る。景悟はコーナーに詰まりながらも左ミドル、右ロー、そしてヒザ蹴りで必死の応戦。甲乙つけがたい熱戦はドローとなった。
▼第3試合 女子55.34kg契約 2分3R
×七美(真樹ジムオキナワ)
判定0-3 ※29-28、28-30×2
〇KAEDE(LEGEND)
七美は女子中学生キックボクサーとして早くから注目を集めたが、プロでは1勝5敗1分の戦績と伸び悩んでいる。対するKAEDEはアマチュアで6つのタイトルを獲得してプロ入りし、戦績は2勝1敗。
1R、互いに左右ミドル&ローを蹴り合う両者。ミドルを蹴られれば相手もすぐに蹴り返すという一歩も譲らない展開。KAEDEはワンツーも繰り出す。
2R、蹴り足をキャッチしての攻撃を互いに上手く使い、首相撲になっても崩してヒザを蹴り合う。左ミドルをヒットさせるのは七美だが、パンチはKAEDEが当てる。
3R、左ミドルと右ローで攻勢に出る七美だが、KAEDEはワンツーをヒットさせ首相撲に持ち込むと鋭いヒザ蹴り。下がりながらも蹴る七美にKAEDEはパンチを当てに行き、ミドルも蹴り返す。さらにヒザ蹴り。KAEDEが判定3-0で好試合を制した。