UFC3位のザビットとダゲスタンの武術寄宿学校でともに学び、米国ではアルメイダ&ヘンリーに師事
この年末に向け、ますます加熱する“黄金のバンタム級”に参戦するマゴメド・マゴメドフとはどんなバックボーンを持っているのか。
ダゲスタン戦士が集まるダグファイタージム所属のマゴメドフは、13歳からダゲスタンの山々に囲まれた武術寄宿学校「パエ・ストロン・スヴェタ(世界の五方位)」に住み込み、同学年のザビット・マゴメドシャリポフ(UFCフェザー級3位)らとともに散打の鍛錬を積んできた。
その後、ダゲスタン共和国の首都マハチカラの「Polar Bear」で前ONE世界フェザー級王者のマラット・ガフロフのもと、“ノールール”のトレーニングを始めたという。無理なく相手をコントロールする“柔”のザビットに対し、タイミングと距離は抜群なものの、時に“剛”の戦いも見せるマゴメド。同い年の2人は常に行動を共にしてきた。
ザビット、ハッサンらダグファイターとともに、米国ではヒカルド・アルメイダ&マーク・ヘンリーの指導のもと、フランキー・エドガー、マルロン・モラエスらともスパーリングを行い、現代MMAのテクニックを採り入れてきた。
UFCファイターとのからみでは、ヤンのほか、2012年8月にサイード・ヌルマゴメドフ(2020年10月にマーク・ストリーグルに1R KO勝ち)に判定勝ち、2013年2月には、後にUFC入りしマイク・グランディに一本勝ちするダミアン・スタシアクにも判定勝ちを収めている。プロMMA16勝のうち、7勝がサブミッションで、うち4つのギロチンチョークによる一本勝ちを誇る。
2018年11月の「ACB 90」以来、試合から遠ざかっている、このダゲスタンファイターのBellatorデビュー戦の日程は現在のところ発表されていないが、マゴメドフは「長いこと試合してなかったけど、ずっと練習して準備してきたからすぐ試合ができるよ!」と記している。
マゴメド・マゴメドフはサークルケージですぐに王座に手をかけてくるだろう。果たして王者アーチュレッタ、そして日本の堀口恭司、朝倉海は、このコーカサスの“虎”とどこまで戦えるのか。いま、世界のバンタム級戦線に注目しない手はない!