MMA
ニュース

【RIZIN】ハム・ソヒ離脱に「ONEのトーナメントで優勝してもらい、また挑んできてもらえる日を待ちたい」「空位のタイトルマッチを大晦日に」(榊原CEO)

2020/10/20 12:10
【RIZIN】ハム・ソヒ離脱に「ONEのトーナメントで優勝してもらい、また挑んできてもらえる日を待ちたい」「空位のタイトルマッチを大晦日に」(榊原CEO)

(C)ゴング格闘技

 10月19日、RIZINが次回大会についての会見を行い、2020年11月21日(土)大阪城ホールにて『RIZIN.25』を開催することを発表。会見後の囲み取材で榊原信行CEOが、RIZIN女子スーパーアトム級王者のハム・ソヒが「継続参戦の合意に至らなかった」として王座を返上したことについて、経緯を説明した。

 冒頭で「本当に残念です。ずっとハムとも話をしていました」と語った榊原CEO。RIZIN女子スーパーアトム級王者にして、ROAD FC女子アトム級王者でもあるハム・ソヒの離脱について、「いつもお話している通り、RIZINはプロモーションではなくフェデレーション(連合)で、(ROAD FCの王者である)ハム・ソヒの場合は、ROAD FCを通じて出場をしてもらっていた選手です。ROAD FC経由の契約なので、ROAD FCとハム・ソヒが最終的には今回契約を解除することになったのが一番大きな要因になります」と、近年のハムのマネージメント先だったROAD FCが契約を解除したことが、RIZINの継続参戦に至らなかった要因のひとつと説明した。

 公式にはアナウンスされていないが、ハムはONE Championshipが2021年に開催予定のアトム級GPに出場するのでは、と榊原CEOは語る。

「これは僕、選手は本当に責められないと思ってて。来年、我々と同じ階級(※ONEはアトム級GPを計画)かな、でトーナメントをやろうとしているようなんですね。そこにハム・ソヒという選手、RIZINのベルトを巻いた選手が欲しかったんでしょう。選手は今までもらってるギャラの倍とかのお金をぶら下げられたら、そりゃ選手も人生1回だから、おそらく心は揺れますよ」と、ファイターの状況にも理解を示した。

 フェデレーションとして、これまで比較的、北米等のメジャー団体へのステップアップに寛容だったRIZINだが、「チャンピオン拘束」が無いなか、UFC移籍を決めたマネル・ケイプ同様に、ベルト獲得後防衛戦を行わない王者の離脱が続いたことで、今後の契約内容の見直しも考えられる。

 榊原CEOは「極論、僕らは止めないです。選手たちは行けばいい。色んなチャレンジをすればいいと思ってるし、RIZINにそれだけの魅力があれば、ここの舞台に選手たちが向かってくるだろうし、それを無理矢理、モチベーションとか想いが無いのに『契約があるからお前は出ないとダメなんだ』って首に縄をつけるようなことは……、もちろん契約は必要ですが、結局、未来が言ったように、ベルトに価値があり、そこに想いを持って臨むものでなければ、いい作品はみんなに届けられない」と、団体の頂点に位置するベルトへの想いがあることで、いい試合が生まれ、ファンも想い入れを持って試合を観ることが出来るとした。

 その上で、「ハムにはぜひ、ONEのトーナメントで優勝して、契約が終わった時点で、本当に倒さなきゃいけない最強の選手たち、スーパーアトム級の選手はRIZINにいますから、浜崎朱加とか浅倉カンナとか山本美憂とか、いろんな外国勢も含めて、また挑んできてもらえる日を待ちたいなと思います。その間は今のスーパーアトム級のトップアスリートの女子たちがもっと切磋琢磨して、“本当に世界一を名乗るんだったら、RIZINのベルトを取らないと最強とは呼べない”という風に言わせられるかどうか。今の選手達と一生懸命ベルトを磨く努力をしたいと思います」と、ハムの活躍と、RIZIN女子アトム級ファイターたちに奮起をうながした。

 UFC時代はアトム級(-47.6 kg)が無かったため1階級上のストロー級(-52.2 kg)で参戦していたハム・ソヒ。2021年1月に開幕が予定されているONE女子アトム級GPは、水抜き禁止(尿比重チェック有)の-52.2kgとなるが、果たしてハムの参戦はあるのか。

 ハム・ソヒを巡り、前王者の浜崎はリヴェンジを目標に掲げ、2012年8月の「Girls S-cupトーナメント」準決勝で延長判定の末に勝利しているRENA(シーザージム)はMMAでの対戦を希望していた。王者の離脱にモチベーションが心配されるが、浜崎はツイッターで「ちくしょーですわ」と一言、悔しさを表し、RENAは「49kgに落とす目的がなくなったなぁ。 はて、私の最終章や如何に」と残念な気持ちをツイートしている。

 今後の王座の行方について、榊原CEOは「チャンピオンにベルトを返上されるっていう、今のスーパーアトム級の浜崎、カンナら選手たちに本当に申し訳ないと思ってます。そこまでしか僕らは食い下がれなかったことを。今残っている──僕らは最強の女子の選手はRIZINにいると思っているので──選手たちで空位になったタイトルマッチを大晦日に組みたいと思います」と語っている。

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.335
2024年11月22日発売
年末年始の主役たちを特集。UFC世界王座に挑む朝倉海、パントージャ独占インタビュー、大晦日・鈴木千裕vs.クレベル、井上直樹、久保優太。武尊、KANA。「武の世界」でプロハースカ、石井慧も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント