「Cygames presents RISE DEAD OR ALIVE 2020 YOKOHAMA」2020年10月11日(日)神奈川・ぴあアリーナMM
▼メインイベント(第13試合) RISE DEAD OR ALIVE 2020 -63kgトーナメント決勝戦 3分3R延長2R×直樹(BRING IT ONパラエストラAKK/RISE WORLD SERIES 2020 -63kg出場決定トーナメント優勝、ライト級2位)KO 1R 2分54秒 ※右フック〇原口健飛(FASCINATE FIGHT TEAM/第6代RISEライト級王者)※原口がトーナメント優勝。
ワンデートーナメントの決勝戦は、1回戦で優勝候補の白鳥大珠を1Rわずか90秒でTKOに葬る番狂わせを演じた直樹と、1回戦でシュートボクシングとKNOCK OUTの2冠王・西岡蓮太をフルラウンド判定で破った原口で争われることになった。
1R、原口は右ミドルを蹴り、直樹はジャブ。終盤、直樹が右ストレートをヒットさせると原口も負けじと右ストレートを返す。そして二段蹴りからの左ハイを繰り出して直樹をコーナーへ詰めると足を止めての打ち合いを挑む。
打ち合いの中で原口が重い左フックからの右フックを叩き込み。直樹が崩れ落ちるようにダウン。そのまま立ち上がることが出来ず、原口がKOでトーナメントを制した。 嬉し涙も見せた原口は「応援ありがとうございました。直樹選手、西岡選手ありがとうございました。今日ほんまつらかったです。白鳥君負けちゃったので(対戦が)なくなっちゃったんですが、僕は白鳥君がいてくれたからここまで強くなれたと思っています。いつも白鳥君という邪魔者がいて、壁があって、いつかしばいたろと思っていて。今日やれなかったので来年の舞台でやりましょう」と、今回実現しなかった白鳥大珠戦を来年やりたいとアピールした。
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▼セミファイナル(第12試合) SuperFight! -70kg契約 3分3R延長1R〇“ブラックパンサー”ベイノア(極真会館/第2代RISEウェルター級王者)KO 3R 0分55秒 ※左ハイキック×宮城寛克(赤雲会/TENKAICHIウェルター級王者、TENKAICHIミドル級王者)
ベイノアは極真会館の2018年全日本ウェイト制空手道選手権大会・軽量級で優勝した実績を持ち、キックボクシングには2016年5月から出場し、デビューから7戦全勝でJ-NETWORKウェルター級王座を獲得。その後はRISEに主戦場を移し、2018年11月にRISEウェルター級王座を獲得した。2019年12月にはシュートボクシングのリングへ乗り込み、判定負けするも海人を苦しめ、今年2月大会ではHidekiの挑戦を退けて初防衛に成功している。
宮城は沖縄TENKAICHIの選手で、昨年9月の幕張大会でRISEに初参戦。高木覚清と3R判定ドローだったが、2月にはNKBのリングで3RにKO勝ちを収め、7月の『RISE on ABEMA』ではDEEP☆KICK-60kg王者・中村寛を前へ出続けるファイトスタイルで判定2-1に破った。注目度の高かった中村を破ったことで名を上げた。
1R、ベイノアは軽快な動きから重い左ミドル、右ロー。宮城が右ローを蹴ってくると右ハイキックを合わせて会場をどよめかせる。さらに後ろ蹴り。
2R、前に出てパンチを打ってくる宮城にベイノアも応える。宮城は左ミドル、右ローを蹴るが、ベイノアもすかさず左ハイ。ベイノアの左右ボディ連打には場内がどよめく。ベイノアの右アッパーが宮城のガードの隙間を縫うようにヒット。ベイノアが左フックからの右フックで残り25秒、ダウンを奪う。
3Rが始まってすぐ、ベイノアがワンツーからの左ハイでダウンを奪う。立ち上がった宮城だが、今度は左ボディからの左ハイキックがモロに炸裂。ベイノアが鮮やかなKO勝ちを飾った。
ベイノアはマイクを持つと「中量級2試合続きましたが、生の目で外国のバケモノみたいなの見たくないですか? そのためには僕らが盛り上げないといけないと思います。伊藤代表、来年70kgのトーナメントお願いします」と、70kgでトーナメントを開催して欲しいとアピール。
さらに「そのために盛り上げる試合を今年もう1試合やりたいんですよ。そうなると大晦日。出たいと言っている選手がたくさんいますが、俺が一番出たい。何かの手違いで紅白からオファーがあっても試合に出ます。それくらいかけています。もうスケジュール帳にも試合って書いてあります」と、RIZIN大晦日大会への出場をアピールした。
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▼第11試合 ミドル級(-70kg)3分3R延長1R〇海人(TEAM F.O.D/S-cup2018世界王者、SB日本スーパーライト級王者)判定2-0 ※30-29、30-30、30-29×緑川 創(RIKIX/同級2位、WKBA世界スーパーウェルター王者、第8代新日本キックボクシング協会ウェルター級王者)
海人は2017年6月に鈴木博昭との新旧エース対決でTKO勝ちすると、宮越慶二郎、健太、不可思、小川翔と国内の実力者たちを次々と撃破。現役ラジャダムナン王者チャムアトーンに判定負けで連勝は「9」でストップするも、2018年11月のS-cup 65kg世界トーナメントを全試合KOで制覇。水落洋祐、ポンシリー・ポーシリポン、中島弘貴、イ・ソンヒョン、ブラックパンサー”ベイノアと王者クラスをことごとく破っただけでなく、本来は65kg級にも関わらず70kg超でも試合を行って勝利を収めてきた。8月10日の『RIZIN』では73kg契約でルクク・ダリに完勝したばかり。
9月のシュートボクシング後楽園大会に出場が決まっていたが、大会が中止となったため2015年1月の野辺広大戦以来のRISE参戦となった。
対するベテランの緑川は、新日本キックボクシング協会で日本ミドル級王座とWKBA世界スーパーウェルター級王座を獲得し、K-1 MAX世界王者アンディ・サワーにも勝利した実績を持つ。ムエタイの世界最高峰ラジャダムナンスタジアムのタイトルにも挑戦。日菜太には惜敗したがT-98には勝っており、国内ミドル級最強の一角として長く君臨している。RISEには7月大会で初参戦し、ベイノアから2度のダウンを奪って熱戦を制した。
1R、ジャブとローの応酬。緑川は時折、大きな右を打つ。圧力を懸けるのは上背で優る海人だが、緑川が右フックをヒットさせていく。海人はヒザで対抗。緑川の蹴りに右ストレートを2度合わせると手招きして“来い”と挑発。緑川はこれに打ち合いに行き、海人が迎え撃つ。
2R、右アッパーを突き上げる緑川に海人はヒザ蹴り。ならばと緑川は左ボディと右フックのコンビネーション。この後も緑川はボディを狙っていく。海人はカーフキックを蹴りつつ、打ち合いになると左フックをヒットさせる。ガードを固める海人に緑川の右フックがヒット、さらにボディへ連打を見舞う緑川。
3R、緑川はボディから顔面、顔面からボディへと強打を叩きつける。前へ出る海人はワンツー。足を止めての打ち合いになると海人が右フックをヒットさせる。緑川は飛びヒザ蹴りからパンチ、海人もヒザを突き上げて対抗し、最後には左ヒザを緑川のアゴへ思い切り突き上げた。
甲乙つけがたい内容ながらも打ち合いでの海人の強い打撃、そして最後のヒザ蹴りが印象よく判定2-0の僅差で海人が勝利した。
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▼第10試合 RISE GIRLS POWER QUEEN of QUEENS 2020一回戦④ 3分3R延長1R×erika(=名前の後にハートマーク/SHINE沖縄)延長R 判定0-3 ※9-10×3〇寺山日葵(TEAM TEPPEN/初代RISE QUEENミニフライ級王者)※寺山が準決勝へ進出。本戦の判定は28-29、29-29、29-29
erikaは沖縄在住の選手で、戦績は5勝(2KO)無敗。ぱんちゃん璃奈とは練習仲間でもある。今年3月に沖縄で開催された『TENKAICHI 96』ではボディへのヒザ蹴りで初回KO勝ちを飾った。8月のREBELSに参戦し、平岡琴から番狂わせの勝利をもぎ取って今回のトーナメント出場に抜擢された。
寺山はジュニア時代から数々のアマチュア大会で好成績を残し、高校生になった15歳でプロデビュー。シュートボクシングで活躍中のMISKAIやMIOといった女子トップファイターたちとしのぎを削り、7戦目でMISAKIに初黒星を付けられたが、2018年11月のJ-GIRLSミニフライ級タイトルマッチでリベンジを果たしている。2019年9月に初代RISE QUEENミニフライ級(-49kg)王座に就き、J-GIRLSミニフライ級王座と合わせて2冠王に。今年7月にはsasoriとの延長戦にわたる激闘を制した。
1R開始と同時に突進するサウスポーのerikaがパンチを振るう。寺山はその突進に後退を余儀なくされるが右ストレートを顔面へ打ち込む。erikaは顔面とボディへパンチを打ち分け、寺山は距離が生まれると前蹴り、ミドルを蹴る。
2R、セコンドの那須川天心からアドバイスを受けた寺山だが、erikaのパンチとヒザ蹴りに後退。寺山は前蹴り、右ストレートで対抗。寺山は右目が大きく腫れ、ドクターチェック。再開後、寺山は下がりつつ、前へ出てくるerikaへ右ストレートを連続ヒット。
3Rもerikaの突進は続く。左ストレートが寺山の顔面を襲う。寺山も負けじと右ストレートを連打で打ち返す。前へ出てくるところに右を合わせる寺山。この右が何度もerikaの顔面を捉えるが、erikaは一歩も退かずパンチで前へ出る。
本戦の判定はドロー。延長Rniなるとerikaはまたもパンチを出しながら突進。寺山は右ストレート、前蹴りで対抗。erikaの突進力が弱まり、寺山の前蹴りが当たり始める。それでもerikaは左ストレートで前へ出る。前蹴り、右ミドル、そして右ストレートを出す寺山。erikaもガムシャラに手を出す。そして試合終了。
判定は3-0で寺山。右目を大きく腫らし、ボロボロになってつかみ取った勝利であった。
これにより、大阪でのトーナメント準決勝は紅絹vs百花、寺山vssasoeiに決定。試合後、4選手がリングに揃った。
寺山は「もう嫌になっちゃいますね、本当に。このままだどsasori選手に負けてしまうので3週間後に仕上げて、弟とさっきセコンドついてくれた天心と3人で大阪大会いい結果を出せるように仕上げて、次こそは圧倒的な試合を見せられるように、そして優勝した姿を見せられるように仕上げます」と、自分に呆れたような口調で“次こそは”と誓った。
sasoriは「次はきっちりと倒してリベンジしたいです。今日も絶好調、中畑清でした」と昭和をぶち込む。
百花は「今回の試合は距離が合わなかったのと追いかけられなかったので、次はバチバチに追いかけておもろい試合をします」と、次こそおもろい試合をとする。
そして紅絹は「さっき1Rで腹効いちゃって裏でいっぱい吐いてきました。Ayaka選手が強かったのであんな試合になってしまって悔しかったので、3週間きっちり仕上げていい試合をしないと。エリカさんが納得しないとこのトーナメント来年マジでないので頑張りたいと思います」と、女子トーナメントの存続を懸けて大阪で勝負したいと語った。
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▼第9試合 RISE GIRLS POWER QUEEN of QUEENS 2020一回戦③ 3分3R延長1R×平岡 琴(TRY HARD GYM)判定0-3 ※28-30、27-30×2〇sasori(テツジム/PRIMA GOLD/NJKFミネルヴァ日本ライトフライ級王者)※sasoriが準決勝へ進出。
平岡は極真会館の全日本女子ウェイト制空手道選手権軽量級優勝の実績を持ち、多彩な蹴り技が持ち味の選手。Krushでプロデビューし、近年はRISEで活躍。今年2月の『RISE GIRLS POWER 2』では3連勝でRISE QUEENアトム級王者・紅絹に挑み、ダウンの応酬の末に判定で敗れた。8月には『REBELS』に初参戦したが、今回のトーナメントにも参戦するerikaの首相撲に捕まり、判定3-0(29-28×3)で敗れてしまった。
そのためトーナメント出場メンバーから外され、リザーブマッチに出場することになっていたが、1回戦でsasoriとの対戦が決まっていたシュートボクシング日本女子ミニマム級王者・女神が練習中の負傷により欠場。平岡が本戦出場に繰り上がり、1回戦でsasoriと対戦することになった。
sasoriはアグレッシブなファイトスタイルで9勝(1KO)3敗2分を誇る現NJKF女子王者。2019年9月、ミネルヴァ王座を獲得。今年2月にはシュートボクシングに参戦し、5勝3KO無敗の快進撃を続けていた女神と対戦。サウスポーから繰り出す左ボディ&左フックを中心に、パンチを全く止めずに打ち合いへ行くスタイルで女神からダウンを奪い、延長戦で判定勝ち。7月にはRISEに初参戦するとRISE QUEENミニフライ級王者・寺山日葵を相手に、攻撃をもらっても“効いてないよ”とばかりに笑みを浮かべながら前進を続け、延長戦で敗れるも大きなインパクトを残した。
1R、さっそくパンチを振るって前へ出ていくsasori。平岡もフックを打ち返すが、sasoriは不気味な笑いを浮かべてひたらすら前へ出てパンチを繰り出す。
2R、平岡は離れて右ミドルを蹴るが、すぐにsasoriが距離を詰める。左ボディストレートから左右の連打。その連打を顔面に浴びて下がる平岡。離れると蹴る平岡だが、sasoriの圧力に下がる。パンチを返す平岡だが、sasoriの回転力が優る。首相撲で2度なぎ倒すsasoriに拍手が起こり、sasoriは左ボディからの連打で平岡を圧倒。
3R、猛然とパンチを連打するsasoriに平岡も左フックを返す。sasoriはヒザ蹴り。平岡の右ミドルには左フックを合わせ、左ストレート、ヒザ蹴りとどんどん追い詰めていく。止まらないパンチに平岡は後ろ廻し蹴りや右フックで対抗するが、sasoriは打たれてもすぐに打ち返す。前へ出るsasoriは左右ボディ、そして首相撲で平岡を投げる。ラスト10秒では両者足を止めての打ち合いを繰り広げ、終了時に場内は拍手に包まれた。
判定は3-0でsasoriが完勝。観客も味方につけ、準決勝へ駒を進めた。
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▼第8試合 RISE GIRLS POWER QUEEN of QUEENS 2020一回戦② 3分3R延長1R〇百花(魁塾/NJKFミネルヴァ日本アトム級王者)延長R 判定2-1 ※9-10、10-9、10-9×大倉 萌(大道塾吉祥寺支部/2017年北斗旗全日本空道体力別選手権大会 女子-215クラス優勝)※百花が準決勝進出。本戦の判定は30-29、29-29、29-30
百花は中学2年生でキックボクシングを始め、2010年12月にプロデビュー。2012年5月に『JEWELS』で行われたキックルールトーナメントで優勝して注目を浴びた。東京と大阪で試合経験を積み、2017年9月にミネルヴァ・アトム級王座を奪取。2018年11月のRISEではプロ2戦目の那須川梨々に判定2-0でプロ初黒星を付けた。その後は紅絹、平岡琴に敗れ那須川にもリベンジを許したが、ローマニー・センチャイとはドロー、今年2月にはMARIを相手にミネルヴァ王座の防衛にも成功している。
RISE初参戦の大倉は北海道帯広市で10歳の頃から大道塾・空道を学び、2017年には『北斗旗全日本空道体力別選手権大会』の女子215以下クラスで優勝している。今年から空道と並行してキックボクサーとしても活動していくことなり、1月に北海道の『BOUT』でプロデビュー戦を行い、多彩な足技で対戦相手の顔面から出血させてのTKO勝ちを収めている。当初は8月のRISEでプロ2戦目を行う予定だったが、諸事情で欠場。2戦目にしてトーナメント参加の大抜擢を受けた。
1R、右ミドルと前蹴りを多用する大倉に百花は右ストレートをヒットさせる。中に入ろうとする百花を前蹴りで阻止する大倉だが、百花は右を伸ばす。
2R、前に出ようとする百花を大倉は前蹴りで防いでいく。攻撃も前蹴りで大倉はほぼ前蹴りのみ。距離が遠くなった百花はワンツーの空振りが目立ち、大倉はかわしての右を打ち込む。
3R、百花は飛び込んでのワンツー、大倉は前蹴り、右ミドルと前のラウンドと変わらない展開。強引に入り込む百花が3連打の一発を当てる。
本戦の判定は三者三様のドロー。延長戦へ突入する。大倉は前に出てくる百花に右ミドル、前蹴り、右ロー。百花は強引にまで前へ出て3連打を放つが大倉は離れて前蹴り。同時に放った右は百花がヒットを奪う。下がる大倉へガムシャラにパンチで攻める百花。右が大倉の顔面を捉える。
判定は2-1と割れ、百花が接戦を制して王者の意地を見せた。
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▼第7試合 RISE GIRLS POWER QUEEN of QUEENS 2020一回戦① 3分3R延長1R×Ayaka(健心塾/NJKFミネルヴァ日本ピン級王者)判定0-3 ※28-29×2、28-30〇紅絹(NEXT LEVEL渋谷/初代RISE QUEENアトム級王者)※紅絹が準決勝へ進出。
AyakaはアマチュアでTOP☆RUN Girls-50kg第3代王座に就くなど、持ち前のアグレッシブさを武器に数々の勝利。2017年12月のアマチュアSBでは、那須川天心の妹・那須川梨々と対戦し、惜しくも判定0-2で敗れたものの、その強さを見せつけた。2018年4月にプロデビューし、2019年11月にはぱんちゃん璃奈を苦しめた祥子を破り、ミネルヴァ王座を獲得。今年2月のRISE初参戦で伊藤紗弥(尚武会)にテクニックで翻弄されたものの、3Rに右ストレートでダウンさせての逆転KO勝利。伊藤に生涯初のダウン&KO負けを味わわせて一気に知名度を上げた。
紅絹は2006年10月デビューのベテラン選手で、パンチを主体としたトリッキーなファイトスタイルで各団体にて活躍。2012年11月、J-GIRLSミニフライ級王者になったのを皮切りにタイトルマッチを多数経験。7月に那須川梨々との王座決定トーナメント決勝戦を制し、RISE QUEENアトム級(-46kg)王座に就いてベテラン健在を示した。今年2月には平岡琴との倒し倒されの激闘を制して初防衛に成功している。7月大会では元WBA女子世界ライトミニマム王者・山本ユノカにも勝利。
1R、サウスポーの紅絹は前蹴りを2発。Ayakaは蹴りから右ストレート、そして連打へとつなげる。前へ出るAyakaに紅絹は前蹴り、左ストレート。Ayakaはパンチからローを見せるが、紅絹はもらいっぱなしにはならずすぐに攻撃を返して相殺。
2R、紅絹はワンツー、左ミドル。Ayakaが前に出てくるとかわして回り込む。そして前蹴り。紅絹は前蹴りと左ボディストレートでAyakaのボディを狙い撃ち。動き回る紅絹を追いつかれたか、Ayakaは口を大きく開ける。このラウンドは紅絹がAyakaを翻弄する形に。
3R、猛然と前へ出て追いかけるAyakaを紅絹は左右のフックで迎え撃つ。左ミドル、左ロー、そして左右フックと追いかけてくるAyakaに当てに行く紅絹。バックハンドブローも繰り出し、細かくパンチを当てに行く。Ayakaは空振りが多く、手数も少ないため自慢の強打は活かせず。動き回った紅絹がAyakaを封じる形で世代交代を阻止した。
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▼第6試合 RISE DEAD OR ALIVE 2020 -63kgトーナメント準決勝② 3分3R延長1R〇原口健飛(FASCINATE FIGHT TEAM/第6代RISEライト級王者)判定3-0 ※30-29、30-28、30-28×西岡蓮太(龍生塾/SB日本ライト級王者、KNOCK OUT CHAMPIONSHIP.1 無法島GRAND PRIX王者)※原口が決勝戦へ進出。
原口は空手出身で、高校からはボクシングを始めて17歳でプロデビューし、2016年西日本新人王決定トーナメントで準決勝進出。2017年にキックボクシングでプロデビューすると、わずか2戦目でACCELフェザー級王者となり、翌年(2018年)のRoad to RIZINキックトーナメントで優勝。チャンヒョン・リー、森井洋介からも勝利を収め、2020年1月大会で秀樹を降してRISE王座に就いた。殺傷能力の高いパンチと蹴りを持つ。
西岡は元々アマチュア時代から剛腕を武器にKOを量産する倒し屋。プロになってからもKO勝ちを狙うスタイルで将来を有望視されるSB関西期待の新星として注目を集めてきた。現在は、SBレジェンド吉鷹弘の元でメキメキ実力をつけ、KNOCK OUT王者・不可思に圧勝、MA日本ライト級4位・増井侑輝からダウンを奪って判定勝ち、五冠王・マサ佐藤も破るなどし、2月のKNOCK OUTでは1日3試合の「無法島GRANDPRIX」を制して大きな注目を浴びた。セコンドには吉鷹が就く。
1R、原口は左インローを蹴りつつ、西岡がパンチを出してくるとかわして左ミドルを蹴る。西岡は原口が右へヘッドスリップする癖を読んで左ハイを合わせにいく。原口は西岡のパンチをかわして左右フックをヒット。
2Rも原口は左インローを蹴って前へ。西岡はコーナーに詰まるが左ミドルを返す。西岡のパンチをよく見て左右フックを当てに行く原口。西岡もジャブを突く。原口は二段蹴りから左フック、右の強烈な右ボディストレート。原口が右ハイから後ろ廻し蹴りの大技を見せ、空振りながらも優勢を印象付けた。
3Rも原口は西岡のパンチを待っての返しのフック、そして西岡が離れるところへ左ミドルと的確に攻撃を当てに行き、圧力をかけて左インローを蹴る。コーナーに詰まる場面が多い西岡に原口が最後はパンチをまとめ打ち。原口が判定で危なげない勝利で決勝へ進出した。
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▼第5試合 RISE DEAD OR ALIVE 2020 -63kgトーナメント準決勝① 3分3R延長1R×白鳥大珠(TEAM TEPPEN/RISE WORLD SERIES 2019 -61kgトーナメント王者)TKO 1R 1分30秒 ※ドクターストップ〇直樹(BRING IT ONパラエストラAKK/RISE WORLD SERIES 2020 -63kg出場決定トーナメント優勝、ライト級2位)※直樹が決勝戦へ進出。
白鳥は那須川天心の盟友で、2019年2月に第5代RISEライト級王者に輝くと、3月に開幕した「RISE WORLD SERIES 2019 -61kg Tournament」でヘクター・サンチアゴ、セクサン・オー・クワンムアン、梅野源治を下し優勝。世界王者のベルトを巻いた。10月と大晦日にはRIZINで大雅と連戦して2連勝、7月には小川翔を破り怒涛の12連勝中。
直樹は伝統派空手出身で、2015年RISING ROOKIES CUPスーパーフェザー級で優勝後、独特の間合い操作と当て感の良さでRISEライト級の上位選手として長く活躍。タイトル挑戦まであと一歩まで迫ったり、RISEのメインイベントも務めたりと主力選手の一人だ。2019年11月にはムエタイ大会『スックワンキントーン』でスーパーライト級王座決定戦に勝利し、プロ初戴冠を果たした。
1R、ローの蹴り合いからスタート。直樹は右ボディブロー、サウスポーの白鳥は左三日月蹴りで互いにボディを狙う。ショートでの打ち合いになると、直樹が左右フックから左ヒザを顔面に突き上げ、白鳥が右の眉間あたりから出血。ドクターチェックが入ると、ドクターがストップを要請。
直樹が優勝候補の白鳥をTKOで破る番狂わせに場内から歓声が沸き起こる。白鳥はすぐにリングを降りて行った。
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▼第4試合 RISE DEAD OR ALIVE 2020 -63kgトーナメント リザーブマッチ 3分3R延長1R〇秀樹(新宿レフティージム/K-1 REVOLUTION FINAL-65㎏級世界王者、ライト級1位)判定3-0 ※30-28×3×北井智大(チームドラゴン/ライト級3位)※秀樹がリザーバーに決定。
秀樹はフィジカルの強さを活かしたパワフルな打撃でRISEライト級のトップクラスに君臨。2019年2月には白鳥大珠と第5代ライト級王座決定戦を争っている(白鳥がTKO勝ち)。また、『KNOCK OUT』のスーパーライト級トーナメントでも準優勝を果たした。今年1月、原口健飛と白鳥が返上したRISEライト級王座決定戦を争ったが、1R2分23秒、KO負けを喫して悲願だった王座獲得ならず。8月大会の再起戦では麻原将平をTKOに破り、再起を果たした。
北井はチームドラゴンのニューリーダーとしてRISEで活躍。後半戦の強さを活かして勝利することが多く、パンチでの猛攻で逆転勝利を飾ってきた。RISE随一の激闘派として知られるが、2019年2月に各団体で暴れまわる山口裕人を初回KO、9月にKNOCK OUTで活躍した水落洋祐を初回KO、2020年1月にはNKBライト級王者・高橋一眞を2RでKO、8月にはKNOCK OUTで活躍したマサ佐藤も判定で破るなど“RISEの門番”としての一面も持つ。
1R、サウスポーの秀樹はジャブを出しながら右へ回り込む。北井は左ローを出しつつ右ストレートを伸ばす。徐々に北井が距離を詰めていくが、ラスト10秒で秀樹が右フックをヒットさせた。
2R、秀樹が北井のワンツーをかわしつつ、左右フックをヒットさせる場面が目立つ。さらにヒザ蹴り。前に出てくる秀樹に北井が左へ回り込む。秀樹がジャブ、左ストレート、前蹴りと攻撃をまとめる。
3R、北井のワンツーの連打をかわし、秀樹は左ミドル、左ハイ。さらに左フックからの連打で北井をコーナーに詰めて連打を浴びせ、右フックでグラつかせる。さらにガードを固めての左ロー、北井が打ち返してくると左右フック。内廻し蹴り気味のハイキックも左右で繰り出す秀樹。北井は逆転を狙って打ち合いにいくが、秀樹はガードを固めてローを蹴り、ヒザ蹴りや左右フックを打ち返す。
最後まで逆転を狙ってフックを打って行く北井だったが、秀樹はそれを許さず。判定3-0で秀樹が北井を返り討ちにした。
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▼第3試合 RISE GIRLS POWER QUEEN of QUEENS 2020リザーブマッチ 3分3R延長1R〇宮崎小雪(TRY HARD GYM)判定3-0 ※30-29、30-28、30-28×小林愛理奈(FASCINATE FIGHT TEAM/第38回全日本空手道選手権大会2019軽量級優勝)※宮崎がリザーバーに。
小林はRISEで活躍する原口健飛が主宰するFASCINATE FIGHT TEAM所属のファイター。空手での経験が豊富で、これまで数々の大会で優勝経験があり、今年2月の『RISE GIRLS POWER』で満を持してのプロ転向。松谷綺(VALLELY KICKBOXING TEAM)を相手に前へ出続け、右ストレートと右ローでアグレッシブな試合を展開してドローとなった。
宮崎は小学3年生から空手を学び、2019年8月のKAMINARIMON全日本女子トーナメントで優勝。アマチュア戦績10戦10勝(3KO)無敗の戦績を引っ提げ、16歳で2019年11月の『RISE GIRLS POWER』にてプロデビュー。そのデビュー戦は松谷綺とドローだったが、9月の『KNOCK OUT』ではKAREN(DRAGON GYM)にプロ初勝利を収めている。今回はMISAKIの欠場を受け、試合5日前のオファーを受けての緊急参戦。
1R、サウスポーの宮崎は右へ回り込みながら距離を取り、左ミドルと左ローを蹴る。小林は追う形となったが、パンチで入り込むところに左ストレートを合わされ、先手を取られる形に。
2R、小林の入り際を狙う宮崎は真っ直ぐなワンツー、左フック。小林が出す返しのパンチはしっかりかわすかブロックする。小林のパンチをよく見て防御し、逆に伸びのあるワンツー当てていく宮崎の上手さが光る。
3R、小林は宮崎の蹴りに左フックを合わせていくが、宮崎がパンチを当ててさっと動いて小林のパンチはかわし、さらに真っ直ぐなワンツーをヒットさせるなど上手さを見せつける。前蹴りで小林は転倒も。左フックで倒しに行く小林だが、宮崎はそれをかわして右フック。小林のパンチは空を切り、宮崎のパンチは顔面を捉える展開のまま終了。判定3-0で宮崎がトーナメント・リザーバーとなった。
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▼第2試合 スーパーフライ級(-53kg)3分3R延長1R×鳩(=あつむ/TSK JAPAN/MuayThaiOpenスーパーバンタム級王者、WMC日本バンタム級王者)判定0-3 ※29-30、28-29、29-30〇松谷 桐(VALLELY KICKBOXING TEAM/NJKFフライ級王者、同級5位)
アマチュアボクシング出身でMuayThaiOpenスーパーバンタム級王座、WMC日本バンタム級王座などムエタイのタイトル“五冠”を持つ鳩がRISE初参戦。NJKFフライ級王者で様々な団体でも活躍する松谷と対戦する。
1R開始早々、サウスポーの松谷が蹴った左ローが鳩の急所を直撃。インターバルで中断後、再開すると松谷はパンチ中心の攻め。
2R、松谷が左ミドルを当てると鳩は右ミドル、松谷が飛びヒザ蹴りを出すと鳩も飛びヒザ蹴りと気の強さを見せる。鳩は左ボディ、左右フックで鋭く攻めるが、松谷も左ボディを命中させた。
3R、左ストレートで切り込んでいく松谷。鳩は右ローを蹴って左右フックへつなごうとするが、松谷が前へ出て左フック、左ストレートを当てていく。ワンツーからの左ヒザ、飛びヒザをフェイントしての左ショートなど松谷のヒットが目立つ。鳩は打ち合おうとするが、松谷の左スーパーマンパンチがクリーンヒットして大きく仰け反ってしまう。
判定3-0で松谷が勝利、RISEスーパーフライ級戦線に名乗りを上げる結果になった。
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▼第1試合 スーパーライト級(-65kg)3分3R〇水落洋祐(エイワスポーツジム/元WPMF世界ライト級暫定王者、元WBCムエタイ日本統一ライト級王者)判定3-0 ※29-28、29-27、29-27×松本芳道(KICK-DIET吉野町/元新日本キックボクシング協会ライト級王者)
水落は2004年にプロデビューし、37勝(20KO)33敗2分の戦績を持つ大ベテラン。様々な団体に参戦し、近年はKNOCK OUTを主戦場にしてやるかやられるかの激闘を常に展開してきた。2019年9月のRISEでは北井智大にKO負けを喫しており、再起を懸ける。
松本は強打と飛びヒザ蹴りを武器に大月晴明らを破りK-1 WORLD MAX2010日本トーナメント第3位。新日本キックボクシング協会の日本ライト級王座に就いた後、プロボクシングに転向すると10勝(8KO)2敗の戦績を残し、東日本新人王トーナメント準優勝も果たした。その後、引退してリングを離れていたが2019年1月の『KNOCK OUT』で突如復活。元J-NETWORKスーパーライト級王者・杉本卓也、4月には前口太尊にも勝って連勝したが、6月の『BOM』ではムエタイの強豪パコーンに敗れ、9月のRISE初参戦で直樹、今年7月の『RISE on ABEMA』で山口裕人に敗れて3連敗と後がない。
1R、サウスポーの松本は左ローから左右のパンチ、水落は右ミドルを多用。ラスト1分近くになると水落が眼目とボディへパンチをまとめる。右ローを蹴る水落へ松本が右フック、一瞬腰を落とした水落だがすぐに立て直す。
2R、右ローとパンチで前へ出る水落に松本は左右フック。水落は右ミドルと右ローを蹴り分ける。松本は左右ボディ、左右フックで水落を下がらせるが、水落の右ローのダメージは明らか。終盤には水落が右フック、左ボディをヒットさせる。
3R、足を止めての打ち合い中、左フックでグラついた松本に水落が連打を浴びせてスタンディングダウン。詰めに行った水落に松本の右フックがヒットして水落がグラつく。再び足を止めて打ち合う両者。互いにフックを当て合うがヒット数は水落が優り、判定3-0で水落が勝利した。
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▼オープニングファイト.2 ライト級(-63kg)3分3R〇KENTA(HAYATO GYM/同級9位)判定3-0 ※29-27、30-28、30-27×達晃(リアルディール)
パンチで前へ出る達晃にKENTAは一定の距離を保ちながら左ミドルで対抗。2Rに達晃はさらに距離を詰めるとKENTAはヒザ蹴り。前に出る達晃にKENTAは右フックを合わせてダウンを奪うと、左右フックと右アッパーの猛攻。3Rは達晃が左右フック&アッパーで逆転を狙うが、パンチをもらいながらもKENTAは左ミドルとヒザで反撃。KENTAが逆転を許さず判定勝ちした。
▼オープニングファイト.1 スーパーフェザー級(-60kg)3分3R×松山和弘(トイカツ道場)KO 3R 1分59秒〇奥平将太(平井道場/Bigbangアマチュア6階級王者、元NJKF EXPLOSION-50kg級王者)