計量をパスしたメインイベントの那須川天心と皇治(RISE、皇治のTwitterより)
2020年9月27日(日)『yogibo presents RIZIN.24』さいたまスーパーアリーナ大会で、ISKA K-1ルール世界ライト級王者・皇治(TEAM ONE)とRIZINキックボクシングルールで対戦するRISE世界フェザー級王者・那須川天心(TARGET/Cygames)が、キックボクシングでの展望とボクシング転向、そしてドリームマッチについて、9月22日深夜放送の「FUJIYAMA FIGHT CLUB SP」で語った。
7月にはRISE初のテレビマッチ(無観客大会)『RISE on ABEMA』で、SB日本フェザー級1位の笠原友希(シーザージム)を1R 90秒KOで下し、2014年のプロデビューから6年間でキックボクシング、MMA(総合格闘技)、ミックスルール合わせて40連勝を達成した。
9月27日「RIZIN」での皇治戦で、節目の50戦に向けて踏み出す那須川だが、その「50戦目」には、新たなリングに上がっている可能性が高いという。
番組で「キックボクシングをあと何試合やる?」と問われた那須川は、「どうなんですかね。10(試合)は絶対やらないと思う。(1試合1試合が)貴重ですね」と、笠原戦後にも示唆していた壮大なプランをあらためて語り始めた。
かねてから「キックで本当に強いと言われている選手、チャンピオンと呼ばれる選手を全員倒して、やることが無くなればボクシング転向も考えるかもしれません」と語っていた那須川は、今回の番組で、キックボクシング後にプロボクシング挑戦、世界王者を目指し、ベルトを巻いた暁には、UFC世界王者とキックルールで戦うという目標を掲げている。
「メイウェザーとマクレガーみたいな、ああいうことをやりたいですね、キックで。僕がボクシングをやって世界チャンピオンになるじゃないですか。UFCにもチャンピオンがいるわけですよ。総合(格闘技)、ボクシング、その中立はなんだ?(と考えたら)キックボクシング。それを海外で(やりたい)。それが僕のキックボクシングに対しての最高の恩返しになる。それがやれたら、僕はもう死ねるなって」
そのためにも足踏みしている時間はない。27日のさいたまでの試合に向け、「もう相手どうこうじゃないと思うんですよ。“うわー! スゲー!”みたいな。そういう試合をすればいいんじゃないですか。小さな子から大人が観ても、高齢者が観ても“すごいなあ”って。そう思わせたら勝ちじゃないですか」と、インパクトを与えた上で、相手にも観客にも視聴者にも完全勝利すると宣言した。
「まだ今の那須川天心ストーリーは第一章」という“神童”。
5歳から空手を始め、8月で22歳になった。世界の強豪が揃った2019年の「RISE WORLD SERIES」ではフェデリコ・ローマ、スアキム・PKセンチャイムエタイジム、志朗を下し優勝。大晦日にはWKBA世界スーパーバンタム級王者の江幡塁も1R TKOでマットに沈めた。
“ライトニング・レフト”の異名を持つ得意の左ストレートでKOの山を築き、RISE世界フェザー級王座、ISKAオリエンタルルール世界バンタム級王座、ISKAフリースタイルルール世界フェザー級王座など数多のベルトを保持する。
「満足が出来ない。希望? 世界征服ですよね。心の中は中学2年生ですよ、ずーっと。メイウェザー選手は今、40歳越してますけど、僕はあと10年でそのくらいの域に達せれば」と、史上初めて無敗のまま5階級制覇を達成し、50戦50勝の戦績を残した、フロイド・メイウェザー・ジュニアのようなスーパースターとして、世界で活躍したい、とした。
2018年の大晦日にはエキシビションながら、メイウェザーと拳を交えた那須川。2019年6月には、Abemaボクシングルールで引退した亀田興毅とも対決している。亀田戦では、インファイトを望む亀田をジャブで止め、抜群の距離感、スピードを活かしたフットワークで寄せ付けず、3ラウンドを判定無しで引き分けた。
果たして、那須川のボクシングでの可能性はいかなるものか。