メインはスクランブル参戦の壬生狼(右)が勝利し、チャンスをものにした
「Krush-EX 2020 vol.1」
2020年8月22日(土)東京・GENスポーツパレス
『Krush-EX』(クラッシュ・イーエックス)はキャリアが浅い・若い選手たちが経験を積む場として、2010年~2014年まで新宿FACEで開催されてきたイベント。現在K-1の第一戦で活躍する錚々たる選手たちも戦ったことのあるリングだ。
(写真)急遽の代打出場にも関わらずメインで勝利を収めた壬生狼(右)
全6試合中(当初は7試合だったが1試合は不戦勝)3試合がKO決着となり、中村拓己K-1プロデューサーは「やってよかったです。今、後楽園ホールでは(新型コロナウイルスの影響による時間制限で)プレリミナリーファイトが組めない状況があって、なかなかデビュー戦や1~2戦の選手に試合の場を作れない状況があったので急遽EXシリーズを復活させました。そういう選手たちの試合を組もうと思って今回やったんですが、みんなチャンスが欲しい選手ばかりだったので、KO決着が多くていい試合ばかりでした。試合に飢えている選手たちの気持ちが見られてよかったと思います」と合格点を与える。
(写真)第4試合でKO勝ちした羽鳥(右)
「会見でも言ったんですが、今回K-1 JAPAN GROUPとまだ契約していない選手でも出たい選手は連絡をくださいと呼びかけて、実際それで何選手か連絡があったんです。壬生狼選手、しの選手、羽鳥選手らからコンタクトがあって契約して出てもらい、活躍したのでいつものKrushのシリーズとは違う形で大会をやって、こういうコンセプトでやりたいとの主旨通りのマッチメイクが出来て結果が出たのでよかったと思います。試合に対して前向きな選手な気持ちが出て結果にもつながりました」と、新たな血を導入したことがいい結果につながったという。
(写真)独特の構えからパンチを繰り出す川島(右)
特にメインで勝利した壬生狼一輝(力道場静岡)は「福岡の選手で、今週に入ってからの欠場を受けて探した中で出てきた選手なんですけれど、しっかりいいパフォーマンスを見せてくれて、まだ地方にもいい選手がいるなと思わせてくれました」と、文字通りのスクランブル参戦で結果を出した。
(写真)豪快なフックで逆転KO勝ちしたしの(右)
中村Pは「負けた選手も基本的にみんなよかったので、次に試合をすぐに組んでいきたいと思う選手が多かったです。川島選手もアマチュアに出ていてデビュー待ちの選手でした。コロナの影響でしばらくはプレリミナリーファイトは後楽園ホールでは組めないので、このシリーズは引き続きやっていきたいと思います。いい意味で新しいコンセプトの大会で、武尊選手、野杁正明選手、卜部兄弟、佐々木大蔵選手…みんなEXからキャリアを積んで行って一人前のプロになっていったので、復活させた意味があったと思いました」と、ここから新たなスター選手が生まれていく手応えを感じていた。