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【PANCRASE】夏を越え秋開催にスライド3カードを発表。暫定王座戦・林vsヤン坊、上迫vs粕谷、ドゥトロvs秋葉=9月27日・新木場

2020/05/13 11:05
 2020年9月27日(日)東京・新木場スタジオコーストで開催される「Owltech presents PANCRASE 318」のカードが以下の通り発表された。 ▼ライト級 暫定キング オブ パンクラス タイトルマッチ 5分5R林 源平(和術慧舟會Iggy Hands Gym)2位・10勝8敗1分雑賀 ヤン坊 達也(総合格闘技道場DOBUITA)3位・6勝(6KO)1敗  当初、2月16日の「PANCRASE312」で、雑賀 ヤン坊 達也が暫定ライト級KOP王者サドゥロエフ・ソリホンに挑戦予定だったが、ソリホン欠場を受けて、3月8日の「PANCRASE313」で「ライト級暫定KOP王座戦」として、雑賀と林源平の対戦が決定。しかし、新型コロナウイルスの影響で5月31日の「PANCRASE315」に同カードがスライド。  その後、5月31日大会も中止が決定し、今回、あらためて9月27日の「PANCRASE 318」にて林と雑賀が対戦することになった。3月、5月と大会が中止になり、半年の期間を経て激突する両者。  林はMMA10勝8敗1分。2017年7月の山﨑悠輝戦から2018年8月の新村優貴戦まで、間にDEEPでの水野竜也戦、長谷川賢戦も含め4連敗を喫したが、2019年は6月の阿部右京戦からミドル級からライト級に転向し、1R TKO勝ち。9月にベテランの冨樫健一郎にもスプリット判定で競り勝ち2連勝でライト級2位につけて王座挑戦を視野に入れていた。 「タイトルマッチまで8年かかったので、このベルトは絶対獲ります」と意気込む林は、強打を誇る雑賀を相手に、「もちろん殴り合いでも絶対負けないんけど、MMAであることをしっかり意識して戦いたい。8年間の経験のなかで、勝つためにこの階級に戻し、減量方法もしっかり確立出来て適正階級だと感じている。ミドル級でやっていても力負けしないパワーもあるし、この階級(ライト級)では外国人でも日本人でもパワーでは絶対に負けない。そこの経験を活かして戦いたい。MMAでKOします」と、7戦のヤン坊を3倍近く上回る19戦のキャリアのなかで試行錯誤して獲得した経験とパワーを活かして、総合力で戦うことを語っている。  対する雑賀はMMA6勝1敗。2017年8月のFighting NEXUSでプロデビューし、184cmの長身から繰り出す打撃を武器に4勝(4KO・TKO)1敗の戦績を挙げ、2019年7月大会からPANCRASE参戦。小林裕を1R KO後、9月大会では体重超過のトム・サントスも1R右ストレートからのパウンドでTKOで下し、王座挑戦を決めた。  雑賀は林について、「同じ階級になって意識はしていました。すごくタフで男としてカッコいい選手だなと思っていました。(元ミドル級で)デカいなと思います。そこで気持ちで負けず、プレッシャーに負けずに僕も前に出ていきたい。今回対戦することになって楽しみにしています」と印象を語ると、試合展開については、「やることはお互い一つだと思う。お互いに倒しに行くスタイル。5分5Rもかからないで終わるんじゃないかなと思います」とスタンドでの早期決着を予想。  理想のフィニッシュについて問われると、「一回、(試合が流れて気持ちが)落ちちゃったところもありましたが、タイトルマッチということに変わりはないので、しっかり作り直して当日を迎えたい。僕のファイトスタイルを見てもらえば分かると思いますが、KO──それ以外は考えていないです」と断言し、さらに「自分は目指している場所があるので、そこに向けて突き進んでいきたいです」と、PANCRASE王者の肩書を手にRIZIN出場を目指す。  同日には、同じライト級で上迫博仁vs.粕谷優介の実力者対決が組まれ、正規王者には日本大会でONE参戦を果たした久米鷹介が控えている。また、その大会で久米に判定で敗れた元修斗王者の松本光史も久米を追ってPANCRASE参戦を決めている。「暫定王座戦」に臨む林と雑賀は、群雄割拠のライト級でどんな試合を見せるか。 ▼ライト級 5分3R上迫博仁(チームクラウド/和術慧舟會HEARTS)1位・18勝9敗粕谷優介(総合格闘技道場CROWN)7位・10勝6敗2分  7月大会からスライドとなったライト級の実力者対決。上迫は、2018年10月からPNACRASEに参戦。初戦で冨樫健一郎に3R TKO勝ちすると、2019年3月には後に王者となるサドゥロエフ・ソリホンと対戦。2R、カーフキックでTKO勝利を収めている。  その後は、2019年8月にRIZINに初参戦。イーブス・ランドゥーに2R TKO勝ちするも、10月のライト級GPでルイス・グスタボに1R TKO負け。12月29日の「Bellator JAPNAN」ではRIZINルールで矢地祐介と対戦し、2Rに右のダブルで先にダウンを奪いながらも、最終回に矢地の右フックからのサッカーキックで逆転KO負けを喫している。  対する粕谷は2016年11月に現UFC世界フェザー級王者のアレクサンダー・ヴォルカノフスキーに2R TKO負けでUFCをリリース。その後、松嶋こよみ、ISAOに判定負けも、2019年4月に菊入正行にサウスポー構えから得意の左ミドルを効かせて1R61秒、パンチによるTKO勝ち。2019年9月にソリホンとのライト級暫定王座決定戦の機会を得るが、右の強打からのヒザ蹴りをもらってTKO負け。ベルトを獲得することはできなかった。  前暫定王者のソリホンと対戦経験のある両者の一戦だが、同日に暫定王座を争う林源平と雑賀 ヤン坊 達也、正規王者の久米鷹介、ANCRASE参戦を決めた松本光史ら、ライバルたちの動向もにらみながら、上迫と粕谷はライト級の上位戦線サバイバルマッチに臨む。 ▼フライ級 5分3Rライリー・ドゥトロ(I&I TRAINING CENTER/1位)12勝5敗秋葉太樹(総合格闘技道場Reliable/6位)10勝9敗1分  3月、4月、5月と延期が続いたことで、今回が4度目の対戦発表となるライリー・ドゥトロと秋葉太樹。  修斗で中村優作、田丸匠にKO勝利するなどフライ級世界1位にランクされていたドゥトロは、2019年3月にPANCRASE初参戦。デカゴンデビュー戦では翔兵に判定負けを喫したが、9月の小川徹戦で1R TKO勝利し、一気にランク1位に駆け上がった。暫定王者の翔兵(正規王者はONE参戦中の仙三)とのタイトル戦へ向けて負けられない試合となる。  対する秋葉は2017年12月から原猛司、安永有希、荻窪祐輔に3連勝も、2018年10月の翔兵戦で判定負け。2019年3月に神酒龍一に判定勝利で復活も、9月の「Road to ONE:CENTURY」で清水清隆に1R KO負けを喫した。12月には、荻窪祐輔が家庭の事情で試合を辞退した代役として南アフリカのルサンド・ビコと対戦。スクランブル参戦のなか判定負けで2連敗となっている。今回は万全を期して1位のドゥトロに挑む。  新型コロナウイルスの収束が見えないなか、延期がさらに続くよりも9月27日と夏を越えて秋開催へのスライドを発表したPANCRASE。選手にとっては調整・ピークを何度も迎える肉体的・精神的負担を考えれば、いったんリセットの機会をプラスにとらえることが必要となるだろう。
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