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【修斗】川名雄生vsキャプテン☆アフリカ! 6.28 大阪で世界ライト級王座戦

2020/03/18 17:03
【修斗】川名雄生vsキャプテン☆アフリカ! 6.28 大阪で世界ライト級王座戦

(C)サステイン

今年も初夏のプロ修斗大阪大会が6月28日エディオンアリーナ大阪で開催が決定。世界ライト級王座を掛けて、川名雄生(Y&K MMA ACADEMY)とキャプテン☆アフリカ(総合格闘技道場コブラ会)の一戦が発表された。

2月16日付けで修斗第12代世界ライト級王者・松本光史が王座を返上しPANCRASEに参戦。川名とキャプテンで空位となっていた王座を争うこととなった。

現環太平洋ライト級王者の川名雄生は組みの展開に絶対の自信を持ちながらも、乱打戦に持ち込み相手の気持ちもろともたたき潰すファイトスタイルで、修斗では5年間無敗を誇る。元ウェルター級キング・オブ・パンクラシストの鈴木慎吾や元UFCの小谷直之を撃破するなど、修斗ライト級を代表する選手としてここ数年に確固たる地位を築いた。

2018年にはPFLに参戦し、18勝1敗のイスラム・マメドフ、2019年シーズン準決勝進出のクリス・ウェード、元UFCラムジー・ニジェムといった強豪相手に連敗も、2019年1月に修斗に復帰し、実力者・岡野裕城を判定3-0でドミネートしている。

対するキャプテン☆アフリカは、2018年11月の小谷直之戦の敗戦以降、グラップリングのQUINTETでも出花宗太郎名義で活躍しながら、2019年6月に修斗でウエタユウに判定勝ち、11月にはABを2R TKOに下し、2連勝を決めている。

柔道・柔術をバックボーンとする日本を代表するグラップラーながら、直近のAB戦では組技に加え、持ち前のパンチ力にボクシングテクニックが更にアップ。KO勝利でランキング2位に浮上し今回の王座決定戦に駒を進めた。

アフリカは柔道で実績を残し、(2004年 全日本柔道選抜体重別選手権・兼アテネ五輪最終選考 -73kg級3位、欧州チェコ国際大会 -73kg級日本代表、全日本柔道選抜体重別選手権3位)、同じ大阪出身の石井慧とは高校時代に国体の選抜チームで一緒に試合をしたこともある。ボクシングは元WBO世界女子ミニフライ級王者の妻の久美子さんと二人三脚で磨いてきた。

会社の海外勤務で約3年に渡りアフリカのガボン共和国(中部アフリカ)に滞在し、「アフリカの文化や人々をとても気に入って」キャプテン☆アフリカをファイトネームに。「まだまだアフリカの国々は発展途上国が多く、内戦や紛争、テロなどで平和に暮らすことができない人々が多くいる。自分は、大好きなアフリカのために、キャプテン☆アフリカとして活躍して、何かしらの形でアフリカの平和のためになることができたら」と考えている。

地元大阪の大声援を背に頂点を目指すキャプテン☆アフリカが修斗伝統のベルトを巻くのか? 二度目の世界王座獲得のチャンスとなる川名が悲願のベルト奪取となるか?

テイクダウンは互角も極め率ではキャプテン☆アフリカが有利。しかし川名はそのポジションを許さないドミネーターでもある。リーチではキャプテン☆アフリカが長いが、川名は乱打戦に強い。毎試合激戦となる両者によるチャンピオンシップは、浪速のファンのハートに響く事は間違いないだろう。

◆プロフェッショナル修斗公式戦
「PROFESSIONAL SHOOTO 2020 Vol.5 inOSAKA」
6月28日(日)エディオンアリーナ大阪第二競技場
[開場]14:30[開始]15:00

【決定対戦カード】

▼世界ライト級チャンピオン決定戦 5分5R
川名雄生(同級1位・同級環太平洋王者/Y&K MMA ACADEMY)
キャプテン☆アフリカ(同級2位/総合格闘技道場コブラ会)

キャプテン☆アフリカとは──

元全日本柔道選抜体重別3位、妻は元プロボクシング世界王者というキャプテン☆アフリカは、いかにしてプロ転向を果たしたのか。そして、なぜ“アフリカ”なのか。(※インタビューは2018年3月のもの)

──柔道で活躍(2004年 全日本柔道選抜体重別選手権・兼アテネ五輪最終選考 -73kg級3位、欧州チェコ国際大会 -73kg級日本代表、全日本柔道選抜体重別選手権3位)し、グラップリングでも実績(2009年 アブダビ ワールド プロ柔術 アジア予選 75kg級 3位)があります。QUINTETでもチームメイトの石井慧選手とは同じ大阪出身ですが、柔道時代から交流も?

「高校時代に国体の選抜チームで一緒に試合をしたことがあります。その後、石井選手がMMAを始めた後も、コブラ会に来て練習したこともあって。そういった繋がりや、組み技大会での実績も見ていただいて、推薦いただけたのかなと思っています」

──総合格闘技にトライするとき、コブラ会に1日体験入門したそうですね。そのときは柔道で実績がありながら、「三島会長(三島☆ド根性ノ助)に手も足も出ず……」と振り返っていましたね。

「そうですね。柔道しかやったことがなかった学生時代には、全日本トップクラスの選手も寝技で極めていたことがあったので、競技人口がもっとも多い柔道が、1番強い組み技格闘技だと思っていたんです。ところが、コブラ会に行ったら、三島さんは柔道を始め、柔術、グラップリング、MMAなどの寝技を極めていて、柔道の寝技しか知らない自分は全く歯が立ちませんでした」

──組み技において、柔道時代とどんなところが違うと感じましたか。

「例えば柔道であれば、寝技で劣勢になった場合、亀の状態になれば、そのうち『待て』がかかって凌げますが、柔術で亀になると、バックに回られて一番不利なポジションになりますよね。それに、柔道の関節技は基本的にヒジ関節のみですが、MMAなどはどこの関節を極めてもいい。三島さんとスパーリングをして、柔道の寝技だけでは、実戦で全く足りないと感じたんです。その経験が、現在の、どのような状況──着衣の有無や打撃の有無、ルールの制限など──でも通用する寝技を追求するきっかけとなりました」

──なるほど。出花選手の強さは以前から関西から東京に出稽古に来る選手たちから漏れ伝わっていたのですが、「キャプテン☆アフリカ」という名前は……。

「それは、自分は25歳から会社の海外勤務で約3年に渡りアフリカのガボン共和国(中部アフリカ)に滞在した経験があって、そのときにアフリカの文化や人々をとても気に入って、アフリカが大好きになったんです。それにキャプテン☆アメリカが活躍するアメリカンヒーロー映画『アベンジャーズ』なども好きだったので、『キャプテン☆アフリカ』にしようと。コブラ会のプロ選手として、本名でリングに上がる選択肢は自分には無かったですね。私の一年前にプロになったのは、山本“健斗”デリカット選手ですし(笑)」

──大阪らしくもあります。しかし、出花選手とアフリカにそんな縁があったとは知りませんでした。

「まだまだアフリカの国々は発展途上国が多く、内戦や紛争、テロなどで平和に暮らすことができない人々が多くいます。自分は、大好きなアフリカのために、キャプテン☆アフリカとして活躍して、何かしらの形でアフリカの平和のためになることができたらと、今は考えています」

──直に現地で過ごしてきた場所なのですね。リング名の由来を知ることで、ガボンとはどんな国だろうと興味が沸きました。ところで、今回も試合を観戦された奥様の久美子さんとは14年の交際になるそうですね。(池原)久美子さんは元WBO世界女子ミニフライ級王者としても有名ですが、なれそめは?

「私の両親と妻の父親が中学校の同級生で、父親同士が親友ということもあり、同い年の子供が生まれたときに『将来は結婚させよう』と言っていたみたいです(笑)。妻とは幼馴染でしたし、成人式で再会して、その後10年の交際を経て結婚しました。

私は社会人になって柔道は引退しサラリーマンとして働き、プロボクサーとして活躍する妻を応援する立場でした。その間、会社での海外勤務があり、アフリカの人たちが必死になって生きている姿や、何も持たなくても楽しく過ごしている姿を見たこと、それに、すぐそばで命がけで戦っている妻を見て、自分も人生をかけて何かに挑戦したいという気持ちが大きくなり、30歳を過ぎてからプロ格闘家への転身を決意しました。

妻も賛成してくれて、今は打撃面でのサポートをしてくれています。スパーの動画も見てもらい、どこが悪いかをチェックしアドバイスをくれたり、食事面での減量のサポートなどもしてくれます。打撃を始めてまだ数年ですが、強打の選手に自信を持って戦うことができました」

──競技者としては以前は出花選手が見守り、いまは久美子さんがサポートしてくれる。最強のパートナーですね。目標をお聞かせください。

「やっぱり、プロでやると決めたからにはチャンピオンを狙っていきたいです。今回、元パンクラスのチャンピオンにいい勝ち方が出来たんで、(修斗の)チャンピオンとやってもいい勝負ができるんじゃないかなと思っています。次の試合までにはもっと成長できる自信があります。いまの強さのままでいることはありません。MMAとしてさらに成長した自分を見せられると思います。応援、よろしくお願いします!」

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