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【RISE】那須川天心の相手探し難航、ようやく23戦無敗ウクライナ人選手に決定も「今の僕の相手ではない」

2020/03/13 21:03
【RISE】那須川天心の相手探し難航、ようやく23戦無敗ウクライナ人選手に決定も「今の僕の相手ではない」

23戦無敗のウクライナ人ファイター・メゼンツェフを迎え撃つ那須川

2020年4月12日(日)エディオンアリーナ大阪『RISE WORLD SERIES 2020 1st Round』の追加対戦カードが3月13日(金)都内で行われた記者会見で発表された。

 ワンマッチでの参戦が発表されていたRISE WORLD SERIES 2019 -58kgトーナメント優勝者・那須川天心(TARGT/Cygames)が"ザ・ロケッティア"アンドレイ・メゼンツェフ(ウクライナ/ムエタイスピリットジム)と対戦する。

 メゼンツェフはウクライナ出身の20歳。プロ戦績23戦21勝(13KO)2分と無敗のファイターで、ISKAムエタイ世界フライ級とWMF世界55kg級王座を持つ。


 メゼンツェフはこの日、主催者を通じて「子供のころに見た映画『ロッキー4』のドラゴのように僕はなりたいんだ。僕にとって戦いはスポーツであり、心を磨く人格形成、生きる力、フィットネス、尊厳、尊敬なのだ。初めて日本での人生での勝負。天心、3Rまでに決着をつける」とのコメントを寄せた。

 那須川は「今年に入って初の試合となるんですけど、なかなか相手が決まらなかった。候補はたくさんいたんですけど、“その中で一番強い選手をお願いします”とRISEの関係者の皆さんにお願いして決まった結果です。いろいろな選手に断られたりしているんですが、受けてくれたアンドレイ選手には感謝しかない。試合を見た感じでは、無敗の選手なんですが、今の僕の相手ではないという感覚はあります。だからといって気を抜くことはないですし、今年最初の試合ですので、ここでしっかりと皆さんが期待している以上の試合ができればと思っている。注目していただけるとうれしいです」と挨拶した。

 なお今回、メゼンツェフに相手が決まるまでは「実際は5~6人に断られた。かといって、天心の体重を上げることは考えていなくて、ベストの体重でベストのパフォーマンスをしてもらいたいと思っているので、今回この選手に決めました」(RISEの伊藤隆代表)という。


 メゼンツェフの印象については那須川は「骨が強そうな選手だと思う。一発一発も硬い。負けてない選手だけのことはあるなという感じはしました。でも、今回は自分自身との戦いである試合だと思っていて、ちゃんと差をつけて、アッと驚くような試合をしたいと思っている。(アッと驚くというのは)こんなに試合が空くのは珍しいと思うし、久々に試合をするという感覚ではないが、“僕の試合はまだか?”という声がたくさんあって、“天心ロス”という状況になっていると思うので、そこを爆発させて、“もっともっと試合を見たい”と思わせる状況にさせたい。今は新型コロナウィルスで、選手が来られなかったり、日本が元気がないと思う。僕の試合には元気を与える力があると思うので、しっかりとみんなに勇気や感動、元気を与えたいと思っている」と話した。

 試合感覚が空いたことについてフラストレーションがたまったのでは? と聞かれると「フラストレーションというほどではないが、この空いてる期間に何をすべきかを考えて、しっかり自分自身を高めることをやってきた。ここから1カ月、しっかりとジムの皆さんと協力して自分を作り上げていきたいと思っています」と語った。

 2020年1発目の試合を前に2020年はどういう試合をしていきたいか? 1年間のプランは? と問われると那須川は「とりあえず、アジアシリーズ優勝者の55kgの挑戦者と戦うのが一番大きなイベントかなとは思っているが、いきなり大きな試合が決まることもあるかもしれない。あとは海外で試合をしたいということはずっと言ってきたので、今年こそはどこか海外で試合ができればと思っている。日本の中だけでとどまっていても仕方がないという部分もあり、日本の代表として世界と戦っていくというのもストーリーとしては面白いのではないかと思うので、そういった世界を作っていきたいと思う」などと海外での戦いを視野に入れているよう。


「アッと驚く」という試合については、昨年大晦日の江幡塁戦では必殺技を披露したことから「今年もなにか必殺技を?」と聞かれると「必殺技もそうですが、普段の動きから“ああ、違うんだな”と思わせたい。他の選手でいろいろ面白い試合とかすごい試合はあると思うが、“全然違うな”と思ってもらえればうれしい。常に人じゃない、人っぽくない動き。漫画やアニメのような動きをしたいと思います」と語った。

 海外については「ここというのは…。いろいろとオファーが来ているが、条件ですよね。海外1発目は相当大事だと思う。ちゃんと団体を選ばないと、今後のことにもかかわると思う。自分を大事に扱ってくれる場所だったり、フォローしてくれる場所を選びたいなという状況。それは自分だけでは決められるものではないので、チームの皆さんと相談して、どこがいいのかなというのは決めたい」などと特に具体的な名を挙げることはなかった。

 新型コロナウィルスの猛威で日本が大変なことになっているが、それによるファイターとしてのモチベーションの変化について問われると「モチベーション的には特に変わっているところはないが、やはり(みんな)元気がないですよね。日本というか世界中がそのことだけにとらわれているというか。もっと…。“新型コロナウィルスだからできないんだ”とか“コロナウィルスでこういう状況だから”とかではなく、こういう状態でもやろうという、やる気の起点になるような人になりたいという思いはあるので、こういう状況でも僕の試合を見て、“俺も頑張れる”“勇気をもらった”とか、この状況を変えてやろうと思ってくれる人が増えてくればいいなと思っているので、そういう雰囲気を変えたいと思っている」などと語った。

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