2020年2月22日(土)に静岡・浜松アリーナにて開催される『RIZIN.21』に向け、RIZINバンタム級(61kg)王者のマネル・ケイプ(アンゴラ)が来日。朝倉未来に宣戦布告した。
2019年大晦日の『RIZIN.20』で朝倉海(トライフォース赤坂)とRIZINバンタム級(61kg)王座決定戦を争い、2R 0分38秒、TKO勝ちで新王座に就いたケイプ。今回は格闘技の先輩であるファルコ・ネト(ポルトガル)のセコンドとして来日した。
しかし、公開計量で壇上に立った朝倉未来を見ると、表情が一変。「ミクルが望む体重で対戦してやる。ほんとうの男と戦いたいなら、俺みたいな男と戦わないと意味が無い」と階級を越えての対戦を強くアピールした。
マネル・ケイプ「冷血な男の感情を壊すのが楽しみ」
──今回の来日はファルコ・ネト(ポルトガル)選手のセコンドが目的ですね。
「そうさ、俺の兄貴分であるネトが試合に出るから応援とサポートのために日本に来たんだ。彼はほんとうに努力家で多くの練習を積んできた。フットボールプレイヤーからBJJ、キックボクシングを習得しMMAファイターになった。そして僕のメンター(助言者)だ。彼を日本のみんなに紹介したかった。自分の“ブラザー”たちをもっと日本に紹介したいと思っているよ」
──初めてネトと会ったのは?
「7歳か8歳の頃だった。ネトは僕に様々なスキルを教えてくれたし、僕がトラブルに巻き込まれたときや、よくない仲間に誘われたときも正しい道に導いてくれたんだ。ずっと面倒を見てくれた、ほんとうに兄貴のような存在なんだ」
──地元にベルトを持ち帰ることはできたのですか。
「まだタイで練習したり、さまざなビジネスもあってポルトガルに帰れていないんだ。落ち着いたらアンゴラにも帰りたい。というのもアンゴラの大統領から謁見のお誘いがあって、ポルトガルの小学校からも招待されているんだ」
──今回、あなたがベルトを持つバンタム級に新しい選手も参戦しています。金原正徳選手、井上直樹選手、さらにビクター・ヘンリーやトレント・ガーダム選手も2戦目を迎えます。気になる選手はいますか。
「全く気にならない。ビクターもほかのやつらも試合を見たけど、俺の敵じゃない。ほんとうに全く脅威に感じないんだ。眼中にない。俺はいまミクル・アサクラ(朝倉未来)と戦いたくて、ヤツが望む体重でもなんでもいいからミクルとやりたいんだ」
──どうして別階級の朝倉未来選手にそこまで固執するのですか。
「アサクラブラザーズの兄でRIZINの人気選手ということもあるけど、何よりもヤツが非常に冷血な男で、恐怖を感じないと言っているよね。そういう人間の感情を壊していくのが楽しみなんだ。それにミクルはとてもスマート(賢い)なファイターだ。素晴らしい戦略も持っている。でも俺がファイターとしてだけでなく、アスリートとして世界で最も頭がいい選手だということを証明したいんだ」
──すごい自信ですね……。では3連戦になっても構いませんか。挑戦権を得ている扇久保博正選手、再戦を望む朝倉海選手、朝倉未来選手と。
「……オオギクボとやるのは時間の無駄だ。まあ、RIZINが望むならいつでも準備は出来ている」
──扇久保選手は決してイージーな相手ではありませんよ。次の試合はいつ頃には戦いたいですか。
「俺を振り向かせるだけのものを見せてくれよ。次の試合はいつでもいい。自分はベルトを獲った後も休まず、ハードトレーニングを続けてきた。何なら、今日、負傷者が出たら俺が試合をしたっていい」
──では最後に、今日のメインで戦う朝倉未来選手にメッセージを。
「ミクル、今日は勝ってもらわないと困るぜ。RIZINがクソみたいな相手を用意してくれたから、ソイツにまずは勝ってもらわないと。でもほんとうの男、ほんとうの対戦相手とベルトを賭けて戦いたいなら、俺みたいな男と戦わないと意味が無い。俺はココにいる」
ファルコ・ネト(マルキーニョスと対戦)
「ケイプと互いに高め合ってきた」
「MMAは11勝10敗。判定に結果を委ねたことは2試合のみで、白星のうち約8割が打撃でフィニッシュしているよ。2019年4月にはBellatorにも出た。フットボールが盛んなポルトガルでジュニアリーグまでやって、BJJ、キックボクシング、MMAをやることになった。2004年から2005年頃はラッパーとしても活動していた。CDを出したこともあるよ。
母がインド国籍のモザンビーク出身で、ポルトガルでマネル・ケイプと出会ったんだ。ケイプは弟のような存在で、子供の頃から一緒に練習している。互いにどういう風に高め合えるか試行錯誤してきた。彼はまだ子供だった頃から大きな選手とやってきた。互いに良いところがあって、マネルは身体が強くなり、僕はスピードに対応できるようになったんだ。
様々な障害があったけど強くなった。RIZIN参戦が決まって非常に嬉しかったよ。ここで試合をすることは目標だったからね。マルコス・ソウザとは互いに得意分野で勝負することになるだろうね。そこの凌ぎ合いだ」
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