2020年2月24日(月・祝)東京・後楽園ホール『Krush.111』で、MOE(若獅子会館)と対戦する元WPMF世界女子ピン級王者パヤーフォン・アユタヤファイトジム(タイ/アユタヤファイトジム)が21日(金)都内にて公開練習を行った。
パヤーフォンは17歳にして60勝(9KO)13敗1分の戦績を持つ、元WPMF世界女子ピン級王者。これまで4度の来日経験があり、2017年11月に『M-ONE』でLittle tigerに判定勝ち。松下えみと初代KRUSH女子アトム級王座決定戦を争ったCOMACHIと2018年2月に対戦して判定勝ちでWPMF世界女子ピン級暫定王者となり、2019年2月にCOMACHIと王座決定戦で再戦して判定勝ち、WPMF世界王座を手にした。
10月にはKrush初参戦でKrush女子アトム級王者・高梨knuckle美穂に挑戦し、右ストレートの連打で会場をどよめかせ、延長戦の末に判定3-0で敗れたものの高梨を苦戦させた。ミドルキックとヒザ蹴りを得意とする。
笑顔を振りまいて現れたパヤーフォンだが、ミット打ちが始まると表情が一変し、スピードのあるパンチとミドルキックをミットに叩き込んだ。
「今は99%仕上がっている状態です。また日本に帰って来て試合ができることが嬉しいです」とパヤーフォン。
前回、初めてKrushのルールを経験して「このルールの中で戦うにはパンチに注意することが大事だと分かりました。特に今回の相手は背が高いのでさらに注意が必要です」と学んだと言い、タイの所属ジムでは元プロボクシングIBF世界フライ級王者アムナットが「コーチをしてくれているのでしょっちゅう一緒に練習しています」とボクシングテクニックを学んでいるという。そのため「パンチの技術が向上しています」と2度目のKrushルールでの試合に自信をのぞかせた。
対戦するMOEが17歳の現役高校生ということで“Krush女子高生最強決定戦”とも言われている今回の対戦だが、パヤーフォンは「タイでの対戦相手は年上が多いので、特に高校生だからといって意識することはないです」とする。
「今回ぜひともKO勝ちして、また日本に呼ばれたい。最終的にはK-1のチャンピオンになりたいです」と、K-1王者になることを目標に掲げたパヤーフォン。
現在通っている高校はスポーツ系の学校だと言い、今回の試合も授業の一環として認められているとのこと。「25歳くらいまで選手をやって、将来の目標はムエタイのコーチになることです」と、まさに“ムエタイLOVE”の女子高生だ。
「ムエタイではまずアマチュアでのチャンピオンになることが目標で(ムエタイのアマチュア世界大会はプロも出場可能)、その後にプロのチャンピオンになることです。ムエタイの芸術性をもっと世界中に広めて世界の人に認めてもらいたい」と、大きな夢を語るパヤーフォン。「女子のブアカーオのような存在になりたいです。日本のファンの皆さん、タイのファンの皆さん、応援お願いします」と、笑顔で語った。