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【ONE】ゾーンに入った平田樹の“戦いへの希求”「誰でも。すぐ試合をしたい」

2020/02/09 16:02
【ONE】ゾーンに入った平田樹の“戦いへの希求”「誰でも。すぐ試合をしたい」

ONEの公式SNSで、ミーシャ・テイトによる平田のインタビューがアップされた。(C)ONE Championship

2020年2月7日(金・現地時間)インドネシア・ジャカルタのイストラ・セナヤンにて、ONE Championship『ONE: WARRIOR'S CODE』が開催された。

ONEで上海大会、東京大会で2連勝している平田樹(K-Clann)が第6試合に登場。ニュージーランドのナイリン・クローリーと対戦した。

3R 3分27秒 TKO──結果としては完勝した平田だが、試合前の水抜き減量防止のための尿比重チェックによる最終的な体重超過(※いったん体重をクリアしながらも、最後に飲水して尿比重をクリアし体重超過)、試合序盤の打撃の苦戦など、課題が残る内容だったことは間違いない。

しかし、それでもなお、試合前のトラブルをひきずることなく圧倒的な組みの強さの圧力からクローリーの得意な打撃を封じ込め、相手を制圧した2R終了後にハイになり、ダンスを踊り舌を出してしまうなど、既存の女子選手には存在しない天性のファイター気質でジャカルタのファンを魅了したのも確かだった。



平田の試合への現地ファンの大歓声、2R途中からゾーンに入った平田が自身の動きに自ら「オーイ! オーイ!」とジャブやパウンドに声を発しているのも、ナチュラルボーンキラーぶりを感じさせ、同時にプロ3戦目の平田が、海外勢を相手にしてもまだ試合で追い込まれていないことも現れていた。

試合スタイルは異なるものの、MMAデビュー当時の山本“KID”徳郁を想起させる“戦いへの希求”、“ファイトする喜び”こそが、平田樹の魅力なのかもしれない。

勝利のダンスを見せた平田は試合後、リング上でインタビューを求められると、「まずは体重が落ちなくて、対戦してくれた相手に感謝を伝えたいです。グラウンドで極めようと思ったけど、(相手が)グラップリングも出来るので手こずりました」とコメント。最後は四方に礼をしてリングを下りている。

また、試合後にONE Championshipの公式SNSにアップされた動画で平田は、ONE副社長のミーシャ・テイトのインタビューを受け、試合中のハイテンションとは異なる表情で、「勝ててホッとしています。もっともっとずっと勝ち続けたいので、これからももっと頑張ります」と今後の抱負を語っている。

また、アマチュア時代も含め、これまでの6試合では2R中にすべてフィニッシュしている平田にテイトが、「3Rまで戦ったのは今回が初めてでしょう? 3R前のインターバルで不安な気持ちにならなかった?」と問うと、平田は「パウンドで2R目は終わると思ったんですけど、3Rまで行って。でも疲れてもいないので、楽しい試合が出来ました」と、初の3Rを「楽しい」と語っている。

バックステージでも開口一番「楽しかった」と振り返った平田。クローリーは難敵ではあったが、まだ本戦デビューの選手でもある。当初、対戦予定だったビー・ニューイェンはインスタのストーリーに「彼女、やるわね」と一目を置いたようだ。テイトから次の対戦相手として山口芽生(V.V Mei)の名前を出された平田は、「誰でも。すぐ試合をしたいです」と、臆することなく答えている。平田樹──20歳の女子ファイターの未来に、注目だ。

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