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インタビュー

【RISE】17連勝の鈴木真彦に挑む良星「ベルトよりもひとりの男として鈴木選手を倒したい」

2020/01/07 19:01
【RISE】17連勝の鈴木真彦に挑む良星「ベルトよりもひとりの男として鈴木選手を倒したい」

常に会場を沸かせる元気いっぱいの試合を魅せる良星がタイトルに挑戦

2019年1月13日(月・祝)東京・後楽園ホール『RISE 136』のメインイベントで、RISEバンタム級(-55kg)王者・鈴木真彦(山口道場)のタイトルに挑戦する同級1位・良星(=らすた/平井道場)のインタビューが主催者を通じて届いた。

 良星は昨年9月、鈴木にプロ初黒星を付けられた初代RISEスーパーフライ級王者・田丸辰と同門の兄貴分で、スピードを活かした常に動き回るアグレッシブなスタイルで会場を沸かせる。得意技はハイキック。鈴木とは2018年7月のRISEバンタム級王座決定トーナメント1回戦で初対戦し、両者ノンストップのハイスピードバトルを展開し、良星が判定で敗れたものの鈴木を手こずらせた。

 また、2019年4月には『KNOCK OUT』にも参戦し、かつて那須川天心と戦った軽量級日本トップクラスの宮元啓介にヒジ打ち、首相撲ありのルールで勝利を収めている。

■鈴木選手がいたからこそ、僕はここまで強くなれた

──現在7連勝中と絶好調です。そしてようやくタイトルマッチが決まりました。

「前回の試合(2019.9.29結城将人戦)前から僕は『勝ったら鈴木選手に挑戦したい』ということを主張していました。そして結城戦に勝ったらRISEサイドも『鈴木選手が受けてくれたら、タイトルマッチをやりましょう』と承諾してくれたので、今回やることになりました」
 
──鈴木真彦選手とは一昨年7月から始まった王座決定トーナメント一回戦で良星選手を撃破。そのまま優勝して、その後も王座を防衛し続けています。第三者から見ても、ベルトの価値は一層高まったかなと思います。

「そうですね。ベルトも本当に欲しいという思いも強いけど、それよりひとりの男として鈴木選手を倒したいという思いの方が強いです。一回負けている相手に負けたままで終わりたくない。キッチリとリベンジしたいです」
 
──語気に力が入っていますね。

「目の前の一戦一戦に集中したおかげで、ここまでこれました。大変だったというより、やるべきことを試合が終わってからもやり続けた成果だと受け止めています。平井会長もずっと指導してくださって、『あの試合はここが良かった』『この試合のダメなところは修復しないといけない』という感じで研究を重ねてきたことも大きかったと思います。ずっと自分を磨いてきた感じがします」
 

鈴木(左)と良星の初対決 (C)RISE

──負けてから一層強くなった?

「間違いなくそうですね。そういう意味で僕は鈴木選手に感謝しています。鈴木選手がいたからこそ、僕はここまで強くなれました。本当にリスペクトしています。しかも僕に勝ってから鈴木選手はずっとチャンピオンでいてくれました」

──初対決から1年半の月日が経ちました。自信のほどは?

「この一戦に向け、かなり練習もしています。作戦も練っているので、必ず倒します。仮に5ラウンドまでもつれ判定になったとしても勝てる練習をしています」
 
──現在の鈴木選手に対する評価は?

「強い。本当に最高の選手だと思います。礼儀正しいし、勝っても納得いかないと泣くし。聞いた話だと、本当に努力家ですよね」
 

──昨年9月に実現した鈴木VS田丸辰の一戦はどう評価しますか?

「そうですね。辰も健闘した一戦だったけど、やっぱり鈴木選手が強かったですね。1ラウンドに辰のスピードに若干翻弄されバチーンとストレートをもらってフラついたところもあったけど、全く取り乱さなかったですし。そして2ラウンド以降は自分のペースを貫いて闘っていたじゃないですか。僕もスピードは早い方だと思うので、相手に付き合わずパパッと動いて攻めていきたい」
 
──客観的に見て良星選手が鈴木選手より上回っている部分としてスピードを挙げる識者は多いと思います。

「そうですね。スピードが一番ですかね。一回闘ってわかったことは鈴木選手はバチバチに打ち合ってくれると思ったら、そうではなくすごく賢いことがわかりました」
 
──同門の山口兄弟は肉を斬らせて骨を断つ戦法を得意とするけど、鈴木選手は違うと?

「そうなんですよ。避けるべきものはしっかり避けている。もらったらいけない攻撃は絶対もらわない。なおかつ行けるタイミングではパパッと行きますよね」
 
──初対決で他の選手との違いも感じた?

「蹴りはあんまり違いを感じなかったけど、パンチは固かったです。そういう印象でした」

■年末年始は返上、僕の人生がかかっているので

──今年は4月に予定されている大阪大会からRISE ASIA SERIES 2020 -55㎏級トーナメントもスタートします。

「すでに鈴木選手の出場は決定しているので、今回しっかり勝って僕も出場権をとりたいです」
 
──鈴木選手もいれば、志朗選手もエントリーしています。

「楽しそうなトーナメントですよね」
 
──相手が強ければ強いほどやりたくなる?

「そうですね。相手が強ければ強いほど『自分が闘ったら、どういう試合ができるんだろう』と考えてしまいます。鈴木選手と志朗選手は全然タイプが違うからなおさらそう思います」
 

──ほかにルンピニーとラジャのスーパーフライ級とフライ級の元王者パジャンチャイ・PKセンチャイムエタイジムの出場も決定しています。

「パジャンチャイ選手はすごく強いと聞いているので、やってみたいと思いますね。今回のタイトルマッチが終わったからといって、一休みするわけにはいかないです」
 
──この年末年始の過ごし方は?

「(キッパリと)返上しました。僕は誕生日が1月なんですよ。ちょうど試合の5日後。その日だけちょこっとゆっくりできればいいです。いまは練習三昧の日々を送っているけど、全然苦ではないです。逆に楽しいです」
 
──年末年始に友達と遊ぶより?

「だって僕の人生がかかっているので。RISEのチャンピオンベルトを獲る獲らないで、その後の人生は変わってきます。だからここで妥協したくないです」
 

──いまは仕事もセーブして練習中心の日々?

「2カ月前(10月)にアルバイトは辞めました。ここ(平井道場)で指導員はやっているので、指導料はいただいています。前回の試合でわかったこともあるので、僕もちょっと頭を使って闘おうと思っています」
 
──自分がRISEのベルトを巻いている夢を見ることは?

「それがめっちゃあるんですよ。試合をしている風景が夢に出てきます。試合の途中で気持ちが高ぶって起きてしまうこともあります。今までそういう夢を見ることはなかったけど、最近は本当に見ますね」

(聞き手・布施鋼治)

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