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【K-1】安保瑠輝也がまたも延長戦でゲーオを振り切る、KANAが延長戦を制して女子初代王者に、武居由樹は3度のダウンを奪いタフな相手を退ける、木村“フィリップ”ミノルが6連続KO達成

2019/12/28 16:12
【K-1】安保瑠輝也がまたも延長戦でゲーオを振り切る、KANAが延長戦を制して女子初代王者に、武居由樹は3度のダウンを奪いタフな相手を退ける、木村“フィリップ”ミノルが6連続KO達成

撮影=佐藤毅

「K-1 WORLD GP 2019 JAPAN ~初代女子フライ級王座決定トーナメント&スーパー・ライト級タイトルマッチ~」
2019年12月28日(土)愛知ドルフィンズ・アリーナ(愛知県体育館)

▼第15試合 K-1 WORLD GPスーパー・ライト級タイトルマッチ 3分3R・延長1R
〇安保瑠輝也(team ALL-WIN/王者)
延長R 判定3-0 ※10-9×3
×ゲーオ・ウィラサクレック(タイ/WSRフェアテックスジム/挑戦者)
※安保が初防衛に成功。本戦の判定は29-29、28-29、29-29。


 両者は今年6月のK-1両国国技館大会で対戦し、この時は王者ゲーオに安保が挑戦する形で、延長戦に及ぶ接戦の末に安保が判定勝ちして王座を奪取した。立場を入れ替えてのダイレクトリマッチは両選手からの再戦アピールがあり、今回は完全決着戦。


 1R、前に出るのは安保。強い右ローを蹴って二段蹴りも見せる。サウスポーのゲーオに対して安保もサウスポーになって左ストレートを打つ。ゲーオがストレートを連打。左ストレートでガードを固めさせてのヒザ蹴り、そして重い左ローを蹴る。安保は“打ってこい”と挑発。


 2R、安保は二段蹴りと右ミドル、蹴りをどんどん繰り出していく。ゲーオは近付いて左ストレートを出すが安保はガードする。ゲーオはプッシュして左ヒザをボディへ。これに手応えあったか、ゲーオはパンチ、前蹴り、ヒザでボディを狙う。安保のパンチ連打にゲーオは身体を密着させてのヒザ蹴りで応戦。


 3R、サウスポーで左ストレートを放つ安保にゲーオも左ストレートからヒザ蹴り。お互いにストレートを当て合う。前に出るゲーオが左ストレートからのヒザを連打する。安保はボディからの右ストレート。ゲーオは左ミドルを蹴ってヒザにつなぐが、組み付きに警告を受けた。左右のストレートを繰り出す安保は左フックをヒットさせ、ゲーオは組み付きに行く。


 判定はジャッジ1名がゲーオを支持したがドロー。前回同様またも延長戦へ突入することに。パンチで前へ出る安保にゲーオは組み付いてしまう。ゲーオは左ミドルからヒザ蹴りも組み付きで警告。手が全く出なかったゲーオだが、パンチを繰り出す安保に合わせて左ミドルと前蹴り。


 判定は3-0で安保が初防衛に成功したが、安保はうつむいたまま笑顔もなくまるで敗者のよう。ベルトを巻かれて手を上げられても表情は曇ったままだ。安保はマイクを持つと「すいません、大口叩いてしまって。自分と周りが望んでいた結果ではなかったです。まだ自分は弱いので、来年は自分がK-1の顔としてやっていくと言いましたが、まだ自分には出来ないので鍛え直して本当に自信がある最高の状態まで持っていけるように頑張ります。すいません」と、もっと強くなることを誓った。

▼第14試合 K-1 WORLD GP女子フライ級王座決定トーナメント決勝 3分3R・延長1R
〇KANA(日本/K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ/第2代・第4代K-1 KRUSH FIGHT女子フライ級王者)
延長R 判定2-1 ※10-9、9-10、10-9
×ヨセフィン・ノットソン(スウェーデン/Allstars training center/IFMA世界女子フライ級王者)
※KANAが初代王座に就く。本戦の判定は29-28、29-29、29-29。


「K-1 WORLD GP 女子フライ級王座決定トーナメント」の決勝戦は、KANAとノットソンの3度目の対決となった。2018年11月の初対決ではKANA、今年3月の再戦ではノットソンがそれぞれ判定勝ちしている。1勝1敗で迎える決着戦を制し、K-1初の女子王座に就くのはどっちか。


 1R、前へ出てプレッシャーをかけるノットソンにKANAはステップを使って左へ回り込む。ノットソンは前蹴りを突破口にパンチにつなげる。KANAは右のクロスを狙っていく。ノットソンはプレッシャーをかけて速い連打をまとめる。KANAは1回戦で多用したロングフックのような右ストレートを狙う。


 2R、さらに前へ出てくるノットソンは左右フックの連打から蹴り。スピードのある手数が出る。KANAは右ローとジャブで応戦し、右ロングフック。パンチも蹴りも多く繰り出してくるノットソン。KANAは手数が少なかったが、ついに右フックをクリーンヒットさせてパンチのラッシュ。ノットソンが防戦一方となる。


 3R、KANAは開始と同時に胴廻し回転蹴りの奇襲攻撃。ノットソンはやはり前へ出てきてローからパンチ、パンチからハイキックと攻撃をつなげていく。KANAも打ち合うが、ノットソンの手数が上回る。ノットソンが飛びヒザ蹴り、ボディへのヒザ蹴り、バックハンドブローと多彩な技を繰り出す中、残り15秒でKANAがラッシュを仕掛ける。ノットソンも前蹴りとヒザ蹴りで応戦し、試合終了。


 ジャッジ1名が29-28でKANAを支持したが、2名がドローで延長戦へ。パンチと蹴りで手数を出すノットソンにKANAはローを蹴っていく。ノットソンのパンチをかわすKANAだが、自分もクリーンヒットを奪えない。ノットソンは前蹴りで突き放す。残り30秒、ノットソンは接近戦でヒザ蹴り、KANAはパンチでラッシュをかける。ノットソンはクリンチに。前半のノットソンか、後半のKANAか。


 判定は2-1と割れ、KANAが勝利。その場に泣き崩れ落ちるKANA。K-1初の女子タイトルのベルトを巻いた。


 KANAはマイクを持つと「本当に精神的にキツくて。このベルトは自分が獲らないと終わってしまうし、自分が優勝しないと来年の名古屋大会が出来ないと思って必死に頑張りました。そして出場してくれたヨセフィン、メロニー、クリスティーナありがとうございました。このベルトを巻いてリングを降りると応援してくれる人たちと約束して、ベルトを巻いて降りることが出来ます。このK-1の女子の舞台をもっともっと女子選手が目指してほしいと思います。自分が先頭を切ってこのK-1女子を背負っていきます。K-1最高!」と、思いのたけを語った。

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