2019年12月15日(日)東京・大田区総合体育館で「skyticket Presents DEEP 93 IMPACT」が開催された。
▼メインイベント 第24試合 DEEPメガトン級タイトルマッチ 5分3R
〇ロッキー・マルティネス(117.40kg/王者/スパイク22)
[2R 2分09秒 TKO]
×誠悟(120.40kg/挑戦者/AACC)
※マルティネスが王座防衛
全24試合のトリを務めるメインイベントは、DEEPメガトン級タイトルマッチ5分3R、王者ロッキー・マルティネス(スパイク22)vs挑戦者・誠悟(AACC)。『RIZIN』でジェロム・レ・バンナを破り、ミルコ・クロコップとも戦ったマルティネスが、かつて“ミスターメガトン”と呼ばれ2018年10月に4年半ぶりの復帰を果たした誠悟を相手に2度目の防衛戦。
110kgの巨体ながらスピードのあるマルティネスが格の違いを見せつけるのか、それとも柔道殺法の誠悟が悲願の王座奪取を果たすのか。
1R、ともにオーソドックス構え。ロッキーは右ローから入るがそこに左フックを狙う誠悟。ケージ際で腕を巻き込んでの払い腰テイクダウンは誠悟! 袈裟固めも、体を返すマルティネスは落ち着いている。左ジャブのダブルから右を振り詰める誠悟だが、体を入れ替えるマルティネス。ジヤブ右ストレートに金網に釘付けになる誠悟だが、右を返す。右の打ち下ろしはマルティネス。金網に詰めてヒジも打ち込む。クリンチボクシングからアッパーも。誠悟の左目尻から出血でドクターチェック後、再開。
マルティネスの左にバランスを崩す誠悟だが、すぐに立ちあがる。金網に詰めるマルティネスはダブルレッグに入るが誠悟は差し上げる。
2R、左ジャブのマルティネスにジャブ突き返す誠悟。しかしローも当てるマルティネスは金網まで詰めてさらに細かい連打をボディ、顔面に突く。再び誠悟にドクターチェック。左目周辺の傷からの出血をぬぐい再開。大きな右を振る誠悟だが、空を切り、マルティネスの左ジャブだけが当たっていく。スタンドで打たれるままの誠悟を見て、レフェリーが間に入った。
王座防衛に成功したマルティネスは「誠悟はとてもタフだった。またDEEPでタイトルマッチやります。いつでもやります。サカキバラサン、RIZINにも呼んでください」と語った。
【写真】王者の通訳を務めてくれた山本美憂と。マルティネスは好きな「ドンペン」と共に勝者会見に臨んだ。
▼セミファイナル 第23試合 DEEPライト級タイトルマッチ 5分3R
〇武田光司(70.20kg/王者/BRAVE)
[3R 4分40秒 キムラロック]
×大原樹里(70.20kg/挑戦者/KIBAマーシャルアーツクラブ)
※武田が王座防衛に成功
セミファイナルは、DEEPライト級タイトルマッチ5分3R、王者:武田光司(BRAVE)vs挑戦者・大原樹理(KIBAマーシャルアーツクラブ)。
両者は10月『DEEP 92 IMPACT』後楽園ホール大会でのライト級タイトルマッチで対戦したが、2Rの武田のローブローにより大原が続行不可能となり、その時点でのテクニカル判定3-0で武田が王座防衛。両者納得いかず、ダイレクトリマッチとなった。
長い手足からの打撃を得意とする大原はヒジ打ちを狙い、武田は組み付くとあらゆる体勢からスープレックスを連発してテイクダウンを奪っていった。仕切り直しの一戦は、武田の返り討ちか、大原がチャンスを活かすのか。前戦では武田はテイクダウンを決め、立ち上がるなかで大原は徐々に打撃の機会を増やしていってもいる。2カ月前に組んでいることは両者にどんな感覚を残しているか。
1R、がっちり握手をかわした両者。サウスポー構えの武田にオーソドックス構えの大原。詰める武田はジャブ右フックで前に。大原も右ミドルを当てる。組む武田に離れる大原は右の前蹴りを腹に突く。さらに右ハイもブロックする武田。右ミドルハイをガード上から当てる大原。右で差した武田は金網まで詰めボディロックから後方にそり投げも潰す大原! 左ジャブ突く大原。武田も右を返す。しかし大原は前回より距離を自由に右の蹴りを放つ。再び右で差した武田はボディロックテイクダウン! 亀から立つ大原をがぶるが首抜く大原が右の三日月蹴りで圧力をかける。
2R、右から左をブロックの上から当てる武田。詰めてボディロックテイクダウン! 亀から立とうとする大原をがぶりブルドッグチョークを狙う。首を抜いた大原に、右ジャブは武田。さらに左フックから詰めると右を差して金網まで押し込む。金網背にした大原はヒザ蹴りもローブローに。再開。
大原に注意後、再開。大原のワンツーに右を当てる武田は右で差して背中を見せる大原のスタンドバックに。大原のアームロック狙いを潰して立ち際にパウンドをまとめる。立つ大原だが、武田はシングルレッグでテイクダウン。クオーターネルソンからダースチョーク狙い、さらに引き落としてパウンドと強靭なスタミナを見せる。削られた大原。
3R、右ミドルハイを当てる大原だが、ダブルレッグテイクダウンへ。それを切る大原に下になる武田は腕十字へ。それを外して踏む大原。立ち上がる武田の腹に前蹴りを連発する。しかし武田は右を当て、みたびボディロックから肩に担ぎ大きくリフトしてテイクダウン! すぐにパウンドする。立ち上がろうとする大原をリストコントロールし、パウンドする武田。大原が中腰になると外がけからテイクダウン。ケージウォークで立ち上がろうとする大原は亀からシングルレッグも潰す武田は、ボディロックから後方にグレコの俵返し! サイドを奪うとキムラロックを極めた。
残り20秒で一本勝ちを決めた武田は、ケージのなかでベルトを肩に巻き、「前回、10月に中途半端に終わり(※10月22日の王座戦では、2Rの武田のヒザ蹴りがローブローとなり、大原が試合続行不可能。その時点での判定で武田が勝利)、今回は一本で極めようと思っていました。まだ上の舞台でやりたい気持ちがあります。もちろんRIZINです。もっとスキルアップして強くなります」と語った。(武田光司 試合後インタビュー)