『THE DAY』PPVが『THE MATCH』を越えた? 越えてないと思います
──先日、井上尚弥選手と中谷潤人選手が対戦した『THE DAY』PPVが『THE MATCH』」を超えたという情報がありましたが──。
「超えてないと思います。飛ばしはやめた方がいいと思う、本当にね(苦笑)。PPVっていうのは、何度も言いますけど、 1視聴に対して5,000円なり、6,000円なり買った人の件数ですから。ドコモMAXとかで見たものも含めて、なんとなく50何万件見たとかっていうのは、もうこの時代は嘘はダメですよ。はっきり出してって言ったら、いくら上がったのか。僕らはABEMAさんが公式発表で『THE MATCH』のときに53万件で5500円だったので、売り上げ件数まで全部数字でオープンになってるんです。(『THE DAY』が越えたというの)だったら“これだけ売ったよ”っていうものを出してほしいなと思いますけど。まあどっちでもいいです。正直興行も長いし、あれでみんないいのかなと。まああんまり悪口言えないです。試合スタイルとかもいろいろ言いたいことは山ほどあるんですけど。まあいずれにしても“金満リスク”に気をつけようっていう」
──21日、スコット・コーカー氏が新しいMMAリーグの立ち上げを発表しました。これまでのBellatorとの関係から、RIZINとしては?
「そうですね。スコットが新しくやることで、しっかりいろんな投資会社からのインベストも受けて、60ミリオンと言っていたので、90億円近くの資金を集めた。ずっとスコットと話していたのが、スコット自体、雇われのCEOというよりは、やっぱり自分の中でいろいろコントロールできる、自分の考え・ビジョンにインベスターの人たちが理解をして采配できるポジションでスタートするっていうことになると思っています。Bellator時代も雇われの身であることに対しての悲哀をずっと言ってたんで(苦笑)。どうしても数字的なこと、当然インベスターとかオーナーがいればそういうことになるし、“榊原は本当に自分の好き勝手にやれていいな”っていう。“俺もお前みたいにやりたいよ”とか言ってたんで。でも雇われていることの良さもあるんで“そんな風に言うなよ”って言いながら。でも彼は僕より一つ上なので、 もう今年 64歳かな。Bellatorの代表だった時から、『自分は70歳までは走り続けたい、格闘技界でやり続けたいんだよ』ということを常々言ってたんで。その野望というか野心を、いろんな形で多くの人たちの支持を得て実現させるスコットはすごいなと思ってるし、当然、来年からスタートする準備をして、彼がやることなんでまた協業できる部分があれば積極的に交わっていけたらいいなという風に思ってます」

(C)Sarah Stier / Getty Images for Netflix
──MVPプロモーションのMMA大会が、Netflixでライブ配信されました。米国はこれまでのPPVから、UFCもそうですし、ちょっとフェーズが変わってきたなと感じます。世界進出だったらああいう形になるし、でも日本の規模ではそうでもないのかもしれませんが、ああいう大会自体と、その伝え方をどのように今考えられてますか?
「まあでも本当に、やっぱりNetflixが金張ってやるとこうなるんだなっていう感じですよね。ただ、本当に僕らも過去にも何度も陥ってるんだけど、やっぱり新しくスタートするっていうこと、0から1でスタートすることって本当大変なんで、そういう意味ではNetflixっていう世界一のプラットフォームがMMAに参入したっていうのはすごくトピックスです。僕らとすると、これだけお金をかけてファイトマネーも多分アスレチックコミッションに届け出ている数字だけがリアルな数字じゃないんで、どんだけ払ってるんだっていうぐらい払ってますからね。ちょっと僕らと次元が違うし、作り方が違いますよね。僕らはやっぱりそれぞれのドラマを継続してみせていくっていう連続性を大切にしたいと思ってるんだけど、やっぱり一過性でビッグネームなのか、世間がサプライズするようなカードを積み上げて、どこまでそういうサプライズ効果で──今回ガヌーも出ればロンダ・ラウジーも出れば、ネイト・ディアスも出ればと。みんなも分かると思いますけど、“昔の名前で出ています”興行になってますよね。見た人はがっかりするっていう、1,700万人見たとかって出てたかな。1,700万人をがっかりさせた形になっちゃったっていう。それが次のMVPでまた見てよっていっても、“もういいな、これは”っていう風に思った人も結構いるだろうなと思うんですけど。
ただ、僕らはプロモーターなんで、逆の立場だとゼロイチで始めることが本当に大変だし、その中でいろんなチャレンジがあの大会にはあったんで、見習うべきものもあったし、続けていってほしいなと思いますけどね、ジェイク・ポールとか懲りずに。次もガヌーが出るのかどうか分からないですけど“こういう手があったか”というような、新しいMMAという競技の中のアプローチというか、コンテンツとしての作り方とか見せ方をチャレンジしてくれるんで、すごく注目してます。でも、ぶっちゃけ言うと、オールドネームを並べてお金が入るっていいなと。だから本当にね、ロンダ(ラウジー)とかも、これでもう引退してたし、ジーナ・カラーノに至っては、45kg減量してるっていうね。すごい話じゃないですか。でもリタイアメントする“最後の退職金もらいました”という感じで試合もそうなっちゃうと思うんですよね、正直。だからそこに全盛期の時のような、本当にスペクタクルな試合というか、もうフルスイングしたような攻防を見る側は期待しちゃうけど、現実はマイク・タイソンとジェイク・ポールの時の焼き直しだったなっていう。このコンテンツとしての作り方を続けていった時に、視聴者数はどう変遷していくのかっていうのはちょっと興味はあります」




