2026年5月16日(土)東京・後楽園ホール『RISE 198』にて、前ラジャダムナンスタジアム認定スーパーフェザー級暫定王者ガイパー・ウォーサンプラパイ(タイ/Petchyindee Academy)と対戦する中村寛(BK GYM)のインタビューが主催者を通じて届いた。
中村は野性味あふれるファイトスタイルから、“人獣”とも称される。日本拳法仕込みのサウスポーから放たれる破壊力抜群のパンチを武器に、2021年7月には大雅からダウンを奪って判定勝ち。11月にはYA-MANに判定負けを喫したが、大激闘を演じて強烈なインパクトを残す。2022年6月の『THE MATCH 2022』ではレオナ・ペタスから番狂わせの勝利を収めた。
2023年4月に直樹を破りRISEライト級王座を奪取。2024年3月のK-1との対抗戦で与座優貴に負傷判定で敗れたが、6月にタリソン“Crazy Cyclone”フェレイラをKOして再起。「RISE WORLD SERIES 2025 -61.5kg Tournament」では1回戦でチャンヒョン・リー、準決勝で笠原友希、決勝でエン・ペンジェーを破り優勝を果たした。2026年3月、RWSからの刺客ペットエジアを左フックで初回KO。戦績は21勝(15KO)6敗1無効試合。
当初、ガイパーはRISEスーパーフェザー級王者・常陸飛雄馬(TARGET SHIBUYA)との対戦が決まっていたが、常陸が目の怪我で欠場。中村が3月大会に続いての緊急参戦を決めた。
ラジャの元王者を潰しに行きます
――先ほどお料理をされていたみたいですけど、これからお食事ですか?
「そうです」
――何を作られていたんですか?
「鍋ですね」
――試合前の時期は自炊をしてコンディションを整えていく感じですか?
「そうですね。節制をしてダイエットしないといけないんで、ダイエットぐらいはしてるって感じです」
――常陸飛雄馬選手が怪我で欠場となり、代役という形で中村選手が決まり、かなり短いスパンでの試合となりましたが、コンディションはいつでもいける状態にできていたんですか?
「僕はいつでもいけるって感じです。コロナ前とかメディア出始めは全然違いましたけど、それ以外は普段から節制していて、お話があって条件さえ合えば大体はOKしています。なので出稽古に行く感覚ですよね。ジム以外でスパーリングするみたいに、スパーリングをしに行く場所が後楽園になったって感じです」
――中村選手は普段から、かなり出稽古に行かれているじゃないですか。タイに行ったり、東京や名古屋に行ったり、ご自身のBK GYMでも練習されていたり。どちらかと言うと、色々なところに行って出稽古をして、色々な人と手合わせをして技術力を上げたり、そう言う事を意識的に取り組んでいるんですか?
「っていうわけでもないですね。というのも自分がメディアの露出だったりとか、そういうのも増やしていこうかなと思っていて、色んな所で皆んなと触れ合う時間を増やしたいなとは思っているけど、それをSNSにあげる意味が正直分かっていなくて…。人に興味がないっていう悪い部分が出るというか、興味がなさすぎてSNSをやる意味も正直あまり分かっていなかったんですけど、自分が人気商売でやっている以上、超一流選手になるなら今の時代SNSも必要かなと思ったので、今年は反応を見るために頑張ってみようっていうので日頃の生活を上げていっています」
――生活自体は変わっていないけど、中村選手が色々SNSに出す事によって我々の目につくようになって、生活の状況が見えるようになったんですね。
「忙しくしてるなって見えるのは、ただSNSにあげ始めたからですね(笑)」
――なるほど。
「なので普段からBK GYMでめっちゃ練習しますし、大阪にいる間はトレーナーと時間が合う時は練習にいつも行っています。出稽古に行っている事をわざわざSNSにあげる事がなかったんですけど、それを最近あげ始めたって感じですね。今年からInstagramを通じて皆んなに少しでも自分の生活とか自分がやっている“生き様”っていうのを知ってもらおうと思って始めました」
――それを続けている事によってファンからの反応はいかがですか?
「そこまで気にしてやってはいないんですけど、投稿に対して反応やコメントをくれるので、『こう感じるんだ』とか『そういう風に見えるんだ』って良い意見の参考にさせてもらっています。ファンの皆んなと自分のアカウントを作り上げていく感覚でやっているので、そういう意味では1つの手段として楽しめている感じですね」
――今回後楽園ホールでの試合は3年ぶりになると思いますが、ファンとも距離が近く、格闘技の聖地と呼ばれる場所で久しぶりに試合をすることについてはどう感じていますか?
「観客席が近いっていう事に関しては、後楽園ホールで僕が試合するって滅多にないじゃないですか。だから皆んながもの凄い得というか、基本僕は大きい会場に出る事が多い選手で、その選手を至近距離でお客さんがいつもよりお手頃な価格で近くで見てもらえるので、僕の技術だったりとか、遠目で見ていたら分からない攻防とか、進化した部分とかを見てもらいたいです。初めて見る方も、音だったり僕の覇気だったりオーラの部分だったり自分の世界観を近くで体感できる部分もあると思うので、今回3週間前に電撃参戦が決まってサプライズでプレゼントできるなと思っています」
――この貴重な後楽園ホールでの試合っていう所をファンの方には身近で感じてほしいという思いがあるんですね。
「サラッと言うとそんな感じですね。僕の言葉で言うと、近くで感じられると思うし、近くで応援の気持ちだったり全力で応援の氣を送ってほしいなと思います。それを背負ってラジャの元王者を潰しに行きます。世間の見方だと、ラジャの元王者対RISEのチャンピオンっていう立ち位置じゃないですか。だからその2人が後楽園ホールで、触れ合えるくらいの距離が近い会場で、間近で体感できるっていうのはレアですよね」
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僕がRWSに電撃参戦するかもしれないですね
――対戦相手はラジャの元チャンピオンですけど、映像とかは見ましたか?
「見ました」
――どんな印象がありましたか?
「強いですね。タイプ的にはチャンヒョン選手とかロッタン選手みたいな感じがしました」
――フィジカルの強い感じですね。
「『ガンガン前に出てきてバチバチに来い!』みたいな感じですよね。相性としては1番僕に似たタイプなのかなとは思っています。戦い方とか前に出るスタンスとか、あまりテクニックがないガチンコの感じでくる所とかが似たような感じだなと思いました。そこに少し手が入ってテクニックだったり、タイミングの合わせる部分だったりとか、そのままラッシュに繋げにくいのを見て似ているなと感じる部分があります。なので全く油断はしていないです」
――中村選手も実は色々な技術を使っているという部分では似ていますかね。
「そうですね。考えている事は似ているからと言って手に取るように分かるとは思わないですけど、やってる感覚としては少し似た部分もあるのかなと思っています。でも試合を見る前に、会見の発表があったので、とりあえず緊急でRISEを助けようと思ってOKしました。メインイベントが消滅して団体は真っ白だったと思うし、僕が必要とされているなら出ますっていう感じでした。『相手誰ですか?』って聞いたらインスタライブで乱入した時に発表していたラジャの王者ですって言われて、『おー、そうなんですね!』みたいな感じだったんですよ。でも話が来た時点であと3週間とかだったので、期間短くないですかって思ったんですよね(笑)」
――そうですね。20日前くらいでしたね。
「もう3週間切っている状態で『とりあえず発表だけしちゃいます』みたいな感じだったじゃないですか。興行としてもものすごくテンパっていたと思って、何があるか分からないのが格闘技だなって改めて思いました。僕は調整のできない選手に対して思うことはなくて、常陸選手も相手を舐めていないからこそ本気で調整した結果が不運の事故だったと思うんですよ。そこに対して無責任にメインがなくなったというのは、タイから来てくれる選手にも失礼だと思うし、今後のRWSとRISEの関係性もあると思うし、僕が一肌脱いで話が終わることなら一肌脱いで戦いましょうと決めました(笑)」
――中村選手の漢気参戦が決まって良かったです。
「僕は出稽古に行くとかトレ-ニングキャンプか遠征修行に行くのかが試合に変わったかの違いなので(笑)。少し塩分調整することが増えただけの話で、それ以外は何も変わらないです」
――じゃあいつもの状態で挑んでいる感じですね。
「毎日が楽しくて、その日も楽しんでいる所にお客さんを入れて出稽古する感じだと思っているので、その感覚で僕が楽しんでいる姿を見て、僕が一生懸命課題に取り組んでいる姿を見て、お客さんもそれを受け取って何か感じて楽しんでもらえればなと思っています」
――仮にヒジありのルールでRWSからオファーが来たらどうですか?
「やってみたいと思いますね。ただキックボクシングのチャンピオンとして、現役の間はキックボクシングを貫くっていうルールに関してだけはこだわりを持っていたんですよ。すごい団体からオファーが来たり、目先の金だったら良い話とか色々あったんですけど、RISEのチャンピオンでやらせてもらっている以上、色んなルールに振り回されて色んな所に出て、自分の成功だけ考えていると、RISEを目指す人が増えるのかって考えた時にそうじゃないなと思っていたんですよ。でもそこの考えは僕も色々更新されているので、今後はどうしていくかは分からないですけど、それが自分に力を貸してくれている人たちのためになるなら、RISEに結び付く部分があるならRWSも出てみたいです。ただベルトはかっこ悪いので別にベルトには興味ないですけど(笑)」
――ベルト…。
「キャリーバッグに付いてそうなやつなので、ビジュアル的にはあまり好きじゃないですけど(笑)。称号として、肩書きとして必要なのであれば取っておいてもいいかなとは思います。あと個人的な話なんですけど、チャドのリベンジをしたいなと思っています。チャドが僕のマイフレンドだって言ってくれたので」
――それこそ大﨑選手も負けていますしね。
「大﨑くんも現地で見ていて、実力としてはほぼ一緒なんですけど、ルールの違いで上手いこと使われて負けていましたね。だから上手いこと使っても俺には勝たれへんぞっていうのを言ってやりたいですね」
――ちなみにヒジありのルールって出たことあるんですか?
「実は1回だけあるんですよ。無名の時にNJKFで下積み時代に出てるんですよ」
――その頃はヒジ使えたんですか?
「そんなに使ってないですね(笑)。ヒジはやばいなって思ってた瞬間にヒジが来たんですけど、しゃがんで回避してヒリヒリして楽しかったのを覚えています。試合は30秒で終わったんですけどね(笑)。早く倒さなきゃって思ってヒザ蹴り1発で終わらせました」
――危機感を感じて本気で倒しにいったんですね。
「楽しかったです」
――そのヒリヒリを味わいに、いつか機会があれば挑戦もありえますね。
「もしかしたら僕がRWSに電撃参戦するかもしれないですね。また色々ファンの意見も聞くので、楽しみにしておいてもらえたらと思います」
――最後に急遽参戦となった後楽園大会に向けて、ファンの皆さんにメッセージをお願いします。
「前回の試合からまだ1カ月くらいしか経ってないんですけど、あと1週間くらいでまた僕の試合が見れます。僕の実力を見てもらえると思うので、バッチリと仕上げて1番強い状態で自分の実力を証明します。ぜひ中村寛っていうものを体感しに来てもらって、一緒に応援の気持ちやパワーを送ってもらって、僕がそれを受け取ってみんなと一緒にラジャの暫定王者を倒しにいくので楽しみにしていてください。会場に来れない人もABEMAで応援の気持ちだったり、SNSでの熱いコメントやメッセージが僕のパワーになっているので、今年からは“世界最強の中村寛”っていうのを世の中に皆んなの力と一緒に証明していきたいと思っているので、応援をよろしくお願いします」