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2026年5月9日(日本時間10日)米国ニュージャージー州ニューアーク・プルデンシャル・センターにて『UFC328』(U-NEXT/UFC Fight Pass 見逃し配信中)が開催された。
コメインでは「UFC世界フライ級(56.7kg)選手権試合」として、王者ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)に、日本の平良達郎(THE BLACKBELT JAPAN)が挑戦。5Rの死闘の末、ヴァンがTKO勝ちで初防衛に成功。平良は日本人初のUFC世界王座獲得ならずも、「I'll come back stronger.」──もっと強くなって戻ってくる、と再起を誓った。
これまで日本人では、山本喧一、近藤有己、宇野薫、桜井“マッハ”速人、岡見勇信、堀口恭司、朝倉海がベルトに挑戦も敗れているなか、日本人8人目のUFC世界王座挑戦となった平良。
事前オッズは、26歳の挑戦者の平良優勢だったが、当初の4月11日(同12日)『UFC 327』マイアミ大会での防衛戦を負傷欠場し、万全を期して1カ月延期して今回の王座戦に臨んだ24歳のヴァンは、力強く、そして入念な平良対策を練り上げてきた。
試合は、初回から平良が右カーフキックを当てて遠間から左ジャブも突くなか、ダブルレッグからボディロックテイクダウン。開始45秒でマウントまで奪うなど組み技の強さを発揮していた。
しかし、ヴァンはマウントを取られながらも平良に削らせず。下から骨盤を押してヒザを戻すとバタフライガードに。立ち際で背中につきたい平良に対し小手を巻き続けるなど、徹底して平良の勝ちパターンのバックを取らせなかった。
スタンドではリーチで劣るヴァンがノーモーションで硬い左ジャブを効かせると、2Rには平良の右ローに合わせて大きく踏み込んで右オーバーハンド! 平良をダウンをさせると、試合の流れを一気に引き寄せた。
組みを切り、間合いを詰めての打撃戦で3Rにはジャッジ2者が10-8をつけるなど、ラウンドを取っていくヴァンに対し、被弾し出血しながらも平良は心を折ることはなかった。
4Rにはダメージもありスタミナも苦しいなか、ボディロック&小外で魂のテイクダウン。マウントまで奪うも、ヴァンはブリッジから右で大きく差し上げて立ち上がりに。その右手を手繰り下になりながら平良は三角絞めをセットに行くが、その三角のなかにヴァンは自身の左手を入れて絞めさせず。スタンドに戻して反撃した。4Rは2者が平良を支持していた。
試合後に公開された、ここまでのジャッジは、元パンクラス王者のヒカルド・アルメイダが38-38のドロー。エリック・コロンが39-36でヴァン。サル・ダマトが38-37でヴァンだった。最終ラウンドを平良が取れば、1-1で王者がドロー防衛になる。平良が勝つためには、最終ラウンドで2P以上の差をつけるか、フィニッシュする必要があった。
そんななか、平良はヴァンの打撃を受けながらも右を返して打ち返しを潜って組み。これを切ったヴァンが、ジャブ、アッパーから左右ボディ打ち、三日月蹴りも腹に効かせてケージに詰めると右フックを打ち抜き、左右連打。平良が崩れたところでレフェリーが間に入った。
平良は片ヒザをマットに着きながらも止められた直後に両手を広げてまだ戦えると示し、その後、マウスピースを外して投げて悔しさを隠さなかった。
前進する打撃にタフなアゴ、強い組み技のディフェンス、何より力強さ──ヴァンが最終ラウンド、1分32秒 TKO勝ち。初防衛に成功。平良は悲願の戴冠ならなかった。
UFC8勝2敗、一つずつ積み上げてタイトルマッチを手繰り寄せたた平良はベストを尽くしたが、王者はそれを上回ってきた。
11日、平良はXに「沢山の応援ありがとうございました。僕の大好きな人たちとUFCのタイトルマッチに一緒に来れたこと、ベルトを取って一緒に喜びたかったけど昨日は叶いませんでした」と感謝の言葉とともに敗戦を見つめた。
そして、「誰が相手でも勝てるよう強くなる。また必ずタイトルマッチまで辿り着きます。I'll come back stronger.」──もっと強くなって戻ってくる、と復活を誓っている。UFC世界王座という、かくも高き頂き。だからこそ価値のあるベルトに向け、平良はすでに顔を上げている。
沢山の応援ありがとうございました。
— 平良達郎 (@tatsurotaira) May 10, 2026
僕の大好きな人たちとUFCのタイトルマッチに一緒に来れたこと、ベルトを取って一緒に喜びたかったけど昨日は叶いませんでした。
誰が相手でも勝てるよう強くなる。
また必ずタイトルマッチまで辿り着きます。
I’ll come back stronger. pic.twitter.com/GfLt2hTrGX











