MMA
インタビュー

【RIZIN】皇治vs.平本蓮は「蓮からすると、“試運転”がしたいんじゃないか」「井原良太郎がいまRIZINに出てくるのは違う」(榊原CEO)

2026/04/21 16:04
 2026年5月10日(日)兵庫・GLION ARENA KOBE『RIZIN.53』の追加対戦カードが4月21日(火)、都内にて行われた。  出場が発表されていた皇治(TEAM ONE)の対戦相手は、平本蓮(剛毅會)に決定。ボクシング形式のRIZINスタンディングバウト3分3R(判定無しの非公式戦)で対戦する。両者10オンスのグローブを使用。  会見後、榊原CEOは囲み取材に応じ、平本蓮が9月10日『超RIZIN.5 浪速の超復活祭り』(京セラドーム大阪)の前に実戦を行うことについて「2年2カ月ぶりの復帰戦で、もしまた朝倉未来と戦うのなら“試運転”したいところがあるんじゃないか」と語り、皇治の相手にBreakingDownで芦澤竜誠をKOした井原良太郎が候補としてあったかと問われ、「無かった」と回答、その理由を説明した。 MMAだと寝技になった時の対処で、手術したところを再び痛めるようなことは避けたい ──皇治選手の対戦相手が平本蓮選手に決定した経緯は? 「最初から何人かの候補を出していて、いいんじゃないかなと進んではいたけど、今週中にはそのへんで発表できたらなと思って皇治とも話していたんですけど、(土曜日の会見で)平本のやりとり含めて、9月に正式に復帰が決まったというのは嬉しい反面、なんかその前に見たいなというのは僕個人的にもあって、平本の口からも『やってもいい』というような言葉もあったので。本人も1年10カ月ぶりにみんなの前に出て高揚感もあったのでしょう。表の舞台で前向きな発表ができないなかで悶々としていたとこともあったと思います。 『だったら、5月にいいですよ』ということで、(対戦相手を)変えてでも蓮にした方がいいなと思ったし、9月に向けて、お互い3分3R、どつきあうんで、皇治も難攻不落で老獪なファイターでしょっぱいことはできないだろうし、蓮にとってもMMAでの完全復活に向けて、お客さんの前で多くの観衆の前で戦うことに対するウォームアップではないけど、真剣勝負で3分3分殴り合うのはそんな簡単なものではないと思います。タイミングとしてはいいんじゃないかなという。プロモーター的にもイベントとしても、皇治もそれに変わるんだったら全然それならそれでっていう感じでしたね」 ──皇治vs.シナ・カリミアン戦はエキシビションでした。今回の平本戦は公式戦なのでしょうか? 「そういう意味で言うとエキシビションですね。エキシビションだから手を抜くってことにはならないと思うんですけど、非公式マッチとして、スタンディングバウトで3分3R、10オンスでドツキ合う、両選手が当然KO・TKOがなければ判定はしないのでドローにはなる。公式レコードにはこの試合は含まれないことになる」 ──皇治選手の試合は、もともとスタンディングバウトだったのか、それともMMAだったのでしょうか。 「皇治は本当にその意味では『どのルールでも』って感じですね。だから僕らはMMAの方向で調整をしてました。だから本人的にはMMAになるんだろうっていう感じの中で、キックでも良いし、もちろんボクシングは言っても皇治は結構やれるんですよ。だから本人も自信も持ってるし、一応『ルールは何でもいいですよ』と。それよりもやっぱり神戸が盛り上がって話題になるような相手と組んでほしいしっていうところで調整を進めてはいたところです」 ──平本選手は「怪我しないようにしたいです」と言ってましたけど、MMA復帰戦のエキシビションということで、そのあたりの不安だったり、状態の確認だったりっていうのはもう大丈夫そうな感じですか。 「『怪我をしないように』っていうのは、多分、拳とかそういうのを痛めたくないってことだと思うんで、そういうことも含めて10オンスにしています。8オンスでもいいのかなと思ってるんですけど、蓮に聞くと10オンスの方が脳も揺れるし倒しやすいんで、10であれば拳もしっかりガードできると。いずれにしても9月の復活に向けて、手術明けで打撃・スタンディングに関してはもう全然ずいぶん前からこなせているんですけど、やっぱり寝技になった時の対処とかで、手術したところを(再び)痛めるようなことにはなりたくないっていう。とは言え、ゴングが鳴っちゃえば、お互い行くでしょうね、そこはね」 ──『超RIZIN.5』の会見後の壇上で、朝倉未来選手が榊原CEOに少し話しかけたように見えました。何があったのでしょう。 「いや、やっぱりまあ未来からすると、いずれにしても本当に『一番戦いたい相手は誰ですか』って問われれば『平本蓮』っていうのは、もう迷わずに答えると思うんですよ。だから『本当に9月に蓮が行けるなら、俺はやりますよ。だからあいつと話してください』っていう感じでしたね。これも一期一会なんで、なんとも言えないけど、蓮もあの場でああいう風に、狙ってではないと思うけど、お互いのやり取りの中で言ってしまったことが言霊になって実現することになるやもしれないし。  あの会見の場でも言いましたけど、いずれにしても9月なのか、9月じゃないのか、まだわからないけれども、平本蓮vs.朝倉未来っていうのは、一度はリマッチを発表させていただいたプロモーターとしての立ち位置も含めると、必ず実現を、近い将来、実現させると言うことはお約束して。9月にそのカードになるか・ならないかはもう少しちょっと、この5月10日の状況も見ながら考えていけたらいいかなと思ってます。ひょっとすると、蓮からすると、やっぱり“試運転”がしたいところがあるんじゃないですか? 9月にいきなり対朝倉未来っていう大一番になったとすると、前回の未来との試合からそのまま2年2カ月休んで、また未来っていうところに──本人は言わないけど、考えているところもあるだろうしね。タイミングはいろんなもののアヤが5月10日に関してはマッチして、多分誰も予想してなかったカードが実現することになったって感じですね」 [nextpage] 井原をこっちに呼んで3分3Rを求めるのは違う ──皇治選手の相手にBreakingDownの井原(良太郎)選手っていうのは、榊原CEOの中では候補としてありましたか。 「無かったです」 ──コメント欄とかSNSも井原選手の名前が挙がっていたのですが。 「僕は井原選手がRIZINに出てくるのは、今はちょっと違うなと思ってるんですよね。今後、出てくることがあって、皇治とやることがあったとしても、このタイミングではないんじゃないかなと思う。芦澤(竜誠)選手が(KOを)取られた以上、誰かが──何度も言うけど、誰かがあの芦澤の骨拾いに行ってこいよって感じなんですよ。1分1RのBreakingDownのルールでやり返すしかないですよ。こっちに呼んで3分3Rを井原に求めるっていうのは違うなと思って。だから、そのぐらいの気概を持ってくれる選手が、やっぱりRIZINの中にもいてもいいんじゃないかなっていう。  ひょっとすると(BreakingDownは)格闘技じゃない、みたいな風に線引きしたい人がいるかもしれないけど、いやいやもう純然たる格闘技興行としては、それなりの結果とファンの人たちの支持を得てるんで、そんな全く無視できる存在ではないし。実際その格闘家然としているRIZINで活躍している芦澤竜誠が負けたっていう事実は大きいですからね。そういう思いを持って(出ていくと)、多分すごいアウェイだし、また第二、第三の芦澤になっちゃうことは、格闘技側にいる人からすれば、格闘家っていうことを生業としている人からすると、すごいリスクに思うかもしれないけど、まあまあリスクとってチャレンジしてほしいなあって思ってますね」 ──それではRIZINから誰かが手を挙げれば、次のBreakingDownでも派遣する? 「もう全然、もちろん、そういうハングリーな思いを持っている選手がいれば行かせたいんですけどね」 [nextpage] シェイドゥラエフは9月大阪まで待てるのか、8月東京の可能性も  2026年9月10日(木)京セラドーム大阪にて、『超RIZIN.5 浪速の超復活祭り』の開催が決定。4月18日の会見で「参戦決定選手」として、下記6選手の参戦が発表され、同日のKNOCK OUT沖縄大会に出場の鈴木千裕以外の5選手が登壇した(※各選手コメント)。 【9.10『超RIZIN.5』出場決定選手】 ・朝倉未来(JAPAN TOP TEAM)・平本 蓮(剛毅會)・YA-MAN(TARGET SHIBUYA)・斎藤 裕(パラエストラ小岩)・RENA(SHOOTBOXING/シーザージム)・鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺) 『超RIZIN.5』はなぜ、平日夜の京セラドーム大阪大会での開催となったのか。そして、注目のカードはどうなるか、ラジャブアリ・シェイドゥラエフなどほか出場選手の可能性は? 18日の会見後の榊原CEOとの一問一答全文もあわせて紹介したい。 大阪大会は8、9試合で18時から21時台には終わるように ──9月10日の木曜日。平日の大阪でのドーム大会開催に至った経緯は? 「本当にね、ドームが取れないんですよ。これは格闘技だけでなく、あらゆるエンターテインメントがだいぶ盛り上がっていて。特に今年は嵐やBTS、ビッグアーティストの復活もあって、東京ドームも含めて平日の1日も空けられず。大阪ドームに至っても、唯一空いていたのがこの9月10日の木曜日。“やりますか、やりませんか? もう今日返事してください”という感じだった。これも何かの啓示と思ってやるしかない。  平日は、僕らのマーケティングというか分析の中で、一度はやってみたいチャレンジでした。というのは、土曜日・日曜日は他のスポーツコンテンツもそうだけど、格闘技も花盛りじゃないですか。大中小、海外も含めて必ず被ってきてしまうので、だったら平日にチャレンジをしてみる。これはペイ・パー・ビューというフォーマットで僕らが配信ビジネスを成立させている中で、ABEMAさんやU-NEXTさんとも話をする中では『チャレンジしてみる価値はあるよね』ということで。WWEの『マンデー・ナイト・ロウ』も含めて、月曜日にプロ野球などのスポーツが少ないところで、プロレスが放送されたり大会も開催されているという事例もあるので、そういったことも含めたチャレンジングなタイミングではあるけれど、神の啓示として受け止めて“行くしかない”と思いました。  大阪ドームは、桜庭和志がPRIDEを離脱してHERO'Sに行くことを宣言して“どうなるかな”というなかで、その直後の2006年5月5日に、PRIDE(『PRIDE無差別級グランプリ2006開幕戦』)を開催した思い出の場所でもあります。プロモーターとして一度はここに戻りたいという思いがあったので、そこに戻れることは僕らとって一つのチャレンジですし、プロモーターとしても(大阪ドーム)復活という意味合いもあります。  今回のように早めに発表したのは、(ファンから)“もっと早く教えてくれればスケジュール調整がついたのに”ということがないように、5カ月前にファンの皆に“とにかくこのイベントをやるよ”ということだけ伝えたいというところで、会見をさせていただきました」 ──その決め手となったのは「朝倉未来の復活」でしたか? 「朝倉未来もそうなんですけど、未来が『超RIZIN』という枠組みの中で出場することは想定内じゃないですか。未来もそれらしいことを匂わせていたし。鈴木千裕や平本蓮たちが今年、早いタイミングで復活するんじゃないかという待望論もあるなかで、怪我の回復や準備期間も考えて、7月や8月という可能性もあったけど、この9月10日に『復活』というテーマのなかでラインナップした方が、よりスケール感が出るかなということで、この日に照準を絞って準備をして挑む形になりました。  YA-MANも思った以上に手術がうまくいって、回復も早く進んでいるので、本人からも『5カ月あればベストの状態に戻せる』という確約が取れて、RENAも来るし、まだまだこの後もみんなここに照準を絞って出てくるんじゃないかな、という気がしています」 ──会見にはフェザー級の選手が多く登壇しました。このなかでマッチアップ、YA-MANと斎藤裕選手の試合の可能性も? 「ありうると思いますね。斎藤裕選手が『次の若手に思いを託せるような相手と相対したい』と希望しているため、YA-MANがベストコンディションで戻ってくれば、調整次第ですが、その可能性は十分にあるかなと思っています。いろんなことがこの9月10日という日程に(ハマった)。『真夏の格闘技の祭典』というには少し遅いんじゃないかっていう気がしないでもないんですけど、まあ昨今の夏の暑さからすると、9月10日ぐらいがちょうどいいんじゃないかなっていう気がしなくもないです」 ──ボクシングの興行が平日にやることもあったりすると思うんですけど、ただ試合数が多くはないです。 「そうですね。平日開催でできれば(東京から観戦に来ても)その日に帰れるような。18時開始くらいで21時台には終わるようにしたいと考えています。となるといつもみたいに14、15試合は無理。気持ちよく行こうとすると8~9試合くらいだと思います。二部構成にもしません。平日のお客さんの足を考えると夕方開始で1部構成。  今日の6人がそれぞれ違う選手と戦ったらすでに最大6試合。控えに行ったところでも未来は『9月で平本でお願いします』という感じだった。ただ、プロモーター的にはあまりページを早くめくりすぎたくないなというのと、平本も、今日の時点で1年9カ月なので、9月だと2年2カ月ぶりの復帰にはなるので、ベストタイミングでベストコンディションで再戦を迎えられるような機会を作ってあげたいなとは思っています」 ――どのくらいの規模の観客動員数を希望していますか? 「できれば4万5千人くらいは入れたいですね。ドームなんでそのくらい入ってないとスケール感や雰囲気が出ないと思います。“過去、大阪ドームにこんなに入っているのを見たことが無い”というくらい入れたいですね」 ――フェザー級王者のシェイドゥラエフの参戦は? 「ここに出てくる可能性はありますよね。それか8月(11日・TOYOTAアリーナTOKYO)という可能性もあるし。この大阪大会は『復活』をテーマにした大会ですし、シェイドゥラエフが9月まで待てるのか問題もあります(苦笑)。この前の試合も数発カーフをもらったくらいで、ほぼ1発ももらわずに終わってしまったので、本人からすると『もっと骨のある強い選手を用意してほしい』という強い要望があるので、どのタイミングで誰とやるのか」 ──シェイドゥラエフ選手の対戦相手の目途は? 「ほかの海外のプロモーション、PFLやKSWなどのトップアスリートをマッチアップするのも一つの手ですし、いずれにしてもRIZIN側のフェザー級選手も、鈴木千裕にしても平本蓮にしても復活後の戦績次第では全然、マッチアップして、倒す可能性はあるんじゃないかなと思います。クレベルなどはすでに(シェイドゥラエフと)『やりたい、やりたい』と言っていますし、秋元強真もわりと近い将来にシェイドゥラエフと相対するんだという意識が芽生えていますので、レスリングを強化しているのも、そのひとつの現れだと思っています」 ――大阪という市場への期待を聞かせてください。 「大阪は格闘技のリテラシーが高く、競技者も多い非常に熱い市場ですが、これまでなかなかど真ん中でやれてなかったんです。今回も神戸ですし、新設アリーナの建設も遅れていて、大阪城ホールはなかなかタイミング合わない。大阪のファンからすれば待ってました、という感じになれば。平日がどのくらいディスアドバンテージにあるのか、そうではないのか、楽しみです。いろいろ知恵を絞ります」
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