キックボクシング
インタビュー

【KNOCK OUT】鈴木千裕「僕にとっては凄い重い試合になる」兄貴分であり戦友でもある渡慶次幸平とガチEX「先輩の最後のパンチを受けようかなと思う」

2026/04/15 15:04
【KNOCK OUT】鈴木千裕「僕にとっては凄い重い試合になる」兄貴分であり戦友でもある渡慶次幸平とガチEX「先輩の最後のパンチを受けようかなと思う」

先輩・渡慶次の引退エキシビションマッチでリングに復帰する鈴木千裕(C)KNOCK OUT

 2026年4月18日(土)沖縄・沖縄コンベンションセンター『KNOCK OUT.63 KNOCK OUT SPRING FES IN OKINAWA』(U-NEXT配信)にて、渡慶次幸平(KNOCK OUT クロスポイント吉祥寺)引退試合の相手を務める鈴木千裕(KNOCK OUT クロスポイント吉祥寺)のインタビューが、主催者を通じて届いた。


(C)RIZIN FF

 鈴木は2017年2月にパンクラスでMMAプロデビュー。2019年からキックボクシングに出場し、2021年7月に初代KNOCK OUT-BLACKスーパーライト級王者となった。2021年9月にRIZINでMMA再デビュー。2023年11月、ヴガール・ケラモフをKOして第5代RIZINフェザー級王座に就いた。2024年4月には初防衛に成功したが、12月の防衛戦でクレベル・コイケに敗れて王座を失う。2025年3月のカルシャガ・ダウトベック戦、5月の朝倉未来戦と3連敗中。KNOCK OUTは2024年6月の五味隆典とのエキシビション以来となる。キックボクシング戦績は12勝(10KO)1敗。

 鈴木にとって渡慶次は苦楽を共にした兄貴分であり戦友。「僕がジムに入会してからの先輩とのストーリーの最後を飾る試合だし、思いが凝縮された最後の戦い」と心境を語った。

今でも教訓にしている忘れられない思い出


──今大会で渡慶次選手の引退記念スペシャルエキシビションマッチの相手に決まった時、率直にどんな心境でしたか?

「例えば先輩(渡慶次)にも、同じ階級でやり合ってきた思い入れのある選手っていっぱいいると思うんですよ。だけど、その中で下積みを一緒に過ごした自分を選んでくれたのは嬉しかったですね」

──鈴木選手にとって渡慶次選手はどんな先輩なんですか?

「振り返れば1日じゃ話しきれないんですけど、強いて言うなら反面教師でもありつつ…う~んお兄ちゃんですかね。もちろん悪いところも知っていて、今よりも殺気立っていて素行がよろしくないというか結構雑なところもあって、なんでこんなことすんだよっていう日もありました。でも、ちょっとずつ格闘技に救われていったというか、格闘技で活躍するたびに先輩も考え方が変わりましたし、僕にいろんなことを教えてくれたので、やっぱり反面教師でありながらお兄ちゃんですね」

──渡慶次選手がやんちゃだった若い頃から変わっていく姿も見てきたということですか。

「そうですね。初めて会った時は17歳で自分も同じように変わっていったんで、戦友とも言えるかもしれないですね」

──渡慶次選手は鈴木選手のことを「格闘技で食えない時期も頑張ってきた仲間」という言い方をしていました。

「下積みを一緒にできる人って少ないじゃないですか。初期から一緒にいてくれる人って、もう5人もいないと思うんですよね。そういった意味では僕らはしぶといなと思います。だから、まさか先輩が引退する日が来るとは思わなかったです。50歳、60歳になってもやってんのかなっていうイメージもありましたからね。ただ引退した後もいろいろ教えてくれると思いますし、ジムにも絶対いてくれると思うんで、縁が切れるっていうわけでもないのでそれは嬉しい限りです。でも、最後の締めはしっかり飾らないといけないと思うんで、試合が楽しみですね」

──渡慶次選手との思い出で特別記憶に残っていることはありますか?

「色々ありますけど、格闘技らしい話でめっちゃ面白かったことが一つあります。名前は忘れちゃったんですけど、もう引退していてパンチを振り回すキックボクサーの方がいたんですよ。僕と先輩が電車で移動している時に、その人とたまたま会ったんですよね。それで挨拶をしたら『2人とも試合が近いよね? ポイントは相手に打撃が効いて怯んでいる時に、仕留めていい瞬間と仕留めちゃいけない瞬間がある』って言われたんですよ」


──電車の中でアドバイスされたんですね。

「はい。『相手の目が死んでいたら殺しに行け。でも、相手の目が生きていた場合、仕留めに行くと逆に返り討ちに遭うから、相手の目が死んだ時に仕留めに行け」と僕と先輩にアドバイスしてくれたんです。それで解散する時に、先輩と『いいことを聞いたね。相手が中途半端に生きている時に仕留めに行ったら逆にやられちゃうもんね。俺らも試合ではそこを気をつけていこうか』って言っていて。それなのに、その次の試合で先輩は相手の目が生きている状態で突っ込んじゃって、案の定バコーンと失神KO負けしちゃったんです。

 それで試合後に先輩から『相手の目が生きている時に行くなよって、あの時に言われた通りだったわ…』と言われて。で、僕は僕で昇侍選手とやった時に同じように突っ込んでいって一発でやられてしまって。今度は僕が先輩に『全然目が死んでなかったです』と言ったのは忘れられないですね。2人とも同じような散り方をしてしまって、それは今でも教訓にしています。その後はそれを学習して勝ち続けましたけど、忘れられない思い出ですね」

──なるほど。渡慶次選手とは年齢は離れていますけど、同じように格闘技を学んできた部分があるんですね。その一方で、お2人とも社会貢献活動もされているじゃないですか。その部分は先輩の背中を見て、鈴木選手も始められた感じなんですか?

「そうです。先輩がやっているのを見て始めました。最初は先輩が教えてくれて、先輩はこのスタイルでやるんだなと。でも、いつまでも先輩の真似ばかりしてちゃ超えられないというか、オリジナリティが出ないままで終わるんで、先輩から学んだことを継ぎつつ、僕は僕のスタイルで格闘技を通して社会貢献をやっていこうと思って、今はやっていますね」

──それは鈴木選手が渡慶次選手の格闘技に対する姿勢を見て、学んだことですか?

「最初に先輩がそういう活動をやっているのを見た時に、格闘技以外でもこういう動きができるんだなと思ったんです。格闘家はただリングで暴れて、リングを降りたら不道徳なことをしている人たちが非常に多い。それを見ていたら、将来子供たちがそういう格闘家にはなりたくねえだろうなと思うじゃないですか。僕も人間ですから全てがいいわけではないですけど、せめて格闘技に携わっている時だけはみんなのヒーローでいたい、みんなにヒーローみたいだなと思ってもらえるように頑張ろうと思ったんですよ。まあ僕もプライベートの時は羽目を外すこともあるので、そこは変なフィルターをかけて見ないでほしいですけどね(笑)」

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