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【PFL】菊入正行が接戦落とす。9連勝のTuff-N-Uff王者ロドリゲスに惜敗

2026/03/29 07:03
【PFL】菊入正行が接戦落とす。9連勝のTuff-N-Uff王者ロドリゲスに惜敗

(C)PFL

 2026年3月28日(日本時間29日朝8時~)米国ペンシルベニア州ピッツバーグのUMPCイベントセンターにて『PFL Pittsburgh: Eblen vs. Battle』(U-NEXT配信)が開催されている。日本の菊入正行(NEVER QUIT)が参戦。Tuff-N-Uffウェルター級王者で10勝1敗のエルネスト・ロドリゲス(キューバ)と対戦した。

▼ウェルター級 5分3R
×菊入正行(NEVER QUIT)8位 11勝4敗1分 76.9kg
[判定0-2] ※28-29×2, 28-28
〇エルネスト・ロドリゲス(キューバ)Tuff-N-Uffウェルター級王者 11勝1敗 77.56kg

 ウェルター級8位の菊入は、2017年にPANCRASEでデビューし、22年にウェルター級王者に。2023年4月にBellatorデビューし、アレクセイ・シュルケヴィッチに2R KO勝ち。2度の網膜剥離の困難を乗り越え、2024年9月に1年5カ月ぶり復帰。ハーマン・テラドに3R TKO勝ちでBellator2連勝。

 25年4月からPFLウェルター級世界トーナメントに出場。1回戦でCage Warriorsウェルター級王者にしてTUFにも出場したヤニス・バサールを2R終了時、TKOに下すと、25年6月の準決勝で元Bellator世界ウェルター級暫定王者のローガン・ストーリーと対戦。初回のパウンドのピンチを凌いで2Rに打撃で反撃も、最終回のストーリーのテイクダウンに判定負けで決勝進出ならず。今回はワンマッチに移行したPFLで9カ月ぶりの再起戦となる。30歳。

 ロドリゲスは、MMA10勝1敗1(3KO・1一本)の28歳。2019年からTuff-N-Uffのアマチュアで連勝し、21年2月にプロMMAデビュー。プロ3戦目の21年8月の『Titan FC 71』で後のLFA&Titan FCライト級王者のリッチー・ルイスに2R TKO負けが唯一の黒星。24年2月に、ONEでエドゥアルド・フォラヤンをKOするなど2連勝中だったエドソン・マルケスを2R KO。

 25年4月の前戦ではBellatorにも出場したマハモド・ファウジイ・セビエを1R KOに下し、Tuff-N-Uffウェルター級王者となっている。

 キューバのハバナ生まれのロドリゲスは、6歳から18歳までレスリングを行い、家族の米国移住に伴い、キューバからエクアドル、米国でMMAをするためにラスベガスのエクストリーム・クートゥアーを拠点とした。

 175cmのレスラーではあるが、サブミッショングラップラーというより、激しいスタンドとパウンドを好むファイターで、オーソからの右カーフキックを軸に、前戦ではセビエのバックテイクに苦しみながらも極めさせず、最後は得意の右オーバーハンドから無酸素ラッシュでダウンを奪い、TKO勝ちしている。

 手打ちのようなタイミングが取り辛い右の強打を持つロドリゲスに対し、185cmの菊入は長いジャブで距離をコントロールし、ローガン・ストーリーを苦しめたレスリングディフェンスから精緻な打撃で上回れるか。組みでもポジションを譲らずチャンスを作りたい、8連勝中のロドリゲスとの対戦となる。

2Rからロドリゲスの組みを切り始めた菊入が最終回にパウンド連打でニアフィニッシュも──0-2判定負け

 1R、ともにオーソドックス構え。ロドリゲスは右カーフ。菊入は右三日月蹴り。左ハイを見せる。ボディストレートの菊入に、右カーフを当てたロドリゲスは小刻みにステップ、角度をつけてから右カーフ。菊入はサウスポー構えで蹴り、詰めたロドリゲスはダブルレッグテイクダウン。

 ケージに上体を立てる菊入だが、横に寝かせたロドリゲスはマウントに。ハーフに戻した菊入は、二重がらみで左足を伸ばす。右で脇差し立とうとするところにヒジを連打するロドリゲス。ディープハーフから潜る菊入。今度は離して立ち上がりに。両足をまとめにいくロドリゲス。金網で座る菊入は立ち上がり。

 そこに尻下でクラッチして持ち上げ反対コーナーまで運んでスラムするロドリゲス! 立つ菊入のバックにつくロドリゲス。ロドリゲスのラウンドに。

 2R、左ジャブのダブルで前に出る菊入。サウスポー構えの菊入は左三日月蹴り。ロドリゲスのダブルレッグをスプロールするが、ドライブするロドリゲスにテイクダウンを奪われる。ハーフの菊入は、ケー使い立つが、そこにシングルレッグのロドリゲス。ケージ際で足を広げる菊入に引き出そうとするロドリゲス。そのシングルを切った菊入が左右で前に!

 しかしなおもシングルレッグのロドリゲス。ボディロックでクラッチ。尻着くも立ち上がる菊入を崩すロドリゲスに、再び立つ菊入は正対。ロドリゲスのシングルレッグにスイッチで腕を差し込みサイドバック、一瞬背中に乗るも着地し、左ミドル!

 組んでくるロドリゲスを剥がして左を打つが、ロドリゲスが組んで押し込みゴング。テイクダウンのロドリゲスに、有効打の菊入、拮抗したラウンドに。

 3R、消耗しているロドリゲス。菊入は前に。ロドリゲスは右オーバーハンドから組みに。一瞬尻を着くが立ち上がり、頭を押してスプロール! 両足を飛ばしてこつこつ叩くと、右連打! さらに左右のラッシュ! 頭を抱えて防戦一方のロドリゲスは亀に。サイドバックからパウンドの菊入! 殴り続ける菊入に、ロドリゲスは亀で頭を抱えたまま。

 立ち上がったロドリゲスにバッククリンチから崩してサイドバックからパウンド連打の菊入! ケージを掴んで立とうとするロドリゲスに注意の声がかかる。バックを獲ってボディトライアングルに組んだ菊入は背後からパウンド、足を入れ替え、シングルバックから首を狙う。残り30秒、リアネイキドチョークを狙う菊入。バックマウントからパウンドに切り替え、ゴング。菊入はガッツポーズを見せるが。

 判定は0-2でロドリゲスが接戦を勝利。

米国出稽古で技術練習「日本人の2026年のPFL一発目としていい勝ち方で次に繋げたい」

 前回のローガン戦の課題に向き合い、日米でトレーニングを行ない、米国の火曜日から現地入りしているという菊入に、本誌が聞いた。

「ローガン戦では『これはやらせないように』と意識していた展開を上手くやられてしまって。ただ、テイクダウンはされたんですけど、全くこう──何て言うんだろう──全く歯の立たない相手ではないんだなって。できればもっとテイクダウンを切って、もっと立てればよかったですが」

 日本では所属のNEVER QUITを中心に、重量級が揃う、GENスポーツアカデミーと岡見勇信の新ジム・TEAM THUNDERでも出稽古してきた。

「日本の練習では、対ローガンみたいな練習はなかなかできないなと思って。ああいうレスリングばかりしてくるスタイルへの対策はいったん置いて、アメリカに行って、1カ月間だけ自分のマネージャーのティキ・ゴーセンのハンティントンビーチのプライベートジムで、レスリングの練習をたくさんしてきました。

 次の相手のアーネスト・ロドリゲスがレスリング出身ということで、ティキのところで、ポール・ヘレイラコーチにもついてもらって、レスリングのテクニックだったり、壁レスなど技術練習を中心にやってきました」

 対戦相手のキューバのロドリゲスは10勝1敗、Tuff-N-Uffウェルター級王者だ。

「今回のロドリゲスのレスリングは、ローガンのように詰将棋のようなテクニックで飛ばせない、立たせないようにしてくれる感じではなくて、多分フィジカルパワーで無理やりゴリ押ししてくるみたいなところがあって、レリングでもタイプが違うなという風には思っています。

 ボクシング&レスリングを武器としていますが、ローガン戦のようにはいかせないですし、パワフルでも打撃がものすごく速いわけでもない。たとえテイクダウンをされても立てる。自分より小さい相手なのでいつも通り、リーチを生かして戦うつもりです。相手は10勝1敗と良い戦績ですが、そんなに難しい相手じゃない。その分、自分の力が試される試合だと思っています。KO勝ちを狙っていきたいです」

 日本ではバンタム級で井上直樹がRIZIN経由でPFL参戦が発表されたばかり。PFLとRIZINとの関係から、新たな展開も期待されるが、菊入は、PFLでの戦いと評価を重視している。

「日本人ウェルター級ファイターの自分にこだけ払ってくれるのは、多分PFLだけなんじゃないかと思います。その評価に応えられるようにこうして海外でもPFLと契約し続けられるように戦いたいですし、トーナメント制が無くなりランキングが出来て、いま8位ですが、トーナメントで上位にいるローガンやサッド・ジーンもいるんで、やっぱりそのランクにいる選手たちとからんでいきたいですし、まずしっかりここで勝って上位陣とやれるように実力で示したいと思います」

 一時は契約更新で途絶えた日本のU-NEXTでのライブ配信も再開された。

「U-NEXTでのライブ配信が再開してくれて良かったです、本当に。日本での配信が無かったら誰にも見てもらえないのかとちょっとヒヤヒヤしていました(笑)。日本人の2026年のPFL一発目としてしっかり派手にいい勝ち方して、次の試合が決まっている(渡辺)華奈さん、SASUKE君たちに繋ごうと思いますので、応援よろしくお願いします!」

PFL Pittsburgh: Eblen vs. Battle

▼PFLミドル級 5分3R
ジョニー・エブレン(米国)1位 16勝1敗
ブライアン・バトル(米国)12勝2敗

▼PFLミドル級 5分3R
ダルトン・ロスタ(米国)4位 11勝2敗
インパ・カサンガナイ(米国)3位 19勝6敗

▼女子フライ級 5分3R
アリアン・リプスキ・ダ・シウバ(ブラジル)10位 17勝11敗
スミコ・イナバ(米国)5位 8勝2敗

▼フェザー級 5分3R
アレクセイ・ペルガンデ(米国)9位 7勝0敗
フリオ・アルセ(米国)21勝6敗

▼バンタム級 5分3R
ラザロ・ダイロン(キューバ)9位 9勝0敗1分
ジェイコブ・スラル(米国)15勝7敗1分

▼140lbs契約 5分3R
アラン・ベゴッソ(ブラジル)10勝3敗1分
ジャック・カートライト(英国)13勝2敗

▼ライト級 5分3R
ネイタン・シュルテ(ブラジル)6位 25勝5敗1分
ヤクブ・カシューバ(ポーランド)9位 15勝0敗

▼ライト級 5分3R
ロバート・ワトリー(米国)16勝3敗
ダコタ・ブッシュ(米国)15勝4敗

▼ウェルター級 5分3R
菊入正行(NEVER QUIT)8位 11勝3敗1分
エルネスト・ロドリゲス(キューバ)10勝1敗

▼女子フライ級 5分3R
タチアナ・ポスタルナコワ(ロシア)8勝0敗
エロラ・ダナ(ブラジル)8勝1敗

▼ミドル級 5分3R
ジョシュ・フレムド(米国)11勝6敗
ジャラ・アル・サラウィ(ヨルダン)10位 21勝7敗

▼フェザー級 5分3R
イーサン・ゴス(米国)12勝8敗
フレッド・デュプラ(カナダ)9勝2敗

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