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2026年2月10日、東京都板橋区の岡見勇信の新ジム『TEAM THUNDER』にて、元UFC世界ミドル級王者にして、現9位のロバート・ ウィテカー(豪州)がMMAセミナーを行った。
今回のセミナーは、Netflixの『フィジカル:100 アジア』に日本チームのリーダーとして参加した岡見と豪州チームのリーダーとして参加したウィテカーとの交流がきっかけだったという。
「『フィジカル:100 アジア』に参加した後、インスタのDMで『韓国、日本に行く際に、何か一緒にしよう』ということで、せっかくウィテカーが日本に来てくれるならば、日本のプロMMAの底上げをしたいと思って、セミナーをお願いしました」(岡見)
広大なスペースで四面が壁の「全方向対応型の実戦空間」
募集をかけたところ、80人のファイターの応募があった。
「正直こんなに集まるとは思っていなくて、どうしようかなと思ったんですけど、ウチなら入れるなと」
『TEAM THUNDER』はもともと屋内ドッグラン施設だった広大なスペースを丸ごとマットスペースにし、その四面を「壁」にしてケージレスリングが出来るようにした。米国のメガジムに勝るとも劣らない施設と言っていい。
その「四面の壁」は岡見が現役時代に最も欲していた環境だったという。壁は、初心者にとっては身体の使い方を理解しやすくする“ガイド”になり、プロファイターにとっては、壁レスリングや距離管理、切り返しなど実戦的技術を磨くための必須要素になる。
岡見は、志村坂上にこの物件を見つけたときに「ここでジムを開け」と天からの啓示を受けたように感じたという。
「MMAのために生まれてきたような箱で、奇跡の物件だなと。天井の高さと、四面が壁で、中途半端な柱がない。これだけ広ければ一般会員さんからプロ練習まで同時に練習ができる」と直感した。
何よりビルの作りが強固な上に、三面を壁、一面をケージにして、その間に1本の柱も通っていないことが理想的だった。
「壁が四面にあれば、いつでもどこでも攻めることが出来る。やっぱりデッドスペースがあると“ここで攻めたいけど攻めれないな”っていうのが本能で出てしまって、それがいずれ試合で出てしまう可能性がある。試合の感覚のように、四方どこでも攻められる、どこにぶつかっても安全だという空間を作りたかった。僕がずっと現役の中で感じていた部分です」と、そのこだわりを語る。
この“全方向対応型の実戦空間”で、ウィテカーは、自身のMMAの一端を紹介、指導した。
「やっぱり一つひとつの攻撃の中にしっかりとした意図がある。何も考えずにただ攻める・ただ守るという動きは一切なかった。それは自分もずっと教えていることで再認識できて、今ここでやっていることは間違いないなと思いました」(岡見)
80人ファイターたちがこの広大な四面の壁を使って、ウィテカーのケージレスリングの打ち込みをする姿は壮観だった。なかでも、壁を使ったディフェンスは、岡見にとっても新鮮な動きだったという。
「僕もああいう形で教えるんですけど、やっぱりあのウィテカーの股関節を柔らかくして、下に入り込んで脇を差しに行く、打ち込みのやり方はちょっと衝撃的でしたね。ウィテカーが試合でやってる、そのままだったのですぐにイメージできたのですが、打ち込みからああやってるんだなってのは、改めてすごく勉強になりました」








