「ブリッツ」の極意は空間支配にあり
セミナーには、RIZINファイターの鈴木千裕、ストラッサー起一をはじめ、ONEの手塚裕之、山北渓人。宇野薫や藤田大和、内藤由良ら多くのファイターたちが参加した。
ケージレスリングに加え、ウィテカーといえば“ブリッツ”と呼ばれる剛柔流空手を軸とした出入りの打撃を大きな武器としている。
そのスタンドについて、セミナーに参加した手塚は「空間の支配」の巧みさを挙げた。手塚は現在、堀口恭司を育てた一期倶楽部出身の空手家・二瓶卓郎氏から指導を受けており、今春に自身も宇都宮に二瓶氏も参加する新ジム・TGFCオープンを控えている。
「ウィテカーによる伝統派空手のコンセプトが、究極の舞台のUFCでも利用できるというのが、あらためて明確になったセミナーでした。スタンドでも相手をコントロールすること。『自分から無理に当てに行かずに、空間を支配して相手に出させて、崩して当てる』という意図を感じました」と、その動きのポイントを説明する。
「例えば『ドロー・ザ・ジャブ』──相手の攻撃を引き出して被せる動きはボクシングでもありますが、ウィテカーも言っていたように『ジャブを見てから反応は無理』なので、『空間を支配して相手に手を出させて、狙った瞬間に合わせる』ことが必要。その合わせる技を何パターンか持っていて、そこにはテイクダウンも入ってくる。
それをUFCの舞台でもウィテカーは実行している。その動きを言語化できる指導者が少ないなか、ウィテカーの教えを聞いて、単純に真似ようと思っても難しく、自身の動きに落とし込む必要があるなと感じました」と、動きの有効性ととともに、試合で実践できるように練り込む必要があるという。
「序盤の指導にあった親指に乗る立ち方・同じスタンスに、相手との距離、ステップも……半身になるとカーフの対策や後ろ手が遠くなることへのアジャストも必要で、空手の構えだけでなく、ウィテカーが打つ瞬間は反対側のガードをしっかり上げていたことも印象的でした。
カウンターの動きのようでいて、自分主導なんです。相手にジャブを出させるために、顔を前に出したり、さまざまなフェイントで距離をコントロールして先回りして動きを混ぜる。こういったことを反復練習して、コンビネーションにして自分のものしなくてはいけないです」と、セミナーであらためて気づきを得たようだ。手塚の次戦は、4月29日の『ONE 175』日本大会になるか。







