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2025年12月21日(日)東京・立川ステージガーデンで開催される『PANCRASE 360』の出場選手の会見および王座戦の調印式が5日、都内にて行われた。
▼キング・オブ・パンクラス チャンピオンシップ(王座決定戦) バンタム級 5分5R
井村 塁(ALMA FIGHT GYM PUGNUS)1位、2020年NBT同級優勝 13勝5敗
田嶋 椋(OOTA DOJO)2位、2022年NBT同級優勝・MVP 9勝3敗
7月大会で高城光弘を負傷判定で下し、5月のROAD TO UFCでの敗戦から再起を果たした井村。
対する田島は、6月大会で当時負けなしの新鋭・山木麻弥に完勝し、強さに加え怖さを見せつけた。
両者は昨年3月立川大会で対戦し、互いの意地と意地がぶつかり合う大激闘の末、井村が判定で田嶋を下している。名勝負として高い評価を得た戦いの再戦が、チャンピオンシップの舞台で実現。
共にネオブラッドトーナメントを制し、近年のPANCRASEバンタム級戦線を牽引してきた両雄。現在のバンタム級頂点を決めるに相応しい二人による第6代王座決定戦だ。
会見冒頭で田嶋は、「前回負けて、決まった時は“やっと借りを返せるときが来たか”と。今回リベンジマッチだと思ってるんで、そのリベンジマッチが『タイトルマッチ』という最高の舞台で戦えることを嬉しく思っています」とコメント。
井村は「やっとここまで勝って来られたと思ってます。年内にもう1試合したいかなという感じで、ちょうど(王座が)空位だったので、『タイトルマッチやりたいです』と言ったらタイトル戦になって。“ついに来たか”と。年内しっかり自分がベルトを獲って、僕がPANCRASEのバンタム級をトップに持っていきます」と語った。
1年9カ月ぶりの田嶋との再戦について、井村は「前回とそんなに変わらないとは思うんですけど、しっかり“全部できる選手”ではある、という印象。前回の試合から僕もちょっと紆余曲折あって今に至るんですけど、進化してる部分をそのまま田嶋選手にぶつけるだけというのもあるし、5分5Rそれこそもう1回、ドロドロの試合なのか、また激闘になっちゃうのか、やってみないと分からないところはあります」としながらも、「圧倒的に勝ちたいというのはありますね」と意気込み。
田嶋も「やってみないと分からないですけど、5分5Rきっちりやってドロドロの試合になるのか、意外とあっさり早い段階で終わってしまうのか──ただ、面白い試合にはなると思うんで、そこは注目してほしいですね」と、どんな展開になっても「面白い試合」になるとした。
前回は井村が右ストレートで先にダウンを奪ってペースを握り、田嶋の猛反撃を組みで制して振り切った激闘だった。
互いにそこからの進化を経て、今回の勝負のカギになるのは、田嶋は「お互い総合力があるんで、最後は“このベルトを獲りたい”という気持ちが強い方が勝つと思います」と、最後の最後は気持ちの勝負になるとし、井村も「キーは、全部“混ぜられるか・混ぜられないか”だと思います。さっき言っていたように、(ベルトを)巻きたい気持ちがあれば最後まで立ってると思うし、気持ちが折れたらそこまでだと思うんで。そういうもんだと思ってます」と、互いにベルト獲得への“思い”が勝敗を分けると語る。
そのベルトへの思いもそれぞれにある。
田嶋は、「暫定王者で、1回このベルト獲ってるんですけど、でも“暫定”で、『何代目』ってついてないんで、今回しっかりベルトを獲って“本物のチャンピオン”になって、このPANCRASEの価値を獲りたいですね」と正規王者へのこだわりがあるという。
対する井村は、「ベルトを獲ったら、まずは第二代王者である石渡(伸太郎)さんのもとに持って帰りたいなと思います。同じ団体で同じ階級のチャンピオンだった石渡さんのもとに(ベルトを)持って帰るのが今の僕の使命かなとも思いますし、獲ったら獲ったで、何かロマンがあるなと思います。きっちり勝って、石渡さんが巻いていたベルトを持って帰るのもそうですけど、石渡さんが築いたバンタム級の時代をもう一回作るというか、超えるというか、そういうのも僕が作っていこうかなと思っています」と、現在の師匠である石渡伸太郎のもとに黄金のバンタムのベルトを持ち帰ることが使命だちした。
いずれも5分5R、戦う準備と覚悟は出来ている。最後にベルトへの気持ちで上回るのは、井村か、田嶋か。
なお、5大チャンピオンシップをはじめ、注目カードが揃った同大会は、アリーナ席が完売間近につき、2F席の開放が決定した。年内最終戦となるビッグイベントの生観戦の機会をお見逃しなく。










