決勝戦、もつれる対抗戦は大将戦決着に
◆TEAM SAKU JAPAN/監督:桜庭和志(Total:426.4kg)
先鋒 大嶋聡承/Sousuke Oshima 86.7kg
次鋒 桜庭大世/Taisei Sakuraba 72.8kg
中堅 イゴール・タナベ/Igor Tanabe 93.7kg
副将 ハイサム・リダ/Haisam Rida 100.5kg
大将 中村大介/Daisuke Nakamura 72.7kg ※準決勝で左ヒザ負傷
◆TEAM NOGUEIRA DUBAI/監督:アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ(Total:427.0kg)
先鋒 ゼリムハン・カサエフ/Zelimkhan Kasaev 88.5kg
次鋒 ニコライ・ヴェトロフ/Nikolay Vetrov 75.5kg
中堅 アブデルラウブ“ミドー”/Abdelraaouf “Mido” 65.8kg
副将 チアゴ・サ・フォルテス/Thiago Sa Fortes 85.7kg
大将 プーヤ・ラフマニ/Pouya Rahmani 111.5kg
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△先鋒 大嶋聡承/Sousuke Oshima 86.7kg
△先鋒 ゼリムハン・カサエフ/Zelimkhan Kasaev 88.5kg
組み手争いから下から攻める大嶋は内ヒールもカサエフは片手を掴んで防ぐと、カサエフはカウンターの足関節もヒザを抜く大嶋。
下のまま足を効かせる大嶋。半身から足首を掴みに行くが、切るカサエフ。両者指導。パスアタックのカサエフのアンクルを作らせない大嶋。下から足首をとらえるとカサエフは潰して腰を切りパス、サイドに。マウントの瞬間に腰を切り抜けた大嶋。カサエフのヒールを極めさせずドロー。
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×次鋒 桜庭大世/Taisei Sakuraba 72.8kg
[ヒールフック]
〇次鋒 ニコライ・ヴェトロフ/Nikolay Vetrov 75.5kg
いきなり足にからんだヴェトロフ。サドルロックを組むと内ヒール! RIZINでの試合を控える桜庭はセットされてタップ。
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△中堅 イゴール・タナベ/Igor Tanabe 93.7kg
△次鋒 ニコライ・ヴェトロフ/Nikolay Vetrov 75.5kg
組み手から先にシッティングのイゴール。ヴェトロフはトップから足を束ねてパス狙いも、すぐに戻すイゴール。ヒザを割ってのパス、外回りとアタック。イゴールはいったん立ち上がり、引き込むヴェトロフにトップに。足を払うイゴールにインバーテッドから立って上のヴェトロフ。
草刈り、戻り際に三角絞め狙いのイゴールも作らせないヴェトロフ。イゴールのパス際に足にからんでトップに回るヴェトロフ。下のイゴールは足をからめるが、すぐに動いて作らせないヴェトロフ。
スタンドから残り1分。引き込むイゴールにヴェトロフのパスの際でトップになるイゴールは、パスしかけるもインバーテッドで足を戻すヴェトロフ。両者ドロー。ヴェトロフはイゴールを道連れに。
QUINTET FINAL pic.twitter.com/0IhqZnhcNc
— 石井基善@石井道場代表 (@ishiidojo) October 23, 2025
▼4分
〇副将 ハイサム・リダ/Haisam Rida 100.5kg
[腕十字]
×中堅 アブデルラウブ“ミドー”/Abdelraaouf “Mido” 65.8kg
体重差があり4分制に。がぶりからバック奪取のハイサム。リアネイキドチョーク狙いから腕十字に切り替え、4分勝負でハイサムが一本勝ち。
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△副将 ハイサム・リダ/Haisam Rida 100.5kg
△副将 チアゴ・サ・フォルテス/Thiago Sa Fortes 85.7kg
引き込むフォルテスに、2人目のハイサムはトップから。下から足をからめて上を入れ替えたフォルテスに、ハイサムは立ち上がる。スタンドから頭の取り合いでハイサムの腕が当たり、中断から再開。
足をからめたハイサムのサドルの作りからヒザを抜くフォルテス。下からヒザを立ててニーシールドのフォルテス。ブレーク、両者に警告。残り3分。
フォルテスはハーフ。しかし残り42秒でパスしたハイサム! 中央から再開にアタックするハイサムだが、足を戻すフォルテス。スタンドに。ローキック気味の足払いから胸を押したハイサム。
指導を受け、中央でハイサムがバックを取られた状態で再開。前転から足関節を仕掛けるも極めきれず。ドローに。
▼4分
×大将 中村大介/Daisuke Nakamura 72.7kg ※準決勝で左ヒザ負傷
[4分00秒 キムラロック]
〇大将 プーヤ・ラフマニ/Pouya Rahmani 111.5kg
準決勝で左ヒザを痛め、分厚いサポーターを巻いた中村。入場時には足をひきずっており、「置き大将」で試合は棄権かと思われるが……。「行きます」の声とともにマット中央に進む中村。
38.8kgの体重差もあり4分間がスタートのなか、握手をかわして離れずそのまますぐにシングルレッグでこかしたラフマニ。ハーフガードの中村、目の前のサポーターが巻かれた左足をラフマニはトーホールドに狙う。足を抜く中村。腕をアームロックで手繰りに行くが太いラフマニの腕を引き寄せられず。
右足をとらえたラフマニはパワフルなストレートフットロック! 思わず「無理するなよ」と漏らす解説席の中井祐樹氏。仰向けになりヒザを曲げて極めさせない中村は、股を潜りデラヒーバからバック狙いも、崩れないラフマニは正対してパスすると、トップから抑え込んで肩固め、ここも半身になり極めさせない中村はヒザを立てて亀になる。
バックを奪いネッククランク気味にリアネイキドチョークに移行するラフマニ。身体を伸ばされかけるがここも凌ぐ中村に、ラフマニはトップに移り、マウント。下から両腕で胴をクラッチする中村を剥がしたラフマニはノースサウスチョークへ! 半身になる中村にラフマニは頭をまたいでキムラに。クラッチして凌ぐ中村。残り30秒、何度も切ろうとするラフマニ、身体ごと浮かされる中村。ラフマニはついに左腕を背中に回して極めるが、中村はタップしない。残り10秒、ラフマニがさらに絞ると、中村が脱臼。折れた手応えにラフマニは自ら手を離した。タイムは4分ちょうどを表示している。
折ったラフマニは離れて頭を抱えヒザをマットに着く。中村もヒジを押さえて苦悶の表情に。左ヒジがあらぬ方向に向いている。すぐにドクターとチーム桜庭のメンバーが駆け寄ると、スタッフをかき分けてラフマニが近寄り、中村の頭に頭をつけて健闘をたたえた。
優勝はチーム・ノゲイラ。整復師により腕を戻した中村だがヒジが黒ずんで大きく腫れている。タップしない以上、極めるのが勝負。勝ち目のないなか、タオルが投げられてもおかしくないが、ギブアップしない中村の意思を尊重した形か。座り込むと大粒の涙が溢れた中村の負傷の度合いはいかばかりか。
すいません…試合2回とも一本負け、決勝でまたタップせずケガをしたのですが、それが何故か賞賛されてグレイシーチームの選手に肩車されちゃいました…
— 中村大介 (@nakamurauzukido) October 24, 2025
タップせずケガするのは絶対にダメな事ですが…外国での試合で色々な国の選手や観客に何か感じてもらい、讃えて頂いたのはホント嬉しかったです。 pic.twitter.com/PNEKh2SzC0



