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レポート

【XSTREAM 1】過去最高270名が参加し全148試合。藤原乃愛が「1分間ミドル連打チャレンジ」で幻の大記録、新チャンピオン誕生と防衛戦も

2025/10/14 14:10
【XSTREAM 1】過去最高270名が参加し全148試合。藤原乃愛が「1分間ミドル連打チャレンジ」で幻の大記録、新チャンピオン誕生と防衛戦も

記録「85回」に本人も観客も戸惑い、藤原の「1分間高速ミドルキック連打チャレンジ」(C)XSTREAM 1

第9回「立ち技総合格闘技 XSTREAM 1 アマチュア大会」
2025年10月12日(日)東京・ゴールドジムサウス東京アネックス

 今回は過去最多となる270名が参加し、全148試合が行われた。年度末恒例の各部門チャンピオン決定戦では、昨年から王座を守った防衛王者に加え、新階級による新たな王者も誕生し、一年の集大成にふさわしい熱戦が繰り広げられた。

 目玉イベント「1分間高速ミドルキック連打チャレンジ」には、RISEウェルター級1位・實方拓海(TSK Japan)が登場。出場予定だったムエタイ“四冠”王者・伊藤紗弥(尚武会)がケガにより欠場し、急遽、同門のWBCムエタイ世界ミニフライ級王者・藤原乃愛(尚武会 フジワラムエタイジム)の参戦となり、会場は熱気と歓声に包まれた。

 また、『DEEP☆KICK』との共同開催による6階級の東西対抗戦では、3勝3敗の引き分けとなり、両陣営が互いの健闘を称え合う激闘となった。さらに注目を集めた「マーシャルアーツ無差別級オープントーナメント」決勝では、テコンドーの実力者・山ノ内蓮(T.K.KING鎌ヶ谷)が圧巻の勝利を収め、新王者に輝いている。

「1分間高速ミドルキック連打チャレンジ」實方拓海&藤原乃愛が圧巻パフォーマンス

 豪華ゲストによる「1分間高速ミドルキック連打チャレンジ」で、まずリングに登場したのは、ムエタイ“四冠”王者の伊藤紗弥(尚武会)。今回はケガのため出場が叶わなかったが、コスチューム姿で登壇し「代わりに乃愛ちゃんがムエタイ選手のすごさを見せてくれます」とコメント。

 続いてWBCムエタイ世界ミニフライ級チャンピオンの藤原乃愛(尚武会 フジワラムエタイジム)が登場。急遽の参戦にもかかわらず、「目標は100回。紗弥ちゃんに負けないマシンガンミドルをお見せします!」と堂々宣言。


 ゴングと同時に放たれたミドルキックは体幹がぶれず、リズミカルかつ力強いフォームで会場を魅了。終盤を迎えてもスピードが落ちることなく蹴り抜いた。しかし、結果は「85回」と告げられ藤原も会場も戸惑いの表情。回数が伸びなかった理由は規定のラインに届かない蹴りが24回もあり、全てカウントされていれば109回の大記録だった。

 以前、辻井和花(BRINGITONパラエストラAKK)が叩き出した歴代最高記録の104回を上回る結果となるはずだった見事なパフォーマンスを演じた藤原は「悔しい。またリベンジしたいです」と笑顔で語り、伊藤は「今回、乃愛ちゃんのチャレンジを見てコツをつかんだので、次は私が挑戦して乃愛ちゃんの分もリベンジしたいです」と再挑戦を誓った。


 そしてトリを飾ったのは、RISEウェルター級1位の實方拓海(TSK Japan)。白鳥の人形を頭と腰に飾り付けたユーモラスなコスチュームで入場すると、会場からはどよめきと笑いが。實方は「こんな格好をしていますが、100回を目指して頑張ります」と宣言し、チャレンジスタート。實方の蹴りと連動する白鳥の人形に注目が集まったが、キックは本物。迫力ある重厚感のミドルキックをリズミカルに放ち、観客の大声援を受けながら、後半も加速。結果は99回と重量級として好記録をマークした。


 實方は「キッズが120回も蹴っていると聞いていたのでどんなものかと思いましたが、本当にきつかったです。白鳥は皆さんが笑顔になってくれたらと思って着けました。アマチュア選手の帯同でXSTREAM 1に来ることが多いのですが、いつもポジティブなパワーを感じています」と語り、「来年はケガをしっかり治して(試合で)完全復活します」と力強く宣言した。


 前田憲作総合プロデューサーは、「プロの2人はそれぞれの個性で大会を盛り上げてくれました。實方選手の普段の真面目な姿を知っているだけに白鳥の姿には爆笑してしまいましたが、観客を楽しませようという気持ちが伝わって嬉しかったです。藤原は、あと数センチ上を蹴っていれば、109回と言う最高記録だったのであまりに惜しく、見ている我々も残念な思いです。近くリベンジしてくれるとおっしゃっていたので楽しみです」と総評した。

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