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【UFC】オリベイラが地元でガムロットに一本勝ちで再起「ホロウェイとBMF戦を」、フィゲイレードが6連勝中ジャクソンを完封、アルヴァレスがUFC4連勝、1R TKO勝ちのアズウェルが盟友ヴァンと同じ12月大会出場をアピール、フライ級でフィーリョがキムラ極める、ムンジアル黒帯7度優勝メスキータが一本勝ちUFCデビュー

2025/10/12 05:10
 2025年10月11日(日本時間12日)、ブラジル・リオデジャネイロのファーマシィ・アリーナにて『UFC Fight Night: Oliveira vs. Gamrot』が開催された。大会の模様は、日本時間10月12日(日)朝5時からプレリム、朝8時からメインカードが行われ、全試合がU-NEXTおよびUFC Fight Passにてライブ配信された。 【写真】“キング・オブ・リオ”ジョゼ・アルドがUFCリオ大会でケージイン。あらためてオープンフィンガーグローブをマットに置いて、家族とともに引退の挨拶を行った。(C)Zuffa LLC/UFC 『UFC Fight Night: Oliveira vs. Gamrot』速報 2025年10月12日(日)朝5時~プレリム、朝8時~メインカードブラジル・リオデジャネイロ ファーマシィ・アリーナUFC Fight Pass/U-NEXT配信 ▼ライト級 5分5R〇チャールズ・オリベイラ(ブラジル)36勝11敗(UFC24勝11敗)4位 156lbs/70.76kg[2R 2分48秒 リアネイキドチョーク]×マテウス・ガムロット(ポーランド)25勝4敗(UFC8勝4敗)8位 156lbs/70.76kg “ドゥ・ブロンクス”オリベイラは、ブラジリアン柔術を武器に、MMA35勝11敗(UFCで23勝11敗)うち21の一本勝ちを誇る。2022年10月にイスラム・マハチェフに一本負けで約4年10カ月ぶりの黒星を喫したが、23年6月にベニール・ダリウシュに1R TKO勝ちで再起。24年4月にアルマン・ツァルキャンと接戦の末にスプリット判定負け。24年11月にマイケル・チャンドラーと再戦し、判定勝ちで返り討ちにしたが、25年6月のイリア・トプリア戦で1R 左右フックを浴びてTKO負け。35歳。  ハファエル・フィジエフの欠場により、18日前緊急参戦となった元KSW二階級王者のガムロは、2020年の緊急UFCデビュー戦でスプリット判定負けも、その後は7勝2敗。2022年6月にアルマン・ツァルキヤンに判定勝ち後、ベニール・ダリウシュに判定負けも、そこからジェイリン・ターナー、ラファエル・フィジエフ、ハファエル・ドス・アンジョス相手に3連勝。2024年8月にダン・フッカーにスプリット判定で敗れたが、25年5月にルドビト・クラインに判定勝ちで再起を果たしている。34歳。  ADCC欧州選手権優勝でATT所属のガムロはレスリングベースで強いテイクダウンからトップ攻めが武器。対するオリベイラは、UFC史上最多の一本勝ち数を誇り、上からも下からもバックからも極めを持つ。一本負けのみならず、打撃でのTKO負けも無いガムロに、オリベイラは被弾も多いが、10のTKO勝ちの中にはマイケル・チャンドラーをTKOに下した左フック、右の強打も持つ。オリベイラが効かせて極めるか、ガムロが極めを怖れずテイクダウンに行くか。  花道を疾走してオクタタゴンに向かったガムロット。オリベイラは地元大歓声のなかケージイン。  1R、ともにオーソドックス構え。中央を取るオリベイラはワンツーの右、そこにガムロットも右を合わせてシングルレッグ。そこにオリベイラはギロチンを合わせるが首を抜くガムロットにオリベイラはオモプラッタ狙い、足をかけさせないように防ぐガムロットに、オモプラッタで組むオリベイラ。ヒジを抜きトップに入っていくガムロット。  バックサイド50/50から足関節狙いも切ったオリベイラがバックに。亀のガムロット。前転するがついていくオリベイラがリアネイキドチョークへ、まだ組ませないガムロットは背負って立ち上がり。ボディトライアングル&おたつロックで絞めを狙うオリベイラに右手は首に添えて防ぐガムロット。ディフェンスでホーン。  2R、ワンツースリーとガード上に突くガムロット。オリベイラは前蹴りで前に。右ローのダブルのオリベイラ。回りながら左から右フックを狙うガムロットだが、追うオリベイラにこつこつ左右も、プレッシャーをかけるオリベイラは組み。首相撲から右ヒジを振る。  詰めてダブルレッグからボディロックテイクダウンのオリベイラ。ガムロットはいったん着地も、オリベイラはなおも崩してバック! ボディトライアングルからリアネイキドチョーク。アゴ上から絞めに。ヒジを押し上げようとしたガムロットだが、タップした。  地元で再起を果たしたオリベイラは、ケージを乗り換え、観客席にダイブ。ケージに戻ったオリベイラは、18日前代打出場のガムロットとハグをかわした。  再起を遂げたオリベイラは、「今は涙をこらえようとしている。(観客に向けて)これはすべてあなたたちのためだ。お金、名声、地位などに関するものではない。クソッ、ここはブラジルだ。両親をここに、家族をここに連れて来て。この機会をありがとう。(父親を呼び)あなたを信じたんだ。ここで俺たちは、またやってやった。この人が、ずっと『誰もお前を止めることはできない』と言い聞かせてくれた。入場前に『さあ、やるだけだ』と言ってくれた。『プレッシャーなんかない』っていうんだ。プレッシャーがあるかって? 見ろよこの観客たちを。この旗を、俺たちは(ケージの)なかで掲げなきゃいけないってことだ。この中にだ」とチームに感謝。 「次は?」と問われると、「チャールズ・オリベイラとマックス・ホロウェイ──BMFタイトル戦を実現しよう」とアピール。  最後に「ファベイラで超デカいパーティーをやろうぜ。月曜日にファベイラで超デカいパーティーをやろう。子供の日だぜ。そうなんだよ、クソ、ガキがファベイラから世界に出てきたんだ、これがブラジルだ!」と語った。 [nextpage] ▼バンタム級 5分3R〇デイヴソン・フィゲイレード(ブラジル)25勝5敗1分(UFC14勝5敗1分)136lbs/61.69kg[判定2-1] ※29-28×2, 28-29モンテル・ジャクソン(米国)15勝3敗(UFC9勝3敗)※UFC6連勝でストップ 136lbs/61.69kg  フィゲイレードは、フライ級からバンタム級に上げて、ロブ・フォント、コーディ・ガーブラント、マルロン・ヴェラを相手に3連勝後、24年11月にピョートル・ヤンに判定負け。  25年5月の前戦では先日メラブ・ドバリシビリに挑戦したコーリー・サンドヘイゲンに2R TKO負け(左ヒザ負傷)で2連敗中。37歳。  ジャクソンはグレコローマンレスリングでオリンピックを目指していたがMMAに転向。2017年にMMAデビューし、15勝2敗(UFC9勝2敗)。UFCではノーランカー相手に6連勝中で、ハニ・ヤヒーラ、ダモン・ブラックシアを1R KOに下した左ストレートは脅威。25年5月の前戦ではダニエル・マルコスを相手にテイクダウンを奪うが、決めきれず判定勝ち。長いリーチからの打撃も武器とする。33歳。  1R、ともにサウスポー構えから。左を放つジャクソンに距離が近くなり組むフィゲイレード。たがいに離れる。  ワンツーの左が長いジャクソンをかわすフィゲイレードは左ミドル、ロー。左から右のジャクソンをかわして組んだフィゲイレードが左で差して大内刈クリーンテイクダウン!  ジャクソンの起き上がりにノーアームギロチンでケージに押し込み。立つジャクソン。オーソに戻したフィゲイレードは左ロー。右ハイ。ガードのジャクソン。フィゲイレードは右フックを見せる。ジャクソンは右ジャブ、左インロー。前進してワンツーの右を振るフィゲイレードは、右ミドルも当てる。その蹴り足を捕まえに行くジャクソンだが、足を抜いたフィゲイレードの飛び込みから右を突く。  2R、喧嘩四つから前手で前手を触るフィゲイレードは、詰めてダブルレッグテイクダウン! 最初のトライでそのままマウントを奪い肩固めへ。内側を向いたジャクソンに、フィゲイレードはバックへ。たすきから正対して離れるジャクソン。  サウスポー構えを見せるフィゲイレードは右インロー。右から左を突くジャクソン。フィゲイレードは右インロー。フィゲイレードのテイクダウンの仕掛けになかなか踏み込めず。  互いにジャブ。右を突くジャクソンにフィゲイレードはシングルレッグの動き。対応するジャクソンだが後手に。ワンツーから近づくジャクソンに、ボディ打ちのフィゲイレード。ジャクソンはヒザを突く。  3R、右関節蹴りから入るフィゲイレード。後ろ足重心でジャクソンの打撃を被弾せず。ジャクソンは遠間から右ジャブ。フィゲイレードは足を入れ替え、ワンツーで飛び込み。右ミドルを放つ。  前に出られないジャクソン。左カーフを当てる。フィゲイレードは前手を押さえてジャクソンの打ち返しをスウェイ。ジャクソンは左ミドルも単発。組んだジャクソンは四つからボディロックテイクダウンもすぐに立つフィゲイレード。  追うジャクソンだが、フィゲイレードも押し戻して右ミドル、右オーバーハンド。出てこいと呼び込むフィゲイレードに、ジャクソンが入るとそこにフィゲイレードは組んでホーン。ジャブを被弾しない間合いで、ジャクソンの右にはカウンターのテイクダウンを合わせることでジャクソンを手づまりにしたフィゲイレード。  判定は2-1に割れ、29-28×2, 28-29でフィゲイレードが勝利。  フェイバリットのジャクソンを地元で下したアンダードッグのフィゲイレードは「これがその内容だ。俺たちはあなたの娯楽のためにここに血を注ぐ。これがここでの俺たちの生活だ。そして、ネット上には俺に危害を加えることを願ったり、この戦いを望まないことを願ったりする人がたくさんいた。そして俺が言えるのは、神とともにいて、善良であることだけだ。知っての通り、俺はメラブと戦いたい。しかし、そこにたどり着くには一生懸命働かなければならないことはわかっている」と、王者メラブ・ドバリシビリへの挑戦を目標に掲げた。 [nextpage] ▼ウェルター級 5分3R〇ヨエル・アルヴァレス(スペイン)23勝3敗(UFC8勝2敗)※UFC4連勝 171lbs/77.56kg[判定3-0] ※30-26×3×ヴィセンテ・ルーケ(ブラジル)23勝12敗1分(UFC16勝8敗)170lbs/77.11kg  1R、ともにオーソドックス構え。左ミドルハイのルーケ。ガードするアルヴァレス。ルーケはワンツーで前に。右カーフも。足を一瞬入れ替えたアルヴァレスだが、オーソに戻すとルーケは右カーフ。左ジャブを突く。サウスポー構えのアルヴァレスに右ローのルーケ。アルヴァレスも左右から左ボディ。ルーケの右ローをかわす。 ともに左フックもアルヴァレスのオープンハンドではないフックでアイポークと判断されドクターチェック。再開。前手を突くアルヴァレス。しかしルーケもここで下がらず左右から右オーバーハンド。アルヴァレスは二段ヒザで前に出ると、ワンツー。左前蹴り、右カーフに繋ぐ。  2R、初回のジャブの被弾で右目が腫れてきたルーケ。右のガードを頭に置いてジャブも、アルヴァレスは右の跳びヒザ。左ジャブをこつこつ突く。ルーケは右カーフ。左から右カーフのアルヴァレスにシングルレッグのルーケ。潰してがぶりのアルヴァレスはダースチョーク狙い。仰向けになって組ませないルーケは、亀から立ち上がり狙いも、バック狙い。正対しようとするルーケにアルヴァレスは鉄槌。  脇差して立ちたいルーケだが、首を狙われ立ちにくい。亀になって左手を掴んで動けず。鉄槌のアルヴァレスに正面を向くルーケ。しかし、ここもがぶりから首を狙うアルヴァレスにルーケはガードに。下から足を獲りに行くルーケに、鉄槌連打のアルヴァレス。ホーンにルーケはなかなか立てず。  3R、グローブタッチの両者。左ジャブの刺し合いから右の上下の蹴りはルーケ。ガードのアルヴァレスは、ルーケの入りに左ジャブを合わせる。サウスポー構えにスイッチするアルヴァレスに、シングルレッグのルーケ。それを潰して上になるアルヴァレス。がぶりから首をまたいで三角にとらえるアルヴァレスはドンキーガード。動けないルーケにアルヴァレスも固めたままホーン。ともにケージ背に座って会話。  判定3-0(30-26×3)でアルヴァレスが勝利。プレリムのブラジル勢連勝からメインカードに入りブラジル戦は3連敗に。  試合後、アルヴァレスは「(アイポークは)合法的なストライキだったと思う。僕の手は閉じられていた。リプレイを見ることができた。僕は決して手を広げて打つことはない。試合内容に満足してはいない。フィニッシュしたかった。でも相手は強いし、経験豊富だからタフな試合になると思っていた」と語った。 [nextpage] ▼ヘビー級 5分3R〇マリオ・ピント(ポルトガル)11勝0敗(UFC2勝0敗)255lbs/115.67kg[2R 4分10秒 TKO] ※パウンド×ジョナタ・ジニス(ブラジル)9勝2敗(UFC3勝2敗)257lbs/116.57kg  1R、ともにオーソドックス構え。ピントが中央を取る。ジニスは左ジャブを見せると右カーフ。そこにジャブを合わせるピント。中央を取るジニスのプレッシャーにダブルレッグテイクダウンのピント。立つジニスをボディロックテイクダウンのピント。  アスピナルの練習仲間のピントは左足をまたぎハーフから左ヒジ。背中を着かせてマウントを奪う。ジニスはハーフに戻すが、左で脇差し、右にパスしたピントはクルスフィックスにとらえて右ヒジ。ジニスの右腕をアメリカーナにとらえて絞る。その際で横回転でトップを奪おうとするジニスだが。下からも絞るピントがトップでホーン。  2R、中央から圧力をかけるジニスにシングルレッグからケージまでドライブするピント。ボディロックで横に投げてテイクダウン。ハーフからヒジを打つ。下から打き寄せるジニスはブリッジを仕掛け、この際で亀から立とうとするが、寝かされる。マウントからのピントのヒジで出血したジニス。パウンドでレフェリーが間に入った。  MMA11勝無敗としたピントはUFC2連勝。試合後、茶帯を首にかけたピントはインタビューで「相手はタフな男でヘビーハンドを持ち、彼とパンチを交わすことは分かっていたが、俺はテイクダウンを狙い、グラウンドで戦いを終えた。俺はまだ柔術について何も知らない。ただアクティブであり続けたいだけだ。もっともっと試合をして行きたい。僕の英語を許してほしい。基本的にはロンドンとイギリスの国民に大きなエールを送りたい。たくさんの応援に感謝します。そしてコーチたちに感謝。そして父と甥の誕生日、おめでとう。妹と母、家族全員に心からみんな愛している」と語った。 [nextpage] ▼フェザー級 5分3R〇カーン・オフリ(豪州)12勝4敗1分(UFC1勝2敗)145.5lbs/66.00kg[1R 3分02秒 リアネイキドチョーク]×ヒカルド・ハモス(ブラジル)17勝8敗(UFC8勝7敗)146lbs/66.22kg  1R、ともにオーソドックス構え。中央を取るオフリは右カーフ。右前蹴りのハモスの蹴り足をとらえてヒザ十字、ヒールフックも回ってヒザを抜いてバックを奪ったオフリ。  背負って立ち上がるハモスに、オフリはボディトライアングルからリアネイキドチョーク狙い。左手をのど下に入れたオフリは頭後ろで拳を隠すようにして組んでタップを奪った。  試合後、オフリは「アンダードッグとしてここに来たし、無理だっていうのは分かっていた。(ブーイングに)黙れよ(笑)。でもありがとう。ブラジルと家族に感謝している。フィニッシュを狙って試合に臨んだし、逆境に備えている人がいるとしたら、それは僕だ。攻撃を続けなければならないことは分かっていたし、フィニッシュを決められることは分かっていた。1R、2R、3R、遅かれ早かれそれが来ることはわかっていた。綺麗に極められて満足したよ」と語った。 [nextpage] 【プレリム】 ▼フェザー級 5分3R〇マイケル・アズウェル(米国)11勝3敗(UFC1勝1敗)145.5lbs/66.00kg[1R 1分42秒 TKO] ※右ストレート→パウンド×ルーカス・アウメイダ(ブラジル)15勝5敗(UFC2勝4敗)145.5lbs/66.00kg  1R、グローブタッチ無し。左インカーフのアウメイダ。プレッシャーをかけるアズウェルは左から右! さらに左ジャブを当てる。右オーバーハンドを当てたアズウェルはダウンを奪うと、右から左、さらに右でダウンを奪うとマウントでパウンド。上半身はケージに立てていたアウメイダだが、アズウェルのパウンドに失神して横に崩れ、レフェリーが間に入った。アズウェルは、今大会のプレリムでのブラジル人ファイターの全勝を阻止。  4オンス・ファイトクラブ所属のフィーリョは試合後、「気分は最高です。家族、母、妹、ガールフレンドをここに連れて来ました。たくさんの愛をもらったんだ。僕はUFCで初めて勝利し、今とても幸せです。彼は打撃を打てるだろうと思ってたけど、僕はたくさん練習してきた。この右手で多くの仕事をしてきたが、フィニッシュが間もなく来ることを知っていたので、時間をかけてフィニッシュしたんだ。  僕は戦うことが大好きなことのひとつだ。ちょうど12月6日のラスベガス大会が発表されたのを見たばかりで、親友のジョシュア・ヴァンがパントーハと戦う。僕は彼と同じ大会でカードに乗りたい。僕は健康です。準備ができていいる。さあ行こう!」と『UFC 323』出場をアピールした。 [nextpage] ▼フライ級 5分3R〇ジャフェル・フィーリョ(ブラジル)17勝4敗(UFC3勝2敗)126lbs/57.15kg[1R 4分42秒 キムラロック]×クレイトン・カーペンター(米国)8勝2敗(UFC2勝2敗)126lbs/57.15kg  1R、ともにオーソドックス構え。左ジャブから入るカーペンターは左インロー、右カーフも。鋭い右ハイを見せるフィーリョ。  カーペンターは左ジャブ。フィーリョは右カーフから右の飛び込みをかすめる。左から右を当てたカーペンターが左で差して組み。  左足をかけて崩しを狙うが両脇差して小外がけテイクダウンはフィーリョ! 背中を見せて立とうとするカーペンターのバックを奪いボディトライアングル。背後からアゴを持ち上げ、リアネイキドチョークを狙う。  腰をずらして胸を合わせたカーペンターが上に。フィーリョは下から手首を掴みキムラ! カーペンターを前転させてトップになって肩口に腕を回して2度のタップを奪った。 [nextpage] ▼ヘビー級 5分3R〇ヴィトー・ペトリーノ(ブラジル)13勝2敗(UFC6勝2敗)250lbs/113.40kg[3R 0分26秒 KO]×トーマス・ピーターセン(米国)10勝4敗(UFC2勝3敗)246.5lbs/111.81kg  1R、サウスポー構えのピーターセンに、オーソのペトリーノ。シングルレッグのピーターセンの組みに体を入れ替えたペトリーノだが、上から四つに組んだピーターセン。左で差し合いから崩しはピーターセン。残したペトリーノはシングルレッグ。  片足立ちで凌ぐピーターセンは差し上げ。上組みにするペトリーノに体を入れ替えシングルレッグで引き出そうとするピーターセンはバッククリンチに。アームロックを狙うペトリーノは、シングルを切ってスタンドに。  ワンツーの右を当てたペトリーノ! ダウンしたピーターセンにパウンド。立ち上がるピーターセンをバッククリンチからリフトして崩し。す立つピーターセンは正対。ペトリーノは離れ際に左右をまとめる。  2R、右ハイをガード上に当てるペトリーノ。その打ち終わりに左右をまとめるピーターセン。シングルレッグのペトリーノはケージにドライブ。体を入れ変え合い。ピーターセンはダーティボクシングで左。ブレーク。  シングルレッグのピーターセンを切るペトリーノ。しかし詰めるのはピーターセン。息が上がり始めたペトリーノは歩いてサークリング。シングルレッグのペトリーノを切るピーターセンはバッククリンチから後方に引き込み。反転して立ち上がるペトリーノ。  後方から組むピーターセンにストレートアームバーで切り返してスタンドに。ともに右を当てて、左で前に出るピーターセンにペトリーノは右のクリンチアッパー。ともに決定打は無し。  3R、左で前に出るピーターセンにペトリーノは右アッパー! 返しの左フックにピーターセンはヒザが折れ、前のめりに崩れてダウン。すぐにレフェリーが止めた。  ヘビー級転向2連勝のペトリーノは、「まずみんなに伝えたいのは、今日はあまり良いパフォーマンスを見せられず申し訳なかった。キャンプ中に少し怪我をしてしまった。思い通りの練習ができていなかったのもあるけれども、次は必ず自分らしく戦えるように準備してくる。怪我が治ったら、マルチン・ティブラと対戦したい」と語った。 [nextpage] ▼女子バンタム級 5分3R〇ビア・メスキータ(ブラジル)6勝0敗(UFC1勝0敗)※IBJJF殿堂・LFA女子バンタム級王者 136lbs/61.69kg[2R 2分14秒 リアネイキドチョーク]×イリーナ・アレクシーヴァ(ロシア)5勝4敗(UFC1勝3敗)135.5lbs/61.46kg  女子バンタム級。ムンジアル黒帯で7度の世界一に輝き殿堂入り、ADCC準優勝などノーギでも活躍したブラジルのビア・メスキータがUFCデビュー。24年6月に33歳でMMAデビューし、1年4カ月。リアネイキドチョークで一本勝ちを積み上げ、LFAでもタイトルを獲得してオクタタゴンデビューとなる。現女子バンタム級王者ケイラ・ハリソンと同門のATT所属の34歳。  対するアレクシーヴァは、2012年のロシア・シニア選手権78kg以下級で銅メダルを獲得した柔道家。サンボでもロシアと欧州で優勝。19年3月にMMAデビューし、21年にBellatorで判定勝ち後、UFCで同じ柔道家のステファニー・エッガーに1R ヒザ十字を極めて一本勝ちも、メリッサ・ディクソン、クラウディア・シグワ相手に判定負けで2連敗中。MMA5勝3敗(UFC1勝2敗)の35歳。  1R、ともにオーソドックス構え。先に中央はアレクシーヴァ。左ローを見せる。遠間に立つメスキータに、アレクシーヴァは左ジャブでけん制。メスキータは右を伸ばす。プレッシャーをかけるアレクシーヴァに右を振って右で差して組んで押し込むメスキータはボディロックから小外でテイクダウンし、そのままマウントでパウンド! アレクシーヴァは胴をクラッチするが、はがしたメスキータは右ヒジ。ブリッジを試みるアレクシーヴァに安定感あるメスキータは動じず。右腕を頭後ろで左手で縛るメスキータは空いた右ヒジを落とす。  顔面から出血したアレクシーヴァ。リアネイキドチョークの得意なメスキータに背中は見せないが、メスキータは腕十字の動きも見せつつ、強いパウンドでアレクシーヴァの傷口を大きくする。  2R、スイッチしながら前に出るアレクシーヴァ。左右ロー。メスキータの遠間からの右。アレクシーヴァの右の打ち終わりにシングルレッグからダブルレッグテイクダウンのメスキータ。レッグドラッグからサイド。マウント。パウンドをもらいたくないアレクシーヴァが背中を見せたところでバック。すぐにリアネイキドチョークを極めた。  試合後、メスキータは「ブラジルでデビューできて本当に嬉しい。アメリカントップチームのサポートがあってここまで来られて、精神的にも最高の形で試合に臨めた。素晴らしい試合を見せられたと思っている。身体も問題ない。できるだけ早くまた戻ってきたい」と語った。 [nextpage] ▼フライ級 5分3R〇ルーカス・ホシャ(ブラジル)18勝2敗(UFC1勝1敗)126lbs/57.15kg[判定3-0] ※30-27×3×スチュワート・ニコル(豪州)8勝2敗(UFC0勝2敗)126lbs/57.15kg  1R、先にオーソドックス構えのホシャが前に。サウスポー構えのニコルはバックフィスト。左インローで押し戻すが、右ハイから右ストレートで前に出るホシャは右前蹴りも。ニコルの組みをバックステップでかわすホシャ。  右ボディストレートで前に出るホシャ。ニコルも左右で押し戻すとダブルレッグテイクダウン。すぐにケージで立つホシャをバッククリンチ。さらに中腰のホシャにヒザ。正対したホシャにシングルレッグからやぐら投げも残したホシャが右アッパーからヒザ蹴り。さらに右後ろ廻し蹴り。  ガードしたニコルだがダブルレッグを着られたニコルは下に。つきあわないホシャになおもシングルレッグでドライブも、ホシャは切る。  2R、右ボディのホシャは、組んできたニコルを切る。さらに首相撲ヒザ。右ストレートを当ててヒザ。ニコルの左右をかわして、遠間からの単独の組みのニコルを切ると、ニコルは下に。そこに蹴りを見せるとスタンド勝負のホシャ。  ニコルのシングルレッグを切って右アッパーのホシャ。左ジャブから右アッパー。ニコルのローシングルを切る。右を当てたホシャに、ニコルは左右を返すが、ホシャの右ボディに後退。ダブルレッグに入るが腰砕けになり下に。ホシャがニコルの足がらみをさばいてホーン。  3Rも先に圧力をかけるホシャ。ニコルの打ち返しに足を使いかわして、左ジャブのダブル。ニコルはオーバーハンドも単発。シングルレッグも切ったホシャががぶり。切られたニコルは右を返す。  ハイキックを当てたホシャは、ニコルの前進にジャブ、アッパー。ニコルはシングルレッグで崩すが下に。足を抜いて戻すホシャが右を当てて右のカポイエラキック。ニコルも胴廻し蹴りを見せるがかわしたホシャ。  右ボディを当てると、またもマットに手を着いての右の蹴り。かわしたニコルに残り10秒の拍子木にダブルレッグに。ホシャがニコルにヒザを着かせてホーン。フルマークの判定3-0でホシャが勝利。 [nextpage] ▼女子ストロー級 5分3R〇ジュリア・ポライシュトリ(ブラジル)14勝5敗(UFC2勝2敗)116lbs/52.62kg[3R 2分56秒 TKO] ※左ハイ→左右ラッシュ×カロリーナ・コバルケビッチ(ポーランド)16勝10敗(UFC9勝10敗)116lbs/52.62kg  1R、ともにオーソドックス構え。ワンツーのコバルケビッチをかわして、ポライシュトリは右ロー。スイッチを見せるコバルケビッチ。右から左ロー。ポライシュトリは左ミドル。左ボディを効かせて前に。  左ボディストレートを返すコバルケビッチ。右カーフのポライシュトリ。右ハイも。ガードするコバルケビッチは左ボディを伸ばす。右のダブルのポライシュトリに右のバックフィストのコバルケビッチ。  ポライシュトリは左ジャブから右前蹴り。ニータップを狙うコバルケビッチを首相撲にとらえるポライシュトリはヒザ。さらにケージに押し込み、細かいヒザを突く。左ヒジを突いてテイクダウンにはいかず離れる。  ジャブの刺し合いはポライシュトリ。下がるコバルケビッチのバックフィストもかわして左右ラッシュで詰めてホーン。  2R、ワンツー、右ミドルで序盤から前に出るポライシュトリ。コバルケビッチは下がりながら応戦。アッパーからヒザ蹴り。さらに跳びヒザから首相撲ヒザ。コバルケビッチをケージに詰めて左右も、ポライシュトリも攻め疲れか、いったん間合いを取る。  コバルケビッチはサウスポー構えになり左。しかし、ポライシュトリの左ジャブに後退。オーソに戻し右を突くが押し戻すポライシュトリの左ミドルから右ストレートにクリンチ。  ポライシュトリの蹴り終わりに組んで右で差したコバルケビッチ。右で差したポライシュトリの投げに左小手で残したコバルケビッチ。同体でともにスタンドに戻す。左アッパーのポライシュトリ。前に出るが、コバルケビッチも右バックフィスト。  3R、先に前に出るポライシュトリに、コバルケビッチは右で押し戻し。押し戻すポライシュトリにコバルケビッチは右を当てる。ポライシュトリも右ミドルを返すが手数が減る。ジャブを起点に押し戻すポライシュトリに、コバルケビッチは連打も、ポライシュトリは左ボディを効かせて前に。  左前蹴りを腹に突いてコバルケビッチを下がらせると、コバルケビッチの組みも切って右前蹴りも。コバルケビッチのバックフィストをかわして左ハイをヒットさせると、ボディを防御に行ったコバルケビッチが被弾。コバルケビッチがケージまで後退。ポライシュトリは左右を顔面にまとめると、スタンドのままレフェリーが間に入った。  試合後、ポライシュトリは「ここに来られたことを感謝したい。地元のみんなの前でトレーニングに励んできた成果を見せられて満足している。2Rでフィニッシュのチャンスがあったと思うけど、相手はベテランで経験豊富。コーチたちの声を聞いてここぞっていうタイミングを待つことにして、結果こうなったから嬉しい」と話した。 [nextpage] ▼バンタム級→144ポンド 5分3R〇ルアン・ラセルダ(ブラジル)13勝3敗(UFC1勝2敗)136lbs/61.69kg[2R 3分55秒 腕十字]×サイモン・オリヴェイラ(ブラジル)18勝7敗(UFC0勝4敗)144lbs/65.32kg ※8ポンド体重超過※サイモン・オリヴェイラが体重超過。出場給の50%をレセルダに譲渡し試合は行われる。オリヴェイラは試合当日に155ポンド以下の戻し制限も課せられた。 ラセルダ「いろいろ取り組んできて、たくさんのブラジルファイターと練習してきた。その結果の一本勝ちに感謝している。ショーン・シェルビー、これが新しい私です。これは皆さんが見ることになる新しい男です。これは変化です」と語った。 【中止】▼ヘビー級 5分3Rヴァルテル・ウォルケル(ブラジル)14勝1敗(UFC3勝1敗)※UFC3連勝中モハメド・ウスマン(ナイジェリア)11勝4敗(UFC4勝2敗)※医学的な問題により中止
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大晦日決戦に臨むシェイドゥラエフと朝倉未来ほか「特集◎大晦日を読む」では、5大タイトルマッチのインタビューと川尻達也らが試合解説。UFC平良達郎、40周年記念・水垣偉弥インタビューも
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