2025年11月1日(土)福島・KNOCK OUT常葉アリーナにて開催される「THE KNOCK OUT FIGHTER UNLIMITED -60.0kgトーナメント」の記者会見が、10月1日(水)都内にて行われた。
優勝賞金200万円、さらに優勝者にはKNOCK OUT-UNLIMITEDスーパーフェザー級王者(現王者は倉本一真)への挑戦権が与えられる8人トーナメントは、プロ・アマの枠を取り払い、外国人選手も招聘するなどこれまでのUNLIMITEDトーナメントとは一線を画するメンバーに。
栗秋祥梧(KNOCK OUT クロスポイント吉祥寺)、平川蓮斗(和術慧舟會HEARTS)、松本飛雅(パラエストラ広島)はUNLIMITEDルールの試合で勝利を収めているため推薦枠、タン・フォン(中国/長沙鋭景ファイティングクラブ/CFP)は武林風MMAからの推薦枠、それ以外はオーディションに応募してきた選手が選ばれた。
栗秋は2025年6月にKNOCK OUT-UNLIMITEDルールで中村優作を1RでKOし、大きなインパクトを残した。10月にはチュームーシーフーを延長戦で破りKNOCK OUT-BLACKフェザー級王座に就いた。12月のUNLIMITEDでカルロス・モタに判定負け、2025年6月のKNOCK OUT-UNLIMITEDスーパーフェザー級王座決定戦で倉本一真に判定負けを喫したが、2025年7月の『超RIZIN』でMMAデビュー、大雅に判定勝ちした。キックボクシング戦績は46勝(25KO)23敗3分。
平川は4月の「UNLIMITED 61kg 1DAYトーナメント」では1回戦で敗退したが、プロデビュー戦となった6・22代々木大会では同トーナメントで優勝した山野邉嵐を2RでKOしている。
松本は3月の「THE KNOCK OUT FIGHTER UNLIMITED 61kgトーナメント」1回戦で平川蓮斗にKO負けも、5月、6月、8月と3連勝を飾っている。
新田宗一朗(KNOCK OUT クロスポイント吉祥寺)は空手、ボクシングを経て17歳からキックボクシングを始めた。2019年2月にプロデビューすると10戦無敗の快進撃を続けたが、2021年10月の『KNOCK OUT』で力也に初黒星。2022年4月にはINNOVATIONスーパーフェザー級王座を奪取した。2024年は5月と8月に『ONE Friday Fights』に出場するも敗れている。
町田光(飯伏プロレス研究所)は60戦以上のキャリアを持ち、MA日本スーパーフェザー級王座、WPMF世界同級王座、INNOVATION同級王座など計5つのタイトルを獲得してきた日本トップクラスの実力者。2017年12月には大月晴明を右ハイキックでKO。2019年7月にはRIZINにも出場した。2021年12月30日に自身のSNSにて引退を発表したが、2023年12月のKrushで現役復帰。6月に「UNLIMITED -66kg 1DAYトーナメント」に出場し1回戦敗退、敗者復活で準決勝に進出したがここで敗れた。
オルベンキンジ(K-PLACE)はオーディションに応募、選考会でKO勝ちして選抜された。アマチュアMMA戦績9勝4敗1分、アマチュアF・H・R初代MMA 60kgトーナメント優勝、。
瑠夏(フリー)はRISEで活躍し、2017年RISING ROOKIES CUPスーパーフェザー級優勝。2019年3月には篠塚辰樹とも対戦している。2023年2月、RISEの20周年記念大会で麻原将平と対戦するもKO負け。キックボクシング戦績は9勝(7KO)6敗1分1無効試合。2024年12月、Fighting NEXUSでMMAプロデビューするも1Rで一本負けを喫した。
タン・フォン(中国/長沙鋭景ファイティングクラブ/CFP)はMMAプロ2勝。シュアイジャオという中国の伝統的格闘技で2018中国湖南省選手権58kg級優勝、2018全国青少年選手権60kg級優勝の実績を持つ。キックボクシングでは2023年に英雄伝説63kg王者、2024年にバングラボクシングスタジアムムエタイ63kg級で優勝。
会見で栗秋は「いつでも戦える準備は出来ていますし、倉本選手にやり返すために必死こいて毎日やっているので、誰が来てもマットに沈めます」、町田は「最近は70kgとか65kgで試合をしていたんですが、適正階級と思われる60kgに落として挑もうと思います。10年前にヤスユキ選手と戦った時と同じ体重で、自分の人生を懸けてトーナメントを制覇したい」と意気込み。
新田は「祥梧さんがいるんですけれど、60kgは自分の階級なのでやってみようかと思って応募しました。自信はあるので期待してください。(山口代表からの大丈夫なのか、との声に)大丈夫です、運動神経はあると思うので」と自信はあるとした。
山口元気KNOCK OUT代表は「僕にも内緒で応募していた。祥梧が(同門対決は)嫌なんですけれどと言ってたんですが、(新田は)どうせ負けるので大丈夫だと言いました(笑)。どれだけ練習やってるかですね。キックボクシングの実績があっても勝てるものじゃないので。違う競技なのでそこを真剣にやれるかですね」と厳しい言葉。
平川は「推薦してもらって、UNLIMITEDもずっとやってきたので自信はあります。立ち技が強い人ばかりなので、漬けて殴ってボコボコにしたい」、松本は「平川選手に負けたけれど、プロで3連勝してチャンスつかんだのでめっちゃ頑張ります」、キンジは「相手は誰でもいいので。大金なので獲りに行きます」と、それぞれコメント。
瑠夏は「オーディションで選考会をやらせてもらって、戦った選手は気持ちのいい選手だったので、その選手の気持ちも乗せてこのトーナメントをかき乱して派手にやってやろうかと思っています」と意気込んだ。
[nextpage]
<質疑応答>
――オーディションで選ばれた4選手は、UNLIMITEDでどういう戦いをイメージしている?
町田「キックボクシングと違ってテイクダウンがあるルールなので、いかにディフェンスして打撃を当てるかを大事にしていきたい」
新田「自分も打撃の方が得意なので、寝るとどうなるか分からないのでなるべく寝ないようにします」
キンジ「殴ってテイクダウンして蹴ってという感じですね」
瑠夏「結局は分かりやすい倒し方をしないといけないかな。寝てどうのこうの考えず殴りたい感じです」
――推薦選手は立ち技の経験がある中で見せたいものは?
栗秋「気合いと根性じゃないですか。見てもらって分かると思うけれど、このメンツでは僕には勝てないと思うので、一方的にボコボコにして勝とうと思います」
平川「これまで打撃でしか戦ってないので、今回はテイクダウンを見せて、下にしてKOしようと思います」
松本「UNLIMITEDは立ってる状態でも寝た状態でも一瞬のチャンスを掴んで倒すのが魅力だと思うので、それで倒したいと思います」
――山口代表、トーナメントの組み合わせはどうなりますか?
山口「抽選にしたかったんですが、一人同じジムの人がいるので(苦笑)どうしようかなと。こういう想定じゃなかったので。1回戦で2人がやってもいいのかな。考えます」
――直接対戦したい相手は?
栗秋「いないですね。倉本選手のことばかり思いながら練習しているので。通過点としか思ってないので、ラクに勝って挑戦権をもらおうと思っています」
町田「栗秋選手と戦ってみたいです。センス、強さを持っているので乗り越えてみたい」
新田「自分はぶっちゃけ誰でもいいです。UNLIMITEDは初めてなので、自分が一番下だと思っているので上の選手誰でもいいです」
平川「栗秋選手とやりたい。打撃が強いので味わってみたいです」
松本「平川選手とやりたいですけど、正直いつかどこかで当たればいいなと思っていて。この前やられているのでやり返したいです」
キンジ「平川くんとやりたいですね。なんか強そうなヤツいっぱいるんですけれど、キックボクシングじゃないので、UNLIMITEDなので、倒して下でのどろどろのヒジとかもあるので、そこに対してキックの人たちは大丈夫なのかなって感じです」
瑠夏「海外の選手とやったことがないのでやってみたい気持ちがあります。タン・フォン選手。全然分からないですけれど味わってみたい。中国強いと思うので」
――新田選手は、UNLIMITEDへ向けてどんな練習を?
新田「あまり言えないですね。やってるかやってないかはご想像におまかせします。キックの練習もやっています」
――もしトーナメントで栗秋選手と当たることになったら?
新田「もし当たるとしたら、なんなら決勝の方が盛り上がると自分の中で思っているので先輩の胸を借ります」
――町田選手は6月にUNLIMITEDの試合を2試合経験した。そこから得たものは?
町田「キックボクシングと違って、構え方がキックボクシングのままだと勝てないと実感しました。立ち技をUNLIMITED用に修正してきたことに重点を置いて練習しています。キックボクシングのスタンスではなくタックルありきでいかに戦えるか。それを大事にしたいと思います」
――町田選手はプロレスラーとしても活動しているが、その経験はどう活かせる?
町田「プロレスでは100kgを超えたレスラーと戦ったり、路上で戦ったり、ダンスvs.キックボクシングの異種格闘技戦をやったこともあるので、そういった経験がふり幅となって、それがこれから町田光の強さとなって昇華されていくのではないかと思っています」
――瑠夏選手はこれまでRISEで活躍してきた。なぜUNLIMITEDルールに挑戦することに?
瑠夏「自分MMAをかじりまして、楽しいなと思っている時に、MMAって難しいじゃないですか。キックボクシングからMMAに行って難しいとなっている時に、UNLIMITEDの選考試合があると聞いて。何でもいいから自分はチャレンジしていきたいと、いろいろなことをやりたいと思ってチャレンジしまして。そこでこうやって選んでもらえたことは光栄で。選んでもらったからにはやっちゃおうって感じで。やってみようって気持ちが強かったです。チャレンジです」
――確認ですが、現KNOCK OUT-UNLIMITEDスーパーフェザー級王者・倉本一真選手の12月の挑戦者はカルロス・モタになる?
「そうですね。第一候補と考えています。倉本選手の怪我の具合次第になります」
――栗秋選手以外の7人に、栗秋選手から「このメンツでは僕には勝てない」との発言があったことをどう思う?
町田「ナメんなよと思います」
新田「祥梧さんのプライベートを知っているので裏話を暴露してやろうと思います」
平川「いっぱい倒してきているので自信があるみたいですが…以上です」
松本「キックボクシングだったらキツいかなと思うけれど、UNLIMITEDなのでチャンスがあるかなと思っています」
キンジ「当て馬の僕が勝ったら逆に凄くないですか。強いので、お前らじゃ勝てないよって感じだと思うんですけれど、逆に負けたら恥ずかしいですね。今の発言は」
瑠夏「格闘技って何があるか分からないじゃないですか。非現実的なそういうのに燃えるのが格闘技ファンじゃないかなと僕は思っています」
(ここで栗秋が自らマイクを握り)「結構トーナメントにハプニングってつきものですし、何があるか分からないんですよ。でも、このトーナメントだけは本当に何もないですね。マジで一方的にボコボコにして倉本選手のところに行こうと思っていますし、他の選手は知らないけれど、俺との試合とか殺し合いはそんなにラクじゃないよというところを見せようと思っています」
――玖村修平選手がKNOCK OUTで勝って、最終的には栗秋選手とのリベンジを狙うと言っていたが、再びキックボクシングで戦う気持ちはある?
「全くないのでベルトを返上したっていうのがありますけれど、玖村選手に関してはリスペクトを持っているし、彼もK-1を盛り上げてきてKNOCK OUTも盛り上げていこうと思っている選手なので、僕が戦ってきた選手に勝てば、契約体重次第で一戦くらいやってあげてもいいかなと思っています」
――200万円をゲットしたら何に使う?
栗秋「あまり考えてないですけれど、お金に欲がないので。新田にプレゼントします」
町田「家のローンの返済と、子供2人いるので何か買ってあげたい。周りの人たちのために使いたいです」
新田「賞金のことは考えてなかったけれど、獲ったらタイにでも行ってこようかなと思っています」
平川「僕も獲ったらタイに行こうと思います」
松本「ジムが広島の田舎にあるんですけれど、200万円でもっと大きくしたいと思っています」
キンジ「獲ったら増やしますね。もし獲ったら韓国のカジノに行くか、競馬で有馬記念で全額ベットして増やしたい」
瑠夏「これ(スポンサーの水を)いっぱい買います」