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【RIZIN】コレスニックがロシア語で語ったこと──シェイドゥラエフの連打に「レフェリーに『大丈夫』と言ったのも覚えているけど……、止められたのは正しい判断だったと思う」

2025/09/30 12:09
【RIZIN】コレスニックがロシア語で語ったこと──シェイドゥラエフの連打に「レフェリーに『大丈夫』と言ったのも覚えているけど……、止められたのは正しい判断だったと思う」

(C)GONG KAKUTOGI/RIZIN FF

 2025年9月28日(日)愛知・IGアリーナにて『RIZIN.51』U-NEXT配信)が開催された。

 セミファイナルの第13試合「RIZINフェザー級(66kg)タイトルマッチ」では、15戦無敗の王者ラジャブアリ・シェイドゥラエフ(キルギス)に、MMA9連勝中のビクター・コレスニック(ロシア)が挑戦した。

 組みのプレッシャーのある強打を持つシェイドゥラエフの圧力に対し、蹴りを得意とするコレスニックがいかに捌くかが注目されていた王座戦。試合は、1R わずか33秒、シェイドゥラエフが右ストレートからの強いパウンドでTKO勝ちを収め、初防衛に成功している。

 勝利したシェイドゥラエフは、ライト級王者ホベルト・サトシ・ソウザに挑む二階級制覇について、また、朝倉未来らとの試合についても触れた

 一方で、敗れたコレスニックは、「テイクダウンディフェンスをして、テンポを上げていって自分のペースを作ろう」としたが、一気に詰められての右を被弾し、相手の組みを左小手で防御したが、その際に、ヒジとパウンドの連打を被弾し、レフェリーに止められている。

 試合後には、ロシア語で「レフェリーに『ノー、大丈夫』と言ったのも覚えています。レフェリーが試合を止めたのは違うとも思ったけれど、しかしレフェリーは外から見ているし、正しく判断したのだと思います」と、ストップ時にレフェリーに抗議したことを明かしながらも、最後は「身を守ってくれた」と納得していることも語っている。

 以下は、シェイドゥラエフとの一問一答。

背中を見せたくなかったからオーバーフックしたけど──

──シェイドゥラエフ選手と対戦した試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。

「正直、目を覚ましたいという気持ちです。あれが全部夢で、目が覚めたら現実に戻って試合前に戻っていてほしい。そうであったらいいと思っています」

──シェイドゥラエフ選手と実際に戦った印象を教えてください。

「良い、強い選手だと思います。ストレートをもろに被弾しました。それは本当に認めざるを得ません。ただ先ほどRIZINの事務局の方にも頼みましたけれども、なるべく早く戻ってきたいと思っています。ちょっと鼻血は出ていますが、骨折のような大きな怪我はしていませんのでできるだけ早く戻ってきたいと思っています」

──試合を終えたばかりですが、今後の展望・目標を教えてください。

「RIZINから今後またオファーをいただければ、それはとても嬉しいですし、契約にサインするのみです。RIZINからオファーしていただける相手であれば誰とでも戦いたいと思います」

──前回のKOと今回の試合も含め、コレスニック選手を応援する日本のファンもたくさん増えてきていると思います。ぜひ日本のファンにメッセージをいただけますか。

「はい。仰る通り、自分でもなぜだかわからないほど日本でたくさんのファンの方が私のことを応援してくれています。それに自分が値したのだと思うと、そのサポートには本当に感謝しています。ありがとうと言いたいです。100パーセント必ず早く戻って来たいと思います。マッチメイカーが試合を組んでいただけるのであれば、本当にできるだけ早く帰ってきたいです」

──今回、どんなゲームプランだったか教えていただけますか。

「最初は打撃戦から始めて、そのうちシェイドゥラエフ選手が組んでくると思ったので、テイクダウンディフェンスをして、テンポをどんどん上げていって自分のペースを作ろうと思っていたんですけれども、今日最初の時点でちょっと気を抜いてしまったのかと思います。彼の方も、あんなに素早く一気に激しく来ると思っていなくて。それで、捕まってしまいました。まあこれが試合です。たった一撃で全てが決まる。いつもそうです」

──もし今後、勝ち続けて再戦の機会があった場合、同じようなプランで臨むのか、それとも今日の敗戦を踏まえて違う展開を考えたいと思いますか。

「いえ、今日と同じプランで行くことになると思います。先ほども言おうと思ったんですけれども、MMAの試合っていうのは、一撃がその瞬間当たったことで全てが決まってしまう。わかっていることだけど、これは試合だから、彼が当てたパンチが決定打となって終わってしまった。自分も同じように当てることができたかもしれない。たとえばもし入場が2~3分遅れていたら、またたとえばもし国歌斉唱がもっと長かったら、どうなったかはわからない。瞬間、瞬間で結果が左右されてしまう。だから試合のプランは変わらない。でも今この現実というものがある」

──シェイドラエフ選手の右ストレートもらって組まれて、崩れながらも左で小手に巻く、オーバーフックしていたと思います。あの時に、オーバーフックしていたせいで相手の左のパンチを被弾してしまったと思います。それはバックに回られたくなかったから、左手を抜けなかったのでしょうか。

「はい、その通りです。彼が組みにくると思ったので、背中を見せたくなかったから、あのように左でオーバーフックしていました」

──最後かなり被弾はしていましたが、ご自身としては意識があって、少しストップが早かったのではないか、という気持ちはありますか。

「まあ、人それぞれだと思います。意見を言うのは簡単で、意識は失っていないし、パンチもすべて覚えています。レフェリーに『ノー、大丈夫』と言ったのも覚えています。だから、レフェリーが試合を止めたのは違うとも思ったけれど、しかしレフェリーは外から見ている。彼は正しく判断したのだと思います。まだ映像を全部は見ていないけれど、必ず何千回でも見直すと思います。おそらく自分の見えてない角度からレフェリーが見てくれていたのだろう。でもレフェリーは正しく止めたと思います。彼の役目は選手を守ること、私たちの健康を気遣う。それは外から見てよくわかります。だから正しい判断だったと思います」

──わかりました。

「最後に、皆さん、本当にありがとうございました。またなるべく早く戻ってきて、そしていつか必ずチャンピオンになりたいと思っていますので信じていてほしいです、よろしくお願いします」

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