(C)GONG KAKUTOGI/RIZIN FF
2025年9月28日(日)愛知・IGアリーナ(愛知国際アリーナ)にて開催される『RIZIN.51』に出場する選手の個別インタビューが、26日(金)名古屋市内にて行われた。
▼第8試合 バンタム級 5分3R
佐藤将光(坂口道場一族/FightBase都立大)37勝16敗2分
ダニー・サバテロ(米国/アメリカントップチーム)15勝4敗1分
ダニー・サバテロは25年5月に太田忍にスタンドから上回り、3R TKO勝ち。佐藤は、牛久絢太郎、キム・スーチョルに判定勝ちで2連勝中だ。
バンタム級で、北米で活躍するダニー・サバテロとの実力者対決に臨む佐藤将光は、「俺は打撃したいけどサテロが組んでくるから」と、打撃戦も辞さず、その上でスクランブル戦でも優位に立つところが、勝負のキーになると語った。
もう、センターラインは超えたと思うけど(笑)
──現在の心境を教えてください。
「まあ、いよいよだなと。まあ、いつも通り。ここまで試合が決まってからもそうだし、その前からもずっと作ってきたものをやっと試す時が来たなっていう感じです」
──今回対戦する、サバテロ選手の印象を改めて教えてください。
「お喋りレスラー」
──(苦笑)サバテロ選手のインタビューだったり、その前のコンテンツなどでも、佐藤選手に対して、サバトロ選手がかなり喋ってるのを聞く一方で、それを冷静に受け止めてる佐藤翔選手という構図が印象的ですが、ご自身としては言われ続けていることに対してはどう感じていますか。
「いや、面白いです。僕も。昨日もなんか『佐藤は最悪だ』と言っていて、“あぁ、ちゃんとし仕事やってんな”って。頑張ってる。けど……うん、ありがたいですし、なんか人がちゃんとしてますよね」
──ファイターとしての印象も教えてください。
「ファイターとしては、まあ、すごいやっぱりレスリングスクランブルがめちゃめちゃ強い選手ですかね。で、なんか『エキサイティングな試合してやるぜ』っていう割には、めっちゃレスリングスクランブルで。僕インタビューも見たんですけど、彼の。『あいつはクリンチが多い』って言ってたけど、“それはおめーじゃねえか”って(笑)」
──しっかりお互いがお互いのインタビューをチェックして試合に挑むというところですね。
「そうですね。僕の誕生日まで知ってましたからね」
──今回色々とトラッシュトークも注目されましたが、試合展開的にはどうイメージしていますか。
「俺は打撃したいけどサテロが組んでくるから、組みになります」
──レスリングスクランブルの先はどう風考えていますか。
「その先で僕が優位なポジションだったり、え、スタンドを戻ることができなかったら、やっぱり彼の試合になるっていう感じで。僕がそこで優位なポジション取れれば僕の試合になると思ってます」
──シャープな打撃もお持ちですが。相手はそこを評価してませんでしたけど。
「打撃で戦ってくれるんだったら、打撃でやろうかなっていう感じですけど」
──ここまでRIZINで一本とかKOは、残念ながら無いですけれども、その辺をそろそろという思いも?
「ずっとフィニッシュはしたい気持ちはあるんですけど、RIZIN来てからなかなか一本とかKOを取れてないんで、どっかで取りたいですけどね。まあ、相手のレベルもどんどん上がってくるんで、難しくはなってくるんですけど、でももちろん狙うつもりで一応組み立ててやってます」
──サバテロ選手がRIZINに参戦してきて、同じ階級で、異物なのか、侵略者なのか、その辺はどうお考えですか?
「外敵ですよね。うん。バンタム級に外敵が入ってきたって感じかな」
──それはやっぱり排除しようという気持ちなんですか?
「簡単にはいかねえぞ、ってのはやっぱ見せたいですよね」
──世界のバンタム級での立ち位置も分かると?
「はい。やっぱりBellatorのタイトルコンテンダーだったんで、そういう選手と自分がどこまでやり合えるかっていうのを、今回の試合を通して、自分自身の世界的な立ち位置が見えてくるし、RIZINのバンタム級がこんなもんだっていうのも見えてくると思うんで、しっかり迎撃したい気持ちです」
──2年前の同じ名古屋大会からRIZINに参戦されて丸2年になりますけども、ご自身としてRIZINファイターという意識も結構芽えてきてますか?
「もう、センターラインは超えたと思うんですけど」
──にわかにも響くようになった?
「はい。僕がまだ入ってくる前のRIZINバンタム級のトップどころの人たちとずっと戦ってこれてるんで、その辺とずっとやって勝ったり負けたりやってるんで、まあ、RIZINファイターって言っていいんじゃないですか」
──ご自身のジム、FightBase都立大では指導もされていますが、ファイターにとってのプラスになる部分も?
「指導してる選手が活躍していくことっていうのは──ファイターとして教えること自体、やっぱり頭が整理できるんで、論理的にこうなんだろうと、感覚でやってたことを言葉で説明しないといけないんで、その時に“こういう時はこうして、相手がこうしてきたらこうしてる”っていうのを、感覚でやっていたのを、整理できます。教えることで指導してない時に比べて、ファイターとしての思考がさらに増えたり、冷静になれたりっていうところがありますね。相手の対応とかも、感覚でこうしてきてくれるからというのが──何て言えばいいかな。例えばフックスイープとかで言うと、相手がこう乗っかってきたらスイープで返すし、下がってきたら立つとか、十字・三角に行くみたいなのって感覚でやってたんですけど、人に説明しようと思ったら、相手が前に乗ってきたら、スイープでして下がったら技を狙うみたいな」
──言語化することで理解度が深まるということですよね。
「そうですね。技術的に自分で整理されていく。より理解が深まってるっていう感じですかね」
──ところでこれまでもサトシ選手と同じ大会に出ることもありましたが、絶対王者的な何かイメージだったり感じるものってあったりしますか?
「いや、多分みんなと一緒だと思うな。めっちゃ真面目ですごくいい人っていうか、穏やかな方だと思います」
──10年前に佐藤選手が対戦し安藤達也選手が一気に頭角を現しています。佐藤選手として意識するところもありますか?
「RIZINに来た時に、もしかしたらやるかなっていうのはあったんですけど、こんなにポンポン上に登ってくると思わなかった。やる可能性はどっかであるのかなと思いますけど、続けててお互いがいい勝ち方してれば」
──先ほど自分は打撃をしたいけど、相手はクリンチをしてくるという話がありました。その相手がクリンチゲームをしてきた時に、その先に佐藤選手が優位に立つイメージはどのくらいできてるんでしょうか。
「もうこればっかりは肌合わせないとわかんないんで、対策はもうやれることはやりきったと思ってますね。あとはもう組んだ時の感覚っていうのは、やっぱ対峙してみないと、実際肌合わせないとわかんない部分があるんで。でもやることはやり切った」
──今のサバテロと戦うことはRIZINバンタム級において、佐藤選手にとってはタイトル戦よりも意味のある試合という風に感じてるんでしょうか?
「うーん。まあ、ちょっと難しいですけどね。(本誌)インタビューでちょっと喋ったんですが、もちろんタイトルを欲しいは欲しいんですけど、井上(直樹)君もちょっと前にやってるんで、初めてこうサバテロが外敵として入ってきて、世界的な立ち位とかある程度見えてる選手が入ってきて、興味はどっちかつったらサバテロにあるっていう感じですかね。別に井上君とのオファーが同時に来たわけじゃないですけど、もし仮に来たとしたら、2回目の井上君と、この1年半ぐらいしかいてないとサバテロだったら、サバテロ選ぶなっていう感じですかね」








