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インタビュー

【PANCRASE】スパイク・カーライル「札幌でグーグルマップでジムを調べたら──」「村山に投げられる? 自分は柔道の黒帯でもあるんだ」=9月23日(火・祝)ニューピア

2025/09/20 22:09
 2025年9月23日(火・祝)東京・ニューピアホールで開催の『PANCRASE 357』(U-NEXT配信)に初参戦するスパイク・カーライル(米国)が20日、都内にて公開練習を行った。前戦のRIZINから、今回はPANCRASEに参戦するカーライルは、ウェルター級で村山暁洋(暁道場)と対戦する。 ▼ウェルター級 5分3R村山暁洋(暁道場)3位/第9代KING OF PANCRASIST 25勝14敗9分 ※村山インタビュースパイク・カーライル(米国/Kings MMA Anaheim/Treigning Lab)15勝7敗  UFC、Bellatorで活躍し、2022年からはRIZINを主戦場にしてきたスパイク・カーライルが、PANCRASEに電撃参戦。  RIZINでは、武田光司、キム・ギョンピョをチョークで絞め、ホベルト・サトシ・ソウザ 、AJ・マッキーにも極めさせないグラップリング力を持つ。15勝のうち8つのサブミッション、6つのKO、実に14フィニッシュという決定力を誇る紛れもない強豪だ。  2025年3月の前戦『RIZIN.50』では、泉武志を相手にライト級の71kg契約戦で体重超過。レッドカードによる減点(判定50%減)のペナルティを受けた状態で判定負けとなっている。今回は、ウェルター級に階級を上げてPANCRASEに参戦する。  そのカーライルをウェルター級で迎え撃つのは、20年以上に渡り闘い続ける、日本MMA界の歴史を紡いできたベテラン・村山暁洋。今年3月横浜大会では、不屈の闘志で長岡弘樹との“45歳対決”を制し、その存在感を示した。  高専柔道の指導も受けた村山には、柔道由来の足技、モダングラップリングとは一味異なる極めも持つ。  キャリア集大成ともいえるビッグネームとの対戦に挑む村山が、どのような戦いぶりを見せるのか。48戦を重ねながら一度も極めを許していない鉄壁のディフェンスを誇る村山に、カーライルは必殺のチョークを炸裂させるか。 ──スパイク・カーライル選手です。UFC、Bellatorを経て、RIZINからPANCRASE初参戦となります。 「PANCRASEで戦えることになり、本当に超嬉しいです。PANCRASEといえば、バス・ルッテンなどのレジェンド選手たちが、90年代からずっと戦っている舞台なので本当に嬉しく思っています」 ──15勝中14のフィニッシュをマークしています。今回も? 「戦績の90%以上がフィニッシュで終わっている、それが自分のスタイルです。ただ、戦績の『6KO・TKO』は実際には『7KO・TKO』のはずで、レフェリーが間違えちゃったみたいで、今回、絶対にKO・TKOして、サブミッションとノックアウトを50%に近づけたい。なので今回はKOかなと思っています」 ──村山選手は48戦を戦って、一度も一本負けを許してないというベテランです。 「村山選手がデビューした2003年は、自分が10歳のときだったみたいで。自分が子供の頃にすでにプロの選手として試合をしているっていうのは、本当に信じられないことです。すごいことだと思っています。そして、彼が今まで一度もフィニッシュされていないということも本当に素晴らしい。もしかしたら今回、自分が最初にフィニッシュする人になるかもしれないけれども、それもまあどうなるかわかりません。だけど、自分はフィニッシュを狙って試合をするのみです」 ──そのフィニッシュに至るために、今回一番大切なことは? 「当然、すべての選手が試合の作り方が違うと思うれども、村山選手がグラップリングのスペシャリストであり、柔道の経験もあるということなので、それを知った上で、自分の技術をすべて出し尽くすしかないんですけれども、どういう風にやるっていうのはあまり決めないでおこうかなと思います。自分のスタイルをとにかく出し出し切るということが一番大切なんじゃないかと思ってます」 ──前戦、体重超過の大幅減点の末に、泉選手に判定負けしました。日本の団体においても、再起戦になります。 「そうですね。泉選手と戦った時は体重超過をしてしまって、コンディションが本当に良くなかったです。レッドカードももらってしまい、本当に自分らしくなかったなと思っています。試合の入場から戦う準備はできていたけれども、ちょっと心がどっかに行ってしまったような状態で戦っていたので、今回はもう本当にそういうことがない状態で、完璧な自分で臨みたいなと思っています」 ──今回はウェルター級戦。体重調整は順調ですか。 「今回はウェルター級なので体重に関しては全く問題ないです。今回はしっかりとコンディションもよく作れています」 ──北海道で山本空良選手に話を聞いたときに、「カーライル選手がいつの間にかジムにいた」と笑って話していました。どんな練習環境でここまで来たのでしょうか。 「日本にすごく住みたいと思っていて、どこに住めばいいのか、いろんなところを旅しながら探しています。で、前回はそういったこともあって、札幌に行った時にもう全然右も左も分からないので、グーグルマップでジムを調べたら、たまたま近くに『パワー・オブ・ドリーム』があって。その時間帯が『オープンマット』ってなってたので“やった”と思って行ったんです。そしたら誰もいなくて、“どうすればいいんだ?”と思ったところに、5分後ぐらいにソラが来て、『一緒に練習しよう!』っていうことになったんですけども……まあそういった流れで知り合った遠藤(来生)選手も今回同じ日に試合ですし、とても楽しみにしています」 ──ということは、前回の試合からそのまま日本にいたのですか。 「前回の試合が3月にあって、そこから7月までずっと日本にいました。で、ビザの関係もあったので、一度アメリカに帰って、今回の試合のためのファイトキャンプをして日本に戻ってきたんですけれども、札幌はすごく良いところだったんですけども、ちょっと階級の重い選手がなかなかいないので、あのKRAZY BEEとかでも練習したいなと思っていて、いまはNAUGHTY HOUSEで練習しているという状況です。今回試合が終わったら、日本にもうちょっと滞在してトレーニングしたいなと思っています」 ──村山選手は柔道の投げを得意としています。彼が投げるか、投げられないのかも一つの見どころとして挙がっていますが、カーライル選手はその点の自信は? 「あまり知られてないと思うんですけども、自分は柔道の黒帯でもあります。そして柔術でも黒帯を持っているので、村山選手の試合映像とかを見てよく研究をしてきました。今回、セコンドに投げの得意な選手もいるので、彼にバンバン投げてもらいながら対策をしてきたので、試合は大丈夫だと思います」 ──先ほど仰ったように、PANCRASEではルッテンやジョシュ・バーネットら海外選手でもベルトを巻き人気選手になった選手も少なくないです。カーライル選手はこの団体でどのような存在になりたいですか? 「自分はもう日本が大好きですし、PANCRASEも本当に大好きです。皆さんが仰るように、あのバス・ルッテンやジョシュ・バーネット、フランク・シャムロックなどのレジェンドが活躍している場でもあるので、もちろん自分もその中に一つに名前を刻めたら最高です」 ──ところで、今回ウェルター級戦ですが、この試合の後はライト級に戻すこともあるのでしょうか。 「アマチュアの時はウェルター級でやっていることもあって、プロでも2000年にウェルター級で試合をしました。なので、フェザーからウェルターまでちょっとすごい幅広く戦ってきて、自分でも変な感じです。  今回は時間的なことを考えて、ウェルター級で戦っていますが、できるならばライト級に下げて試合ができればいいなとも思っています。ただまあ、年齢を重ねるごとに減量というのはキツくなるし、人間っていうのは大きくなってしまうものなので、時間をかけて、また自分のコンディション調整をしながら、どういうふうにしていくのかを考えていきたいと思っています。で、まあ、自分は35歳まで、あと3年間は試合をしたいと思っているので、怪我なくこの時間を有効に使って、次の試合の準備もしていきたいなと思っています」 ──最後にファンにメッセージを。 「スパイク・カーライルです。9月23日、PANCRASE357で試合をします。絶対面白い試合をするので、ぜひ皆さん見に来てください! 来場できない方はU-NEXTで見てね」
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