キックボクシング
レポート

【HEAT】MISAKIがISKA世界王座を獲得、婚約者・大﨑一貴と3日後に入籍で夫婦世界王者に!三上ヘンリーがイ・イサクに残り1秒で一本負け、皇治と所英男がごちゃごちゃEXマッチ、50歳・楠ジャイロが49歳・笹田にKO勝ち、岩永唯伽vs.小桐冬華のRISEvs.SB女子ホープ対決はドロー、第1試合で正木翔夢が鮮やかハイキックKO

2025/09/20 16:09
HEAT 572025年9月20日(土)愛知・刈谷市産業振興センターあいおいホール※ツイキャスプレミアにてLIVE配信 ▼第9試合 ISKAオリエンタルルール世界アトム級(-48kg)王座決定戦 3分5R〇MISAKI(TEAM FOREST/SB日本女子アトム級王者)判定3-0 ※50-44×3×クレメンティ・エグ(スイス/MASSAR GYM/同級1位)※MISAKIが新王座に就く。 シュートボクシング日本女子アトム級王者のMISAKIが、三冠王を狙ってISKAオリエンタルルール世界アトム級(-48kg)王座決定戦3分5R(オリエンタルルール=ワンキャッチワンアタック、つかみからのヒザ蹴りが可能)に挑む。 MISAKIは2016年3月にプロデビュー。2017年12月に寺山日葵を破ってJ-GIRLSミニフライ級王座に就いた。2020年8月にはぱんちゃん璃奈とREBELS-BLACK女子46kg級初代王座決定戦を争うも判定負け。2021年12月のSB日本女子アトム級王座決定戦で勝利して初代王座に就いた。2022年12月にはRISEで宮﨑小雪との女王決戦、2023年2月には小林愛理奈と対戦もいずれも敗れる。  その後は11月にK-1のチャン・リーからダウンを奪って勝利するなど3連勝を飾ったが、6月の『ムエタイスーパーファイト』でキャリア初のヒジありムエタイルールに挑んでムエタイ強豪モンクットペットに敗れた。12月のミネルヴァ認定ピン級王者・撫子との王者対決は判定勝ち。2025年6月には『ONE Friday Fights 111』に乗り込み、ノンストップの攻撃でラン・ロンシューから判定勝ちを収めた。戦績は25勝(5KO)10敗1分。 王座を争う相手は同級1位クレメンティ・エグ(スイス/MASSAR GYM)。身長161cm(MISAKIは155cm)の26歳で、戦績は19勝(2KO)7敗。WMCのスイス51kg王者だという。 MISAKIは地元で三冠王達成、そして念願であった世界タイトルを手にすることが出来るか。また、婚約者の大﨑一貴(OISHI GYM)はISKAオリエンタルルール世界フライ級王座を保持しており、2人そろって婚約指輪ならぬISKAの白い世界ベルトを巻けるかもしれない。  1R、エグが右ローで先制するとMISAKIは右カーフからワンツーで一気に前へ出る。右ボディから右フックのMISAKIにエグは首相撲。MISAKIが右カーフを蹴っていき、エグも右ローを返して首相撲の展開に。ブレイク。  右カーフからの左フックをヒットさせるMISAKIにエグは首相撲からのヒザ、MISAKIはねじ伏せてコカす。ボディからワンツーで前へ出るMISAKI。首相撲でも負けていない。右カーフから左右フックのMISAKIにエグは首相撲からヒザ、MISAKIもヒザを返した。  コーナーで笑みを浮かべるMISAKI。2R、エグの左右ロー&ミドルにMISAKIは飛び込んでのワンツー。MISAKIが入って来るところを右ミドルと前蹴りで迎え撃つ。首相撲からヒザの蹴り合い。ブレイクになるとMISAKIが右カーフからの左フックをヒット。すぐに組み付くエグ。  MISAKIが入ってくるところに右のカウンターを合わせに行くエグだが、MISAKIはかわしてインファイト。エグは首相撲からのヒザ。MISAKIが右カーフでエグをコーナーへ追い込んでいく。  3R、MISAKIの右カーフに左右フックを返すエグだが、すぐにMISAKIが左右フックから組んでのヒザ。MISAKIが飛び込んでの左フックからの右ストレートでダウンを奪う。左右の連打を見舞うMISAKIを首相撲に持ち込むエグ。ブレイク。左ミドルを蹴るエグにMISAKIは右カーフを蹴り返す。突っ込みすぎて組みになってしまうMISAKIだが、離れ際に左ボディを叩き込む。右カーフから右ボディストレートのMISAKIに、エグは組み付くだけになる。  4R、MISAKIは右カーフを蹴って左右の連打、右ミドル。このラウンドは距離を保って打撃で攻めるMISAKI。右カーフからのワンツー、エグは首相撲からヒザを蹴るがMISAKIもしっかりヒザを返す。左ボディからの右カーフを蹴るMISAKIは、エグが左ボディを返してくると右フックを合わせる。左フックをもらうとすぐに返すMISAKI。右フックをヒットさせた。  5R、MISAKIは右ロー、右ミドルを蹴っていく。MISAKIのワンツーにエグが右ハイキックを合わせてヒヤリとする場面も。左フックから組み付いたMISAKIはヒザ蹴りを連打。右カーフを蹴るMISAKIにエグは逆転の右ハイを狙う。左右ハイのエグにMISAKIはバックハンドブローを放つが空振り。首相撲でヒザを蹴り合って試合終了となった。  判定はジャッジ3名とも50-44の大差でMISAKIが悲願だった世界タイトルを手にした。涙を堪えきれないMISAKIだが笑顔。 「何をしゃべっていいのか分からないんですけれど、会場までお越しいただいた皆様、そしてスイスからクレメンティ選手は24時間以上かけて来てくださったと聞いています。本当に強かったです。ありがとうございました。クレメンティ選手強くて前歯が折れてしまいました(差し歯)。歯がない状態で喋らせてもらいます。今プロデビューして10年目で、10年前にプロデビューした時凄く弱くてお父さんにバカにされながら、でもなぜか私は世界王者になるまで絶対に辞めないからねって言っていて。一度世界タイトルに挑戦させていただいて逃して、今日、10年目にしてお父さんとの夢を叶えることが出来ました。本当に弱かった私をここまで強くしてくれてありがとうございました」と号泣マイク。  続けて「私はとてもメンタルが弱いので19の時に自殺をしようとしたことがありました。その時に今ここにいる森田さんに止めていただいて、そこから私は森田さんはメンタルを支えていただいている心のお父ちゃんだと思っています。世界王者になるまでずっと父ちゃんでいてくださりました。本当にありがとうございます。今日も直前まで心の声をかけてくれていました」と衝撃告白。 「そして大石会長は名古屋では知らない人がいないくらい名門ジムの会長で、OISHI GYMに私を出稽古という形にも関わらずセコンドについてくださいました。ずっとミットを持ってくださり、私のカーフやインローを受け止めててくださって、格闘技のお父ちゃんだと思っています。本当にありがとうございます。そしてお母さん、心の弱い私を何度も絶対に見放すことなく20歳超えても30間近になっても赤ちゃんのように愛でて励ましてくれて私は強くなってきました。本当にたくさんの支えがあって世界王者になることが出来ました。本当にみんなのおかげでここに私がいます。本当に大好きです。ありがとうございます」と、支えてくれた人たちへお礼。  最後は「そこにいる同じベルト持ってる大﨑一貴くん、お願いします」と、婚約者である大﨑一貴をリングに呼び込む。大﨑はRISE世界スーパーフライ級王者であると共にISKAオリエンタルルール 世界フライ級王者であり、揃ってISKA世界ベルトを巻くこととなった。 「同じベルトを巻くことが出来ました。婚約中の大﨑一貴くんなんですけれど、婚約指輪は買ってやらないから自分で獲ってこいと。獲れなかったら婚約破棄するつもりだったと思います。3日後に入籍する予定でいます。何とか婚約破棄に至らずここにくることが出来ました。ありがとうございます」と、結婚指輪ならぬ結婚ベルトを巻いて3日後に入籍すると明かした。最後には2人そろって記念撮影に収まった。 [nextpage] ▼第8試合 HEAT MMA ミドル級(83.9kg)5分3R×三上ヘンリー大智(EXFIGHT)[3R 4分59秒 TKO] ※パウンド〇イ・イサク(KOREAN TOP TEAM)  三上とイ・イサクの両者は、過去に複数回対戦の話が挙がっていたが、実現しなかった。GLADIATOR、GLADIATOR CSで流れ、24年12の『Breakthrough Combat 2』でイ・イサクはアギラン・タニと対戦し、2Rにリアネイキドチョークで一本負け。  25年6月22日の『POUNDOUT02』で三上戦が組まれたが、イ・イサクが腸炎で来日不可能に。その後、イ・イサクは25年7月に中国Longsan Fighに参戦。1R ヴォンフルーチョークで一本勝ちし、再起を遂げている。25歳。  三上は、22年8月のEXFIGHT.5から24年2月のGLADIATOR CHALLENGER SERIES 01まで怒涛の5連勝。25年1月にフランスHexagone MMA 23に参戦し、コンテンダーシリーズに出場したマテウス・デュクロとHXMMAミドル級タイトルマッチ(5分5R)で対戦。13kgの水抜きを行い、試合に臨むもコンディション調整に苦しみ、デュクロの打撃から組みのシフトに5R判定負け。負傷により、8カ月ほど苦しい時期が続いたが、25年6月22日のPOUNDOUT02のメインで因縁のイ・イサクとの試合が決定。しかし、イ・イサクが体調不良により来日できず。三上の試合は直前で流れていた。  前戦、2025年8月10日の『GRACHAN75』では、韓国の元ROAD FCミドル級暫定王者イム・ドンファンと対戦。1R 30秒TKOで、こちらも再起を遂げている。29歳。  三上は23年8月の『HEAT52×AFC27』チョン・ホチョル戦の2R TKO勝ち以来のHEAT参戦で、イ・イサクとの決着戦に臨む。イ・イサクはHEAT初参戦。  1R、サウスポー構えの三上。イ・イサクはオーソから右を伸ばす。ガードの三上に右インローのイ・イサク、三上の左ミドルを掴むが、残す三上は首相撲ヒザ。コーナー背に押し戻す。右ジャブの三上はミドルも。テイクダウンフェイントの三上に右カウンターを当てるイ・イサク! 詰めてボディロックから大内刈狙い。右差しに、左小手の三上だが、イ・イサクは右から左に振り直してボディロックテイクダウン!  サイドからクルスフィックス狙い。しかし三上もハーフに戻して、アームロックを狙うし。しかし右枕で背中を着かせるイ・イサク、ゴング。  2R、中央を取り、三日月蹴りを打つ三上。イ・イサクは右を突いて右で差して押し込み。ロープ背に三上は得意の右ヒザを突き、嫌ったかイ・イサクは離れる。  左ストレートで飛び込む三上。さらに左のダブル。さばくイ・イサクは右を伸ばす。左前蹴りを腹に突く三上だがローブローに。再開。インローの三上。イ・イサクも右インロー。イ・イサクの右と三上のジャブが交錯。三上は左ミドルを返すが、イ・イサクは右で前進、さらに左右から右ハイ。  三上の左に右を合わせに行くイ・イサク! 鼻血の三上。左ストレートを伸ばすが、押し返すイ・イサクは右を強震し、右で差して押し込みゴング。イ・イサクのラウンドに。  3R、先に左ハイ、左ストレートを突く三上。イ・イサクは右を突いてワンツーで前に。またも鼻血の三上。コーナーに押し込むイ・イサク。ブレーク。三上にドクターチェックで1分39秒で中断。  再開。左の蹴りから入る三上にイ・イサクは詰めてボディロックテイクダウン! サイドを奪い右で脇差し。頭を抱える三上は、抱え込みを外し、左ヒザを入れようとするが、クルスフックスにとらえようとするイ・イサクが細かい左のパウンド。三上の右手を両足で挟むクルスフックスでとらえて、鉄槌。  ヒジ、マウント、パウンドに亀になった三上に、バックを奪ったイ・イサクがリアネイキドチョーク。身体を伸ばしながら絞め上げ、タップを奪った。イ・イサクは残り1秒での一本勝ち。 試合後、イ・イサクは「1Rで決めようと思いましたができませんでした。また呼んでくれたらいい試合をします」と語った。 [nextpage] ▼第7試合 能登半島復興支援 スペシャルエキシビションマッチ─皇治(TEAMONE GYM)勝敗無し─所 英男(リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)  このエキシビションは5月18日のプロ修斗公式戦『PROFESSIONAL SHOOTO 2025 Vol.3』にて行われた、皇治&矢地祐介vs.住村竜市朗に続いて「能登半島復興支援チャリティーマッチ」として行われる。  皇治が所の“回転体”のスピードについていけるか、どう対応するかが注目される。『HEAT』は皇治がK-1に参戦する前まで出場していた団体であり、HEATでHEATライト級王座、ISKA世界ライト級王座を獲得した思い入れのある大会で、2022年5月には“ノーギャラ”でダウサコン・BANG BANG GYMと対戦している。  エキシビションはMMAではなく、2分2Rのキックボクシングルールとなった。  所がジャブを突きながら右ストレート、皇治は右ローを蹴る。皇治がジャブと右ローで前へ出ていくと所は潜り込んでの左ボディを見せる。皇治のフックをダッキングでかわす所。皇治はワンツー、左ミドル。所は右フックを合わせようとする。皇治が右ローを蹴ると、所はダブルレッグを見せた。  2Rが始まると同時に皇治がダブルレッグを仕掛け、所を引き倒す。立ち上がった所は左ボディからダブルレッグ。皇治はロープをつかんでこれを防ぐと、上になって腕十字を狙う。立ち上がったところがすかさずバックに回ってジャーマン。上になった皇治がパウンドを打つと、所は腕十字。  ここで皇治が抗議するが、またも皇治からダブルレッグを仕掛ける。所も負けじとダブルレッグ、皇治は持ち上げて所をコカすが、所は回転して足関節狙い。皇治はコーナーに昇って逃げようとしたが、所が後ろから組み付いて雪崩式バックドロップを仕掛ける勢いだったが、ここで終了となった。  所は「ちょっと予定と違ってごちゃごちゃになってしまいましたが、皇治選手の凄いところを体感できて嬉しかったです。今日は能登半島の復興支援チャリティーということで、また普通の生活が当たり前に出来るように、つらい想いをしたのでちょっとだけいい想いができるように願っています」とメッセージ。  皇治は「ちょっとね、入場してくる時に所さんが美女2人連れてきたので今流行ってるオープンマリッジするのかと思ってビックリしました(所は「姪っ子です」)。後で紹介してください。  僕はHEATがあって、まだまだ未熟な僕ですけれど皆さんに応援してもらえる選手になれました。HEATに出る前から所さんのことはずっと見ていましたし、所さんはほんまもんの成り上がりやなと思って見ていました。僕はビッグマウス連発して、デカいこと言って、試合以外でも目立とうと思って張り切ってやってきましたけれど、所さんは凄い謙虚で僕と正反対なところで戦うフリーターから成り上がってこうなったので本当にカッコいいなと心から思っています。  皆さん知らないと思うんですが、僕、交通事故をしてしまって、より好感度上げようと思って社会ボランティアしています。笑うところですよ。交通事故をする前からやっていたんですけれど、今より自分が出来ることで社会貢献しようと思ってやっています。これは能登半島のチャリティーなんですけれど、遊具で遊べなくなった幼稚園に遊具を寄付したりすることを企業様にやっていただいています。いつも生意気言ってる僕ですけれど、本当に感謝しています。  最近エキシビションが多いですけれど、年内あと2試合は本気の試合を見せて、36歳ですけれど所さんが前回若い選手に勝ったように、僕もまだまだ強いところを見せられるように頑張ります」と挨拶した。 [nextpage] ▼特別エキシビションマッチ 2分2Rチョ・ギョンジェ(韓国)勝敗無し大石駿介(OISHI GYM)  対戦相手のビザの都合で試合が消滅したMAX FC65kg王者ギョンジェの相手に、4年前に引退した大石が名乗りを上げてのエキシビション。ローの蹴り合い、ボディの打ち合いとわたり合い、観客を沸かせた。ギョンジェはHEATのタイトルに挑戦したいと日本語でアピールした。 [nextpage] ▼第6試合 HEATヘビー級 3分3R〇楠ジャイロ(志村道場)TKO 1R 1分23秒 ※3ノックダウン×笹田勝俊(笹田ジム)  楠は元プロボクサーで6勝(3KO)5敗1分1無効試合。2010年5月の試合を最後に引退し、キックボクシングに転向。様々なリングに上がり、J-NETWORKヘビー級王座、ACCELヘビー級王座を獲得。2024年12月にはHOOST CUPヘビー級王座も獲得したベテラン選手。50歳。  笹田は旧K-1の2001年愛媛大会に出場しているベテラン選手で、初代RKSヘビー級王者。2022年2月には『RIZIN TRIGGER 2nd』に出場し、マウンテンRYUGOと対戦も初回TKO負け。最近では『BreakingDown』の喧嘩自慢ヤンキーをボコボコにする動画で話題となった。49歳。  1R、歩くように近付いていく楠がジャブから左右フック、右フックを浴びて防戦一方となる笹田。ガードの上から楠が左右フック、左ボディ、右アッパーを浴びせてダウンを奪う。歩いて近付く楠に笹田は右カーフを蹴るが、楠が左右フックを叩きつけると防戦一方に。  コーナーで連打を浴びる笹田にスタンディングダウンがコールされる。楠の右フックが連続ヒットしたところでレフェリーがストップした。 [nextpage] ▼第5試合 HEAT KICK 48kg以下 3分3R△岩永唯伽(OISHI GYM)ドロー 判定1-0 ※30-29、29-29×2△小桐冬華(TEAM FOREST)  RISEで活躍する岩永とシュートボクシングで活躍する小桐の女子ホープ対決。  1R、岩永は軽快なステップからサイドキックを飛ばしていく。片足を上げてけん制もする岩永。小桐はワンツーから入って組んでのヒザ、これに岩永も応戦して離れるとすかさずサイドキック。片足を上げてけん制し、小桐を入りにくくさせる岩永。  小桐は右ストレートを伸ばすが岩永がすぐにサイドキックで下がらせる。小桐がジャブから右ストレート、距離を詰めると打ち合いに持ち込み岩永も応戦。小桐はさらに入り込んで打ち合いに持ち込む。  2Rもサイドキックを速射砲のように蹴る岩永。小桐は右フック。小桐が右ストレート、岩永はすぐにサイドキックから右ロー。岩永の右ローに小桐がワンツーで入って行こうとするとサイドキックで離す。ここで小桐が顔面前蹴りを放つ。  長い距離で戦いたい岩永と接近戦をしたい小桐。入り込んで連打を繰り出す小桐だが、岩永は組んで止めて離れるとすぐにサイドキック。小桐がパンチの距離に入っても岩永は組んでゼロ距離にしてしまう。  3Rも岩永がサイドキックを連打、小桐は右フックをヒットさせるが岩永が組む。小桐がワンツーを打ったタイミングで岩永がサイドキックで転倒させた。岩永がワンツーを仕掛け、小桐も打ち合いに行く。  しかし、離れると岩永がサイドキックの構えでけん制し、小桐が入ってくるところでサイドキックを顔面に当てる。まるで木村萌那のような戦い方をする岩永。小桐は打ち合いに行くが、岩永も引かずに打ち合う。  判定はジャッジ1名が岩永を支持したが、決めてなしと見られたかドローとなった。 [nextpage] ▼第4試合 HEAT MMA フライ級(56.7kg)5分3R〇永井宏人(TEAM TMT)判定3-0 30-27×3×堺 龍平(MMA RANGERS GYM)  1R、永井が左フックからのテイクダウンに成功し、境は下からのキムラ狙い。そのまま体勢を入れ替えて上になるが、永井が立ち上がる。腕を離さない堺は脚を掛けてグラウンドに行こうとするも永井は左で小手を巻いての右のパンチ。  堺がシングルレッグに行くと永井は首を抱えてフロントチョークに。堺が離れると永井が前へ出て右ストレート、右カーフ、前蹴りと攻めていく。堺はシングルレッグに入り、ダブルレッグでテイクダウン。永井はすぐに立ち上がるが、堺はバックから離れない。  2R、テイクダウンに行く堺に永井がヒザ蹴り。組み付く堺をヒザで突き放す。前蹴り、パンチでもボディを攻める永井。サウスポーになった永井が左ストレートをヒットさせ、堺はシングルで組み付くも永井が左腕で小手を巻いて右のパンチを見舞う。  離れる堺に永井は圧をかけていき、堺はバックハンドブローを放つが空振り。前に出る永井に堺が胴タックル。永井は堺を離すと左右の前蹴り。堺も左右フックを繰り出す。ならばと永井は右カーフ、左右ボディ。永井が右カーフからのワンツーで前へ出た。  3R、堺が左右フックも永井はかわして左ボディストレート。フェイントをかけながら前へ出てワンツー、追い詰められた堺は組みに行くも下になり、永井が殴ろうとすると堺は足関節を狙う。これを解除した永井がバックマウントからのパンチを連打。  横からヒジも叩きつける。動く堺だが永井はバックをキープ。バックチョークを仕掛ける永井が3度目の仕掛けで腕を喰い込ませるが、堺は外す。堺が永井を背中から落とすと永井は下からの三角絞め狙い。これは極まらず、堺がバックをとったところで試合終了。  30-27×3で永井の勝利となった。 [nextpage] ▼第3試合 HEAT MMA フライ級(56.7kg)5分3R×高山晃輝(ISHITHUNA MMA)判定2-1 28-29×2、29-28〇山田悠太(SPLASH)  山田はボクシングと空手ベース。  1R、山田がボディロックでテイクダウンを狙うが、高山はコーナーを背に耐える。ブレイク。高山はその場でジャンプしてのフェイントからワンツー。右フックを振り下ろす高山に山田は両脇を差してボディロックで再びコーナーへ押し込む。ヒザを見舞う山田だがテイクダウンは奪えずブレイク。  高山は前蹴り、右ハイと蹴っていき、カモンゼスチャーを見せると山田が左右フックで前へ出る。高山が組んでロープに押し付け、足払いでテイクダウンに成功。下になった山田は高山の両腕を抱え、クロスガード。そのままラウンドを終えた。  2Rは高山から組んでいく。コーナーへ押し付け足払いを仕掛けるが、コーナーを背にした山田はバランスを保つ。ブレイク。山田は軽快なステップからジャブ、高山はフックを振る。サウスポーに構える高山が掛け蹴りを仕掛け、ジャブ突く山田に右カーフ。  組み付いた高山がコーナーへ押し込み、山田の身体を回してリング中央へテイクダウン。高山はパウンドを見舞って縦四方へ。アームロックを狙うが山田がガードに戻す。  3R、高山はオーソドックスから右カーフ、右ストレート。組んだ高山が投げをうつが山田はバランスを保ち、ボディロックから持ち上げてのテイクダウン。ブリッジから立ち上がろうとした高山に山田はバックマウント、そのまま4の字ロックへ。そしてバックチョークに入るが高山は身体を左右に捻って脱出、ブリッジからリバーサルにも成功する。またも高山の両腕を抱えて動きを防ぐ山田。オモプラッタで高山を固めた山田が鉄槌で殴る。  判定2-1で山田が接戦を制した。 [nextpage] ▼第2試合 HEAT MMA フェザー級 5分3R福山佳祐(寒天ファイトスピリット)中止アリストテレス・オキアマ(チーム侍) [nextpage] ▼第1試合 HEAT KICK 51.5kg 3分3R〇正木翔夢(OISHI GYM)KO 1R 2分54秒 ※右ハイキック×新美豪毅(新美道場)  正木は1勝、新美はプロデビュー戦。正木は強い右カーフを思い切り蹴っていく。新美はジャブを突きヒザを蹴るが、圧をかけられて下がる。正木は左右ボディから右フック。正木の右ストレートからの右ボディ連打、新美はヒザで対抗。速いボディの連打を見せる正木。  右カーフからの左ボディも。新美はジャブで距離をとるが、正木はパワフルな右ボディストレートから一気に入っていく。残り10秒の拍子木が鳴らされた直後、正木が右ローの軌道から上がって行く右ハイキック。これが鮮やかに決まり、正木のKO勝ち。新美は担架に乗せられた。 [nextpage] ▼OPファイト第3試合 HEAT NEW AGE KICK 57kg 2分3R×後藤 力(TEAM ONE GYM)判定0-2 ※28-28、28-30×2〇山際 仁(COMRADE)  1R、長身の山際が右ロー、ジャブを突く。後藤は前に出て右フック。ジャブを突く山際だが、後藤はそのジャブに右クロスを合わせて距離を詰める。さらに右カーフを連打すると山際は転倒。パンチから右カーフで詰める後藤だったが、前蹴りがローブローになってしまい中断。再開後、ジャブと左ミドルの山際は後藤が前に来るとワンツー。  2R、ジャブを出す山際に後藤は右カーフを狙い撃ち。徹底してジャブを突く山際に後藤は右カーフを少し遠い距離から蹴るが、その直後に右ストレートからの左フックをもらってダウン。前に出る後藤に山際はテンカオ、後藤も左フックをクリーンヒットさせる。後藤の右フック、左ボディに山際も打ち合いに応じた。  3R、後藤は右カーフと右ストレートで前へ出ていき、山際はクリンチ。至近距離でパンチを打つ後藤だが、山際に組まれる。左右フックと右カーフの後藤に、山際は下がらず身体で押していく。  ダウンを奪った山際が判定2-0で勝利した。 [nextpage] ▼OPファイト第2試合 HEAT NEW AGE KICK 65kg以下 2分3R〇小黒剣政(志村道場)判定3-0 ※30-28×2、30-29×青山龍成(キングコネクション)  1R開始すぐ、小黒の右インローがローブローになってしまい中断。再開後、サウスポーの青山に右ストレート、右インロー、右ミドルを放って行く小黒。左へ回っていく小黒が右の蹴りを決め、ジャブも伸ばして当てていく。青山は思い切りフックを振っていくが空振りに。  2R、ワンツーで前へ出る小黒は右ストレートをボディに打つ。ジャブを上手く当てる小黒に青山はインファイトの左右フックを打つが、小黒はかわす。  3R、ワンツーで前へ出る小黒は右インロー、ワンツーから右ボディストレート。さらに右ロー、キャッチしてのヒザ。青山は距離を詰めようとするが、小黒はバックステップ、または前蹴りで距離をとる。いきなり飛びヒザも放つ小黒。前蹴りで青山を吹っ飛ばす。右ストレートと右ミドルで小黒が攻撃をまとめて終了。  小黒が判定3-0で勝利した。 [nextpage] ▼OPファイト第1試合 HEAT NEW AGE KICK 42kg以下 2分3R〇松下琉翔(R道場)判定2-1 ※29-30、30-29×2×伊藤神羽利(OISHI GYM)  ジュニアマッチがオープニングを飾る。1R、ジュニア24冠の松下が右ストレート、右ミドルで前へ出る。伊藤は右フック、前蹴り。松下が右ストレートから右カーフ、伊藤もワンツーから右ミドル。松下がワンツーからワンキャッチしてのヒザを決める。終盤はミドルの蹴り合いに。  2R開始早々バッティングで中断。ワンツーで前に出る松下に伊藤も打ち合いに応じる。パンチから首相撲に持ち込む松下が伊藤を削りにかかる。伊藤はアグレッシブなワンツーで前へ出ていき、松下の蹴り足をキャッチして右ストレートを見舞う。  3Rもワンツーで前に出ていく伊藤を首相撲に捕まえる松下。今度は松下がワンツーと右ミドルで前へ出るとそれを伊藤がワンツーで迎え撃つ。左ボディを打つ伊藤だが、松下は首相撲に捕まえて攻撃を遮断。左ミドルからワンツー、右ミドルからワンツーと松下が攻める。終盤は激しい打ち合いとなり、松下が手数で上回ったか。  判定2-1で松下の勝利となった。
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