（C）ONE Championship
2025年9月12日（金）にタイ・バンコクのルンピニースタジアムにて『ONE Friday Fights 124』（U-NEXT配信）が開催された。第4代ストロー級キング・オブ・パンクラシスト＆第6代修斗世界ストロー級王者の黒澤亮平（THE BLACKBELT JAPAN）がONE初参戦。フィリピンのジェイソン・ミラルペスと対戦いした。
▼ONEストロー級（※56.7kg）5分3R
×ジェイソン・ミラルペス（フィリピン）5勝2敗
[判定0-3]
〇黒澤亮平（THE BLACKBELT JAPAN）元PANCRASE＆修斗世界ストロー級王者 20勝4敗
ONE参戦に向けて、黒澤亮平は、「第4代ストロー級キングオブパンクラシストの黒澤です。この度、PANCRASEの王座を返上しONEに参戦することが決定しました。初戦は、9月12日、ONE Friday Fightsにてジェイソン・ミラルペス選手と闘います。自分の全てを出し切り、PANCRASE王者として恥じない試合をします。日本でやってきた試合、練習を信じてやれば良い結果が出ると思っています。応援よろしくお願いします」とのコメントをPANCRASEを通じて発表した。
黒澤は、MMA19勝4敗で5連勝中。12年にプロMMAデビューし、16年に澤田龍人を下し修斗世界ストロー級王座を獲得。23年7月にPANCARSEに初参戦し2連勝後、24年4月のストロー級暫定王者決定戦でリトルを2R 右ストレートでKOし、2団体制覇を達成。25年3月、植松洋貴に2R TKO勝ちし王座初防衛に成功している。32歳。
対するミラルペスは23年に地元URCCでプロデビューし、ローカルで3連勝後、24年11月の『ONE Friday Fights 85』でONE初参戦。強豪ホビソン・ジ・オリベイラに判定3-0で敗れるも、25年2月の2戦目ではTHE BLACKBELT JAPAN沖縄所属の畠山隆称に1R KO勝ち。6月の前戦で135ポンドでイェルザティ・ジェミングニュア（中国）に1R KO勝利を挙げている。21歳。
オーソの黒澤は163cm、サウスポー構えのミラルペスは175cm。ミラルペスはMMAとしては稀有な左ミドルも多用し、アグレッシブに前に出て戦うファイター。
長いリーチの左右の回転は速く、畠山をダウンさせた右ボディ、左ストレートも強震しながらも軸がブレない強さを持つ。そして相手のテイクダウンにはカウンターの左ヒザ、左ミドルの軌道でのヒザも得意とし、イェルザティをマットに沈めている。
テイクダウンディフェンスも試合毎に強化されており、さらにワンツーで強震しながら自らダブルレッグにも入るため、相手にとって攻撃の的が絞りにくい難敵だ。
唯一の黒星の相手オリベイラは、ミラルペスに間合いを作らせず、組みで徹底。しかし柔術黒帯のオリベイラにポジションを奪われながらも極めさせず、ボトムから切り返してボディロックテイクダウンからバックを奪いに行くなど、粗さは残るもののグラウンドでのスクランブルも仕掛けてくる。
黒澤にとってはミラルペスとの距離設定が重要で、長い距離のミドル、左右の嵐のようなラッシュに巻き込まれず、回転の速い精緻な打撃で自身のペースで戦えるか。同門の畠山の試合からのフィードバックも得て、THE BLACKBELT JAPANでリベンジに臨む。
1R、サウスポー構えのミラルペスに黒澤は右インロー。詰めるミラルペスはコーナーに詰めて右から左。潜る黒澤はコーナーを出て右インロー、ボディ打ち。
右で差してコーナーに押し込む。左ヒザからこかしてトップに！ 右で枕からパス。サイドも、足を戻そうとするミラルペス。ハーフになった黒澤にフルガードに戻すミラルペスに、黒澤はカウンターのパスでマウントに！
パウンドの黒澤にそのスペースで足を戻すミラルペスだが、黒澤は再びパスしてマウントもすぐに足を戻すミラルペスがクローズドガードに。インサイドから残り30秒でワンツー。ヒザを間に入れて下からパウンドを1発返すミラルペス。初回を制した黒澤。
2R、右ローの黒澤に長い左の蹴りのミラルペス。右を返してダブルレッグの黒澤を切ってヒザを狙うミラルペス。回ってかわして左で差して押し込む黒澤は右での差しに変えて内股にヒザ。ミラルペスもヒザを返して突き放す。
左ミドルハイのミラルペスは強い圧力、左ボディから左ストレートでヒザ。組む黒澤は突き放して中央に。左ボディを突くミラルペスにダブルレッグテイクダウン。右ヒジ、しかしミラルペスは足を戻しに。ハーフからフルガードに1本ずつ戻すミラルペス。脇差しパスで右足を抜く黒澤。
右で首を巻く黒澤に、ヒザを間に入れてフルガードに戻したミラルペスは蹴り上げで立ち上がりに、そこに右で飛び込む黒澤にミラルペスは再び下でゴング。ミラルペスの序盤の左の打撃。右を返した黒澤はマウントまで奪うが、大きなダメージは与えられず。
3R、右インローの黒澤に。左を返すミラルペス。黒澤は低めのダブルレッグ。ヒザから差し上げるミラルペスに、離れてインロー。右ミドルハイを当ててボディ打ちの黒澤！ 組んで右の足払いで再びテイクダウン！
サイドに出る黒澤にヒザを間に入れるミラルペスはフルガードに。インサイドからパウンドする黒澤。ミラルペスもさばくが、黒澤はハーフに。またいでマウントに下からシザーズを狙うミラルペス。黒澤はかわしてトップから押さえて左のパウンド。
ロープを蹴ってスクランブルのミラルペスのバックを奪う黒澤！ ボディトライアングルでリアネイキドチョーク狙いから細かいパンチ。そのままゴング。
判定は3-0で黒澤が勝利。ONE Friday Fights初陣を飾り、プロMMA20勝目をマークした。
