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【KNOCK OUT】壱・センチャイジム「28歳になったので“大人のムエタイ”を見せようかな」、繁那は「絶対に倒します」=WBCムエタイ日本スーパーバンタム級王座決定戦

2025/09/09 19:09
【KNOCK OUT】壱・センチャイジム「28歳になったので“大人のムエタイ”を見せようかな」、繁那は「絶対に倒します」=WBCムエタイ日本スーパーバンタム級王座決定戦

「このベルトは俺のもの」とばかりの繁那(左)と壱

 2025年10月12日(日)東京・後楽園ホール『MAROOMS presents KNOCK OUT.58』の対戦カード発表記者会見が、9月9日(火)都内にて行われた。

 今大会でWBCムエタイ日本スーパーバンタム級王座決定戦3分5Rとして、同級2位・繁那(=ばんな/R.S-GYM)と同級4位の壱・センチャイジム(センチャイムエタイジム)の対戦が決定。


 繁那は2024年4月、NJKF後楽園ホール大会でのKNOCK OUTとの対抗戦で鈴木貫太とドロー、8月の『ONE Friday Fights 74』でONEに初参戦すると、センチャイ・ナーヨックウィットトゥンソンに1R2分7秒、右ストレートでKO勝利を収めた。2025年6月、王座決定トーナメントの決勝戦で藤井昴に初回TKO勝ち、NJKF スーパーバンタム級王者となった。“繁那(ばんな)”はジェロム・レ・バンナにちなんで名づけられたという。


 沖縄出身の壱は空手をベースに持ち、ボクシングを経て上京してムエタイを始めた。2008年11月の『MuayThaiOpen』でLPJNバンタム級王座に就き、2019年12月に岩浪悠弥に敗れるまで14連勝をマーク。2022年11月に「第2代KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王座決定トーナメント」を制して王者となった。2023年8月の初防衛戦で古村光に敗れて王座を失ったが、2024年4月のリマッチで王座奪還。6月にはムエタイの激闘王と呼ばれたチョークディーから勝利を収め、7月の『ONE Friday Fights』で初参戦初勝利。

「KICKBOXING JAPAN CUP スーパーバンタム級トーナメント」では12月の決勝戦へ進出するも、森岡にKO負けを喫した。2025年3月に『MuayThaiOpen 50』で2RにKO勝ち、ルンピニージャパン認定スーパーバンタム級王座を獲得。4月にはONEの2戦目でマイサンカンに2度のダウンを奪われ1度は取り戻すも逆転ならず判定負け。6月、森岡悠樹にKO負けでKNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王座を奪われた。戦績は29勝(11KO)12敗1分。


 会見で壱は「WBCという権威のあるベルトに挑戦させてもらえることに感謝します。5Rのグローブムエタイはもうやらないのかなと思っていたので、純ムエタイを楽しもうと思っています」と挨拶。繁那は「ベルトよりも壱選手の方が価値があると思っているので、そういった選手とやれることに喜びを得て試合で勝ちたいと思います」と燃える。

 互いの印象を聞かれると、壱は「ONEで繁那選手がKO勝ちした時から同じ階級だし、KNOCK OUTとNJKFが交流もあったので、その時から意識している選手でいずれやるんだろうなっていうのがありました。なのでビックリもしない。僕、突っかかれるかなと思って用意していたんですけれど、気持ちいい選手で安心しました」と、以前から対戦すると思っていたという。


 繁那は「僕も55kgのトーナメントから見させてもらっているけれど、めちゃくちゃ強い選手で大ベテランですし、価値がある選手だと思っているので、絶対に倒します」と勇ましい。

『JAPAN CUP』では同じNJKFの嵐が1回戦で壱に敗れており、「団体を背負っているので、むちゃくちゃ悔しいのでやり返したいと思います」と団体としてもリベンジしたいとする。


 壱はNJKFからの刺客に「NJKFには新鮮な思い出があるけれど、僕が1回勝ち越しているので、ここも倒せばNJKFのバンタムとスーパーバンタムの両方に勝った形になるので、WBCという舞台で実力を見せつけられたらいいなと思っています」と、嵐に続いて繁那も撃破したいという。

 繁那が「ムエタイに慣れているので首相撲と蹴りを警戒して、それを封印した上で倒しに行きたいと思います」と言えば、壱は「(繁那は)絶対にパンチを狙ってくると思っています。僕もアゴが弱いので。ロマンティックに行くか、先月28歳になったので“大人のムエタイ”を見せようかなと思っています」とする。


 大人のムエタイとは、ジャブやミドルキックで距離を取ってテクニックで勝つことか、と問われると「そんな楽しくない大人のムエタイはしません。ちゃんと楽しい大人のムエタイを見せます」と笑う。

 披露された新しいWBCムエタイ日本タイトルのベルトについては「僕のベルトだなって直感的に思いました。WBCはとても権威のあるベルトだし、格闘技に興味がない人でもWBCは知っているので、ここは手にしたいです」と自分が巻くにふさわしいと答えた。


 タイトルマッチでどのような試合がしたいか。壱は「最近倒す力がついてきて、KO率も上がってきているけれど、それがよくない方向に出てきてKO負けも増えてきているので、このバランスをとるのが一流になるうえで大事。バランスをしっかり整えて本番に臨みたい」とし、繁那は「僕もKO率が高いのでKOを狙って、パンチも蹴りも警戒されるプレイをしてどちらでも倒せるようにしたい」と、互いにKOを目指すとした。

 WBC日本タイトルを獲れば、世界タイトルへの挑戦も見えてくる。そのことについて壱は「世界ベルトとなると国内のベルトとは違う価値があるし、現役中に絶対に手にしたい」、繁那は「世界ベルトに興味があるというよりも、WBCが世界一って言葉に興味がある。ベルトも獲りたいけれどその称号も得たいですね」と、世界タイトルへの意欲も見せた。

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