GLORY世界ライト級の絶対王者として君臨していたベスタティ（C）GLORY
GLORY世界ライト級王者ティジャニ・ベスタティ（オランダ）がGLORYを退団、MMAに転向することが発表された（※『GLORYに何が起きている？』続報あり）。
ベスタティは2016年からGLORYに参戦し、 ストーヤン・コプリヴレンスキー、シッティチャイ・シッソンピーノン、マラット・グリゴリアンには敗れるも高い勝率で、2021年9月には王座決定戦でエルビス・ガシを破りGLORY世界ライト級王座に就いた。同王座は2022年5月にジョシュ・ジャンシーをKO、同年10月にコプリヴレンスキーにリベンジを果たして2度目の防衛に成功。2023年3月には同時二階級制覇を狙ったGLORY世界フェザー級王者ペットパノムルンの挑戦もKOで退け、3度目の防衛。
【写真】当時18連勝の快進撃を続けていた海人に圧勝し、日本のファンにも強さを見せつけたベスタティ
8月には18連勝をマークしていた海人を判定で破り4度目の防衛、そして2024年3月にエンリコ・ケールに判定勝ちで5度目の防衛に成功した絶対王者。2024年7月にはウェルター級に階級を上げ、元王者で1位だったセメリアに判定勝ち。2024年10月と2025年5月に同時2階級制覇を狙いウェルター級王者のチコ・クワジに2度挑戦もドローとなっていた。戦績は27勝（9KO）4敗2分。
退団はGLORYからの公式発表で「GLORY Kickboxingは、ライト級チャンピオンのティジャニ・ベスタティがMMAでのキャリアを追求するためにGLORYを去ることを確認しました。GLORYは、ティジャニ・ベスタティが素晴らしいチャンピオンであり、素晴らしいアンバサダーであったことに感謝し、彼の今後の活動に幸運を祈ります。彼がキックボクシングに復帰することを望む場合、GLORYは常に彼の居場所となります」とされた。
GLORY Kickboxing confirms that lightweight champion Tyjani Beztati is leaving GLORY to pursue a career in MMA.
— GLORY Kickboxing (@GLORY_WS) September 1, 2025
GLORY would like to thank Tyjani Beztati for being an incredible champion, a great ambassador, and wish him well on his future endeavours. Should he wish to return to… pic.twitter.com/mjwK3Hxzgi
ベスタティは、2023年8月のタイトル挑戦で敗れた海人（TEAM F.O.D）が再戦を熱望していた選手。海人はベスタティへの再挑戦を実現させるために2024年6月からGLORYのライト級ランカーたちを連続撃破、あと一歩まで迫ったところで1位のエンリコ・ケールに敗れた。
これでベスタティにリベンジしてGLORY世界王座を奪取するという目標は失われたが、シュートボクシングにはMMAファイターも多数参戦しており、MMAに転向したベスタティを招聘する可能性はある。それとも、新たなライト級王者（※GLORYのライト級は休止状態にあるため新王者を決めるかは不明）に狙いを定めるのか。
