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【RISE】中村寛、-61.5kg世界トーナメント決勝戦に「今の僕からは逃げられない。完膚なきまでに潰せる準備は出来ている」

2025/08/28 12:08
 2025年11月2日(日)東京・両国国技館『RISE WORLD SERIES 2025 FINAL』の記者会見が、8月27日(水)都内にて行われた。  3月に開幕した「RISE WORLD SERIES 2025 -61.5kg Tournament」が、いよいよファイナルを迎える。中村寛(BK GYM)vs.エン・ペンジェー(中国/仏山温拿拳館)の決勝戦が今大会で行われることになった。  当初は8月大会で行われる予定だったが、両者のコンディションを考えて11月大会にスライドし、万全の状態で決勝を戦えるようにしたという。  会見ではまずペンジェーからのビデオメッセージが上映され、「決勝に出場できることにとても興奮しています。必ずこのベルトを中国へ持ち帰ります。皆さんもご存じの通り、彼は気性が荒く、強力なパンチャーです。中村さん、この試合のためにしっかり準備しておいた方がいいですよ。なぜなら、今回は私も本気を出すつもりですから。いつも変わらぬ応援を本当にありがとうございます。皆さんに、私がどのように日本で無名の新人からチャンピオンへと成長したか、自分の姿を必ずお見せします」とコメント。  中村は「やっと11月に世界王者になることが決まりました。8月2日の予定が11月2日に伸びたので、意味ある3カ月にして今着々と仕上げていて。8月の時点でも最低限KOで倒せるように仕上げていたので、あとそこから3カ月延びましたけれど、その3カ月をどういう勝ち方で勝つかにフォーカスを合わせて、己とも向き合って、いつもなんですけれど最高の状態に研ぎ澄ませていけるので当日が楽しみです」と、自分が“世界王者になる”ことは確定済みだとした。  当初の予定より3カ月伸びたことで「世界一になるまでの器がまだないのかなっていうのは素直に受け止めて、この3カ月でメンタル面を、今まで課題にしてきた心の部分を、さらに何があってもブレずに強さを求め続けるというか、相手関係なく自分と向き合って強くなり続けることを課題に置いているので、その課題はクリアしましたけれど何か意味のある3カ月なのかなと思っていますね」と、世界王者にふさわしいメンタルをさらに強くするという。 「僕の感覚的には3カ月かかる予定だったんですけれど、今は3カ月研ぎ澄ましきった状態をキープし続けられるかって段階に行っているのかなと思っていて。自分が8月2日までに次のステップで最高の状態を作ると言っていたところを、さらにこの3カ月で少しでも研ぎ澄ますことにフォーカス出来ているので凄く楽しみですね」  ペンジェーからのビデオメッセージの感想を求められると、「ないです。全くないですね(笑)。そんな簡単にリングの中で自分と対峙できるものでもないと思うので、今の自分をナメていたら痛い目を見るやろなと思っています。どんな状況であれ、どんな仕上げ方であれ、どれだけ強くなっても僕には全く叶わない。残りあと2カ月と少し、まだまだ時間はあるけれど長いようで短くもあるので、この時間も楽しみながらしっかり研ぎ澄まして当日は完全に差を開ききった中村寛を見せ続けます」と、差は開く一方だとした。  両者は2024年9月に対戦し、ペンジェーのトリッキーなスタイルとジャブに苦戦した中村だが、延長戦で判定勝ち。その後、ペンジェーは常陸飛雄馬に一度敗れるもトーナメント準決勝でリベンジに成功、トーナメント1回戦ではレダ・ベラーセンから勝利している。  成長が見られた部分はあったかと聞かれた中村は「勝ちに徹するのが上手になりましたね。勝率元々100%で僕に初めて負けて、そこから迷いが出てたのかなとは思うんですけれど、もう勝ちに完全に徹するっていうのが物凄く上手になっているのかなと受け止めています」と、KOを狙うスタイルではなく勝つことに徹するスタイルになっているとする。  そのスタイルで来られても問題はないのか、と問われると「徹せないですね。ジャブが得意で逃げてアウトボクシングみたいな感じで。多分、見てくれている皆さんも記者さんもそういった形で想像していると思いますが、今の僕からは逃げられないので。楽しみにしてもらえたらと思います」と、アウトボクシングはさせないとした。  前回は両目が腫れて“のっぺらぼう”状態になったが、その仕返しはするのかと聞かれると「のっぺらぼうに仕返ししてやろうとは思っいないですけれど、今の自分を俯瞰で見たら怖いんやろうなって。僕が怖いって思ってるのではなく、リングで向き合うと僕のことが怖いやろうなと思っています。それだけ自信があるだけやることやっているので。完膚なきまでに潰せる準備は出来ています」と答える。  逆に自分がトーナメントで勝ち上がっていく毎に伸びたところは、との質問には「反省点ばかりが残ってるという感じですね。強くなった部分は心の部分で、格闘技と真剣に向き合ったところ。浅く聞こえるかもしれないですけれど、そういったところがまずひとつ。世界王者になるためにリベンジをどうしても果たしたいってところで、1回戦でチャンヒョン・リー選手を事実上の決勝戦みたいな、元王者を指名させてもらって。自分の身体がどうであれ、倒しに行くというよりは勝ちを取ったのは僕ではないと思った。僕がしたい、体現したいアート作品、試合ではなかったので。  そこは反省して次はどんな状況でも倒し切るってところにフォーカスを合わせて、それも皆さんの前で発言して倒せる準備をして2回戦のリングに上がって。自分の心構えとしてまた違った自我が出て、成長してこの上手さがあったら上手さで勝ちたいという自我が出てしまったのは物凄く反省するべきところでした。何が言いたいかというと、ありのままの中村寛をメディアに出てから体現が出来ていることが少なくて。そこにフォーカスを合わせて日々鍛錬していて。  元々僕は自分がデリケートだと思っているので、ちょっとしたズレが大きなズレた結果を生む状態が続いていたんですが、それが一致した感じがあります。それを信じて、決勝のゴングが鳴ったら思い切り倒しに行く。昔のコアなファンだったり、中村寛に魅力を感じてくれている皆さんには試合内容も含めて喜んでもらえる結果になると思います」と、決勝では今まであったズレがなくなった状態を見せられると話した。  前回の試合は序盤に目が腫れて塞がり、距離感が狂ったが、今回そういうことにならなければ問題ないかとの質問には「そういうことにならないですね。何事も100%とは言い切れないですよ。でも、ならないように自分の動きを見つめ直しています。始まってすぐ見えなくなって、ほぼ見えない状態で他の五感で何とかしてあの試合なので。今さらに僕は強くなっているので、ペンジェー選手がどうやって勝つのか、どうやってポイントアウト出来るのかっていうのが想像つかないので結果で証明します」と、相手が今の自分にどうやったら勝てるのかが想像できないと語った。
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