今回は加藤を迎え撃つ鈴木真彦(C)RISE
2025年8月30日(土)東京・後楽園ホール『RISE 191』のセミファイナルにて、同級3位・加藤有吾(RIKIX)とバンタム級(-55kg)3分3R延長1Rで対戦する同級2位・鈴木真彦(TEAM 寿)のインタビューが主催者を通じて届いた。
鈴木は軽量級離れしたパンチ力と卓越したテクニックで、2018年11月にトーナメントを制してRISEバンタム級のベルトを獲得。5年間無敗、20連勝という驚異の記録を打ち立てた。2024年12月、大﨑孔稀に敗れて王座を失い、その後は勝ち負けを繰り返している。前戦は6月の戸井田大輝戦で判定勝ち。戦績は37勝(21KO)10敗。
必然と盛り上がる試合になる
「そうですね。今年は4月と6月と今回の8月で試合ができています」
――かなりハイペースですね。
「最近の中ではハイペースかもしれないです」
――コンディション的には試合をやっていった方が良いですか?
「理想は3カ月に1回なので試合をやっていた方が良いですね。試合をやる方がモチベーションも上がります」
――元々鈴木選手は年に4回くらいのペースで試合をされていましたもんね。
「多い時では5回とかもありました」
――やっぱり試合数が多い方が気持ちを保ってやっていけるような感じなんですか?
「どの試合も一緒の意気込みでやっていますけど、コンスタントにやっていた方が気も引き締まりやすいですね」
――前回は6月に戸井田大輝選手と対戦しましたけれど、この試合を改めて振り返ってみていかがですか?
「戸井田選手との戦いは自分の中で良い経験にもなりましたし、階級が上の選手ではあったんですけど、僕と似たような選手と戦えて本当にいい勉強になりました」
――1Rから近い距離で戦っていて、少し楽しそうに戦っている様に見えました。
「そうですね。久しぶりに試合を楽しめたというか、試合中に“格闘技良いな”って感じましたね」
――ラウンド間でコーナーに戻る時に少し笑顔も見られたので、ここ最近の試合とは違った気持ちで試合に挑めていたのかなという印象を受けました。
「試合までの過程もそうですし、試合中も拳を交えてみて“良い男やな”って思いましたね」
――対戦した者同士でしか分からないような“得るもの”があった感じですか?
「それはありました」
――最近は中々思うように勝ち星を得られないような状況もあったと思うのですが、今は手応えであったり自分が強くなってきているなという実感は感じられていますか?
「正解が分からない格闘技なので、その時はその時で、その時の自分を信じてやっているわけじゃないですか。でも今は信頼できる仲間もいるから心強いし、“格闘技は1人だけど1人じゃない”っていう事を最近改めて分かったので、そういうのは大きいですね」
――今のチームメイトと長くやってきているのもあって、信頼関係が築けてきている事も大きいですか?
「そこはやっぱり僕も色々あって、色々経験していく中でそういう事は思いましたね」
――客観的には“吹っ切れた”というか、“新たな鈴木真彦”として前に進んでいるようにも見えますが、それはご自身でも感じていますか?
「感じていますね。ここから“新たな鈴木真彦”として注目してほしいです」

――今回はランキング3位の加藤有吾選手と試合が決定しましたが、このオファーが来た時の心境はいかがでしたか?
「ずっと加藤選手もランキングの上位にいたので、いずれは戦うだろうと思っていましたけど、オファーが来た時は『来たな』という感じでした」
――加藤選手の印象は?
「アグレッシブなファイターですけど、その中に上手さもあったり“良いファイターだな”という印象があります」
――会見でも「噛み合う、熱い試合になる」というような発言もありましたけど、そこについては改めてどのように考えていますか?
「それは間違いないんじゃないですか。僕は相手が誰であっても熱い試合をするって思っていますけど、今回の対戦相手の加藤選手もそういうタイプの選手なので、必然と盛り上がる試合になるでしょう」
――試合まで約2週間ですが、ワクワクしているような試合が楽しみな気持ちもありますか?
「いつもと心境は変わらないですけど、圧倒的な勝ちで勝利を飾りたいので、真夏の後楽園ホールを熱狂させてやろうかなと思っています」
――同じ日にチャンピオンの大﨑孔稀選手が試合をします。会見では「めちゃくちゃ意識している」という発言もありましたが、そこについてはしっかり相手を倒して大﨑選手にリベンジするっていう所も見据えていますか?
「加藤選手も大﨑選手を目指してやっているから、絶対にそこは避けて通れない道だし、そこで圧倒的に勝つ事で近づくと思います。一緒の大会に出る大﨑選手もそうですけど、先日の世界タイトルマッチ(志朗vs.玖村)も現地で観戦したので良い刺激をもらいました」
――その志朗選手と玖村将史選手の世界タイトル戦はどんな気持ちで見ていましたか?
「“志朗選手は志朗選手だな”って感じでしたけど、その中でも一つ一つの精度であったり技術があって、また強くなっているなと感じました」
――まだまだリベンジしなければいけない相手がいっぱいいますね。
「そうですね」
――鈴木真彦のアツい試合を見せていけば確実に2人に近づいていくという気持ちがありますか?
「その気持ちもありますし、『僕だったらもっと面白い試合ができるんじゃないか』という思いもあります」
――自分だったらこうなるなと思いながら世界タイトル戦を見ていたような感じですか?
「そうですね。志朗選手が結果としてダウンを3回奪って圧倒していたので、そこは上回られたというか。でも目指すところは変わっていないですね」
――まずは加藤戦をクリアして一つずつ階段を登っていくような感じですね。
「地道に1個1個クリアしていけば自ずと見えてくると思うので、そこに向けて1戦1戦やっていきます」
――最後にいつも応援してくれる皆様にメッセージをお願いします。
「今回の8月30日のRISE191は-53kgのガチトーナメントだったり、僕の階級のバンタム級王者の大﨑選手だったり、すごいメンバーが出る中での僕の1戦ですけど、1番僕が会場を盛り上げて最高の試合を見せるので期待してほしいです」




