シュートボクシング
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【シュートボクシング】笠原弘希が大流血でレフェリーストップ、イモト歓喜の初防衛に成功!山田彪太朗が投げて倒して大差の判定勝ち、山田虎矢太はタフな相手を倒し切れずも完勝、安本晴翔が大熱闘でペットフアヒンに勝利、都木航佑が大苦戦の末に延長2Rでチーム吉鷹・荒尾祐太を振り切る、風間大輝が延長戦執念の投げで高橋幸光に勝利、RISEの長谷川海翔が片山魁との接戦制す、坂本梨香がユリカを投げて破る

2025/08/09 17:08
SHOOT BOXING 2025 act.42025年8月9日(土)東京・後楽園ホール※U-NEXTにてLIVE配信 ▼メインイベント SB日本スーパーライト級タイトルマッチ 65.0kg契約オープンフィンガーグローブマッチ エキスパートクラスルール 3分5R延長無制限R ※ヒジあり〇イモト・ボルケーノ(FIGHT SCIENCE/SB日本スーパーライト級王者)TKO 3R終了時 ※レフェリーストップ×笠原弘希(シーザージム/SB日本ライト級王者/挑戦者)※イモトが初防衛に成功。  笠原は4月のシリーズ第二戦でジャック・ラーチャーノン(タイ)との再戦で勝利しリベンジ成功。6月の前戦ではRISEに乗り込み、「GLORY×RISE LAST FEATHERWEIGHT STANDING TOURNAMENT 一回戦」でロンペットを撃破し、二回戦進出も決めている。2018年9月にフェザー級王座、2019年9月にスーパーフェザー級王座、2022年4月にライト級王座とSB史上初の3階級制覇を達成しており、今回は4階級制覇に挑む。  その笠原を迎え撃つイモトは長い手足を武器に、2021年12月に村田聖明とのSB日本スーパーライト級王座決定戦を制してベルト獲得。同階級では相手がなかなか見つからないことから、他団体の刺客との対戦でキャリアを重ね、実力を付けてきた。2024年6月の前戦では二階級同時制覇を狙い、奥山貴大が保持するSB日本ウェルター級王座に挑戦したが惜敗。心機一転、これまで所属していたジムを離れ新たな環境で1年3カ月ぶりの再起戦で防衛戦に挑む。  1R、ジャブの応酬からスタート。笠原の右ローにイモトが大きくバランスを崩す。イモトが右ストレートからの左フック、笠原は“来い”と手招き。イモトはジャブ、左フックを当てて回り込み、右フックで一瞬笠原が腰を落としたかに見えたがすぐに左右フックを打ち返す。  イモトのジャブに鼻血を出す笠原。前に出る笠原は右を打って行くが、イモトが右のカウンター。笠原のジャブでイモトが大きくのけ反る。イモトは笠原のガードを抜けるワンツー。オープンスコアは10-9×2がイモト、1名が10-10。  2R、イモトのジャブに笠原は左目も腫れてきた。笠原は右ローから右ストレート、左フック。笠原が打って出て行き、左の縦ヒジを打ったが、これにイモトが左フックを合わせて笠原が眉間から流血。ドクターチェックとなる。再開後、笠原は距離を詰めて右ヒジの連打。イモトはボディロックで耐える。  笠原が右で襲い掛かり、イモトも三日月を蹴る。荒々しく攻める笠原が右のヒジを叩き込んでダウンを奪う。笠原が怒涛の攻めでヒジ、ヒザを叩き込む。笠原の流血もかなりひどくなってきた。OPスコアは10-8×3で笠原。  3R、左の三日月を蹴るイモトだが、笠原はどんどん前へ出てカモンゼスチャー。笠原が右フックをヒットさせればイモトも左右フック。笠原がジャーマンを失敗したところで2度目のドクターチェック。 「おい、やるぞ!」イモトが叫ぶ中、試合再開。打ち合う両者。イモトのジャブに笠原はヒジ、右フック。笠原の左フックにイモトがグラついたが、イモトもヒジとワンツー、笠原がワンツーで前へ出る。  3R終了時、大流血の笠原を見てレフェリーが試合をストップ。TKO勝ちにイモトは絶叫、大の字になって勝利を喜んだ。  イモトはマイクを持つと「メインでしっかり立てているのは、SBが俺に光を当ててくれて、その輝く光をみんなが見てくれているから俺は光っています。もっと大きな光が当たるように俺もっと光って頑張るから」と興奮気味にアピールした。 [nextpage] ▼第10試合 59.0kg契約 エキスパートクラスルール 3分3R延長無制限R〇山田彪太朗(シーザージム/SB日本フェザー級王者)判定3-0 ※30-24、30-23×2×デウン・ジットムアンノン(タイ/プロムエタイ協会フェザー級王者)  山田ツインズの兄・彪太朗は2019年8月にプロデビューすると4連勝(無効試合を挟む)を飾ったが、2021年4月に翔に初黒星を付けられた。2022年11月の次期挑戦者決定トーナメントで優勝。12月のRISEとの対抗戦で門口佳佑戦に逆転負けを喫したが、2023年4月に川上叶に勝利してSB日本フェザー級王者となった。  その後はムエタイを相手に3連勝。2024年4月にKNOCK OUTからの刺客・栗秋祥梧に判定勝ち。6月のKNOCK OUTでの龍聖戦前に指を切断しかけるほどの重傷を負って欠場したが、10月に一仁を初回KOして再起。12月はカオムーカイに判定勝ち、2025年2月にルエル・カタランをKO。4月には川上叶の挑戦を受けての初防衛戦で勝利した。戦績は20勝(7KO)3敗1無効試合。  デウンはPROムエタイ協会フェザー級王者で、ロッタンと同じジットムアンノンジム所属。  1R、山田は左インローを蹴り、両手でデウンを押さえるようにしての右カーフ。デウンが左ミドルを蹴るとすかさず左ボディをリターン。デウンはテンカオを突き刺すと組んでのヒザ。デウンが左ミドルを蹴ったところで山田がリターンの右フックを叩き込みダウンを奪う。  すかさず襲い掛かる山田が打ち合いに応じたデウンを左フック空振りからの返しの右フックで倒してダウンを追加した。  2R、前に出て右ストレートを打つデウン。山田はジャブで下がらせると右アッパー。前へ出ようとするデウンをワンツーで迎え撃ち、首相撲に来たデウンを一本背負いで投げてシュートポイント(1点)を奪う。  前へ出てくるデウンに山田はジャブ、右ストレート。デウンはハイキック、ヒザで逆転を狙う。どんどん前へ出るデウンだが山田はジャブ、右ストレートで迎え撃って下がっているという印象はない。  3R、前に出るデウンをジャブと右ローで迎え撃つ山田。再び山田が前へ出ていき、ワンツーを打ち込むがデウンは首相撲からのヒザ。飛び込んでの左ボディを山田が打つと、デウンは右ハイを返す。山田は右カーフから左ボディ、右インロー。左フックをヒットさせるとデウンは右ハイを返す。右カーフとワンツーで攻める山田だが、デウンも右フックを打ち返して粘った。  KOは逃したが、最大7ポイントの大差判定で山田が勝利した。 [nextpage] ▼第9試合 58.5kg契約エキスパートクラスルール3分3R延長無制限R〇山田虎矢太(シーザージム/SB日本スーパーバンタム級王者)判定3-0 ※30-28、30-27×2×ペップンソン・フォームドジム(タイ/Formed GYM/KOSスーパーフェザー級王者) 山田ツインズの弟・虎矢太は2019年8月にプロデビュー後13連勝を飾っていたが、2024年3月にプロキャリア初の敗北を喫した。適正階級であるフェザー級に階級を上げ、10月には上位ランカーの内藤凌太を撃破。12月にはONEからの刺客シッティチャイを1RTKOで葬り3連勝を飾っていたが、2025年2月に川上叶に2度のダウンを奪われる完敗。しかし、6月の魁斗戦では初回TKO勝ちで復活。戦績は17勝(12KO)2敗。 ペップンソンは北九州・門司にあるフォードジムの選手兼トレーナーで、タイではルンピニースタジアムのタイトルマッチの経験あり。元プロムエタイ協会認定バンタム級1位で、CPガイトーンガンラーントーナメントバンタム級優勝などの経歴を持つ。2024年7月に日本で初試合を行い、オープンフィンガーグローブマッチでKOSフェザー級王者の大雅と対戦し、判定勝ちしている。2024年9月にはKNOCK OUTで久井大夢と対戦し、判定負け。福岡のキックボクシング団体「KOS」のスーパーフェザー級王座を獲得しており、日本での戦い方も熟知していると言えよう。戦績は42勝12敗。  1R、山田のジャブに右クロスを合わせるペップンソンだが、山田は動きを止めず左フックからの右ボディ。左ボディ、右フック、さらに左ボディと山田は左ボディを次々とヒットさせていく。  ペップンソンの左フックには左右ボディをリターン。山田の右ストレート、後ろ蹴る、さらに左右ボディ連打からの左ボディ連打。ペップンソンは左ミドル、右ローを返すが、左ボディを狙い撃ちにされる。  2R、どんどん詰めていく山田がコーナーに追い詰め、投げを見舞おうとするがペップンソンは防ぐ。左ミドルを蹴るペップンソンに山田は右ストレート。このラウンドはよく足を使って動くペップンソンだが、山田が豪快に足払いでコカす。山田の左ボディに右フックを合わせに来るペップンソン。山田は後ろ蹴りを放つ。OPスコアは10-9×2で山田、1名は10-10。  3R、コーナーへ詰めた山田が左右のストレートをさく裂させるが、ペップンソンはタフだ。左右フックからの右カーフにも両手を広げて“効いてないよ”のポーズ。山田の左ボディ3連打にも右ミドルとジャブを返す。左右ボディ4連打の山田は右フックもヒットさせる。  山田のフックをかわしたペップンソンの首を抱えた山田はフロントチョークを狙うが、ペップンソンが倒れて極まらず。追い詰めて左右ボディを連打する山田だが、ペップンソンはステップを使って離れていき、試合終了。  タフなペップンソンを倒すことは出来なかったが、山田が判定3-0の完勝を収めた。 [nextpage] ▼第8試合 58.0kg契約エキスパートクラスルール3分3R延長無制限R〇安本晴翔(橋本道場/RISEフェザー級王者)判定3-0 ※29-26、29-28、29-27×ペットフアヒン・ジットムアンノン(タイ) 安本は少年時代からアマチュアで150戦以上を経験し、24冠王に輝くなど活躍。2016年6月に16歳でプロデビューを果たすと、REBELS-MUAYTHAIスーパーフライ級王座、INNOVATIONスーパーバンタム級王座、KNOCK OUT-REDフェザー級王座、WBCムエタイ日本統一フェザー級王座を次々と獲得。2022年7月からはRISEに参戦し、2024年10月に門口佳佑を判定で破り第6代RISEフェザー級王座に就いた。2025年6月には國枝悠太をKOして初防衛に成功。戦績は34勝(16KO)4敗2分1無効試合。  ペットフアヒンはロッタンが所属しているジットムアンノンジム期待の選手だという。ONEを主戦場にしている25歳でONE戦績は2勝1敗。唯一の黒星は2023年10月にONEで7戦全勝のアスラムジョン・オルチコフに喫したものだ。  1R、サウスポーの安本は左ミドル、左ハイ、左の三日月と右カーフ。ペットフアヒンは強烈な左フックを打つ。ワンツーを打ち込む安本。ペットフアヒンは組み付くとボディロックから持ち上げて安本を投げ倒し、シュートポイント(1点)を奪う。安本もお返しとばかりに首投げにいったがこれは不十分。安本が左ミドルから左ハイ、左三日月、さらに右ストレート。オーソドックスになった安本がジャブから右ストレート。  2R、前に出るペットフアヒンが左フックから襲い掛かり、首相撲にもちこんでのヒザ。安本は下がりながらジャブ、ヒザ蹴り。どんどん前へ出るペットフアヒンは左フック。安本は押されてロープに詰まる。ペットフアヒンは“来い”と手招き。  安本は怒りの右ストレートを叩き込む。さらに左ボディ。ペットフアヒンは左フック、右ミドル。ペットフアヒンの左ミドルに安本が左ボディを合わせ、これでペットフアヒンが失速。安本が左フック、左ボディを決める。オープンスコアは10-9×2で安本、1名は10-10。  3R、ペットフアヒンが左フックを振りながら前へ出ていき、組んでのヒザに持ち込む。ガンガン出てくるペットフアヒンを安本はジャブ、右ストレートで迎え撃つ。安本が左の三日月連発から右フック、左ボディ、三日月、左ボディ、左フック、三日月、左ボディと徹底したボディ攻め。それでもペットフアヒンは前へ出て攻める。  そこへ安本が右フックをヒットさせ、ペットフアヒンがフラつく。下がるペットフアヒンはロープを背負って打ち合いに応じるが、安本の右フック、右ストレートをもらって棒立ちに。ダウン寸前のペットフアヒンへ安本がラッシュをかけ、右フックでついにダウンを奪う。最後は安本が胴廻し回転蹴りで場内を沸かせ、試合終了。  判定3-0で安本が場内大熱狂の激闘を制した。  安本はマイクを持つと「やっとSBルール初勝利出来ました。やっぱり難しいですね、SB。全然上手くできなくて。最初は手こずっちゃったんですが最終的に勝ててよかったです」と語った。 [nextpage] ▼第7試合 70.0kg契約 エキスパートクラスルール 3分3R延長無制限R〇都木航佑(キャピタルレイズ fighting GlaNz/SB日本スーパーウェルター級王者)延長2R 判定3-0 ※10-9×3×荒尾祐太(チーム吉鷹)※本戦の判定は30-30×2、30-29。延長戦の判定は10-10×2、9-10。  SB本戦初登場となる荒尾は、初代S-cup覇者・吉鷹弘率いるチーム吉鷹期待の選手で、180cmの長身から繰り出される右ミドルとストレート、さらに近距離ではヒザと穴のないファイトスタイルで好成績を誇る。まだ8戦とキャリアは浅いが、チーム吉鷹が現SB王者攻略に絶対の自信を持って送り込むという。  その新鋭を迎え撃つことになった都木は今年2月にRYOTAROとの激闘を制してSB日本スーパーウェルター級王者に輝き、6月の前戦ではSB日本ウェルター級1位・竜也との一戦で勝利。今大会でも未知の実力を秘めた新鋭選手に対して、王者としての強さを見せることができるか。  1R、荒尾が右ハイを蹴ると上階からどよめきが起こる。都木は近付いて右フック。右ボディストレートから首投げに行った都木だが、荒尾がロープに当たってしまい不発に。都木は左ヒジから投げ、接近してのヒジを打つ都木に荒尾はヒザで対抗する。荒尾の蹴りを警戒してか、都木は距離を詰めてショートpのパンチで勝負。荒尾は首相撲からのヒザで対抗。  2R、都木が右ローを蹴っていき、ショートのパンチに持ち込む。荒尾は首相撲からヒザ。荒尾のジャブに都木は前蹴り。両者距離を詰めて都木は投げ、荒尾は首相撲からのヒザを狙って噛み合わない展開が続く。  3Rも同じ展開が続く。荒尾が首相撲からのヒザ、都木はショートのアッパー。都木が顔面前蹴りをヒットさせるも組み合って膠着してしまう。ショートのパンチを当てて組み付き投げを狙う髙木、それを首相撲で防ぐ荒尾。ブレイクになると荒尾が右ミドルから組んでのヒザ。両者のやりたいことが噛み合わない試合展開となった。  本戦の判定はドローで延長戦へ。都木が当てて組み付き、荒尾がヒザという展開が続く。投げを狙う都木とヒザを蹴る荒尾。殴ろうとする都木だが、荒尾の長い手に阻まれる。差がつかず、ドロー。  延長2Rは組むと都木もヒザを蹴る。出合い頭にパンチを打ち合い、組むと荒尾がヒザ。都木が右ミドル。ここで荒尾にホールディングのイエローカードが提示された。荒尾はアゴをヒザで蹴り上げようとし、右ハイも蹴るが、都木が組んだ距離からショートのパンチと右ヒジの連打。  判定は3-0で都木が勝利。ようやく荒尾を振り切った。 [nextpage] ▼第6試合 70.0kg契約 オープンフィンガーグローブマッチ エキスパートクラスルール 3分3R延長無制限R〇風間大輝(橋本道場/SB日本スーパーウェルター級3位)延長R 判定2-0 ※10-9×2、9-9×高橋幸光(飯伏プロレス研究所/SB日本スーパーウェルター級1位)※本戦の判定は28-28×2、27-28。  風間は昨年2月のSB初参戦以降、激闘の連続で4月の前戦では竜也を相手に、SBの理念である「打つ」「投げる」「極める」の攻防を見せて勝利しただけでなく、第1回ベストアート賞に選出されて賞金100万円をゲットした。  対する高橋はキックボクシングで4冠王に輝いただけでなく、現在はプロレスラーとしても活躍。6月の後楽園大会では、RYOTAROを2Rに左ハイキックによるKOでリングに沈め、ベストアート賞の候補に挙がるインパクトを残した。  風間は現王者の都木とは昨年10月に対戦し、試合中に左肩を負傷して無念のドクターストップでTKO負け。都木への挑戦&リベンジのチャンスを虎視眈々と狙っている。高橋もRYOTARO戦後に王者・都木への挑戦をアピールしたうえでのSB連続参戦となり、都木への挑戦を見据えたもの同士の戦いとなった。  1R、サウスポー同士。左ローを蹴り合い、高橋は右の三日月も。左ローからワンツーで入り込む風間だが、高橋は左ミドルをヒットさせてワンツーを当てていく。高橋のワンツーをモロに喰らって後退した風間だが、ラッシュをかけようとした高橋に右のショートをヒットさせて高橋はフラついた。  2R、右の三日月を蹴って左を当てに来る高橋。風間は組んで投げを狙う。風間が左カーフ、高橋は左ストレートと右フック。風間にコーナーへ詰められた高橋はフロントチョークの体勢に入るがこれは崩れてブレイクに。ジャブでフラついた高橋に風間はすかさずラッシュをかけ、左右のショートを当てていった。  3R、左ローを蹴って前へ出ていく風間にジャブを当てる高橋。風間も右を打って行く。高橋のジャブで風間は左目を負傷したようだが、前へ出て投げを狙う。高橋も負けじとフロントチョークも風間が足を掛けて阻止。またも投げを狙う風間に高橋は首相撲からのヒザ、風間は投げの失敗が続く。  今度は風間がフロントチョークの体勢になるが高橋が尻もちをついてブレイクに。投げに失敗が続く風間は消耗が激しく、高橋の投げを防いで右を打ちに行った風間に高橋がジャブを綺麗に当ててダウンを奪った。直後にゴング。  判定は1-0でドロー、延長戦へ。前へ出る風間がワンツー、左ストレートから右ストレートの逆ワンツー。高橋はバックスピンキックを繰り出して観客を沸かせる。高橋がテンカオを蹴ると風間も組んでヒザ。風間の投げはまたも失敗するが、パンチを出して前へ出る。高橋はヒザを突き刺してワンツー、一瞬風間が棒立ちに。さらに攻め込む高橋だったが、ここで風間が首相撲からの大腰でついにシュートポイント(1点)。  執念の投げを決めて風間が判定2-0で勝利、高橋の侵略をストップして見せた。高橋は潔く風間を称えた。 [nextpage] ▼第5試合 62.5kg契約 オープンフィンガーグローブマッチ エキスパートクラスルール 3分3R延長無制限R ※ヒジあり〇手塚翔太(Sublime guys・GONG-GYM坂戸/SB日本スーパーフェザー級1位)判定3-0 ※30-27×2、30-28×クリスチャン・グイド(アルゼンチン)  手塚はSBフェザー級&スーパーフェザー級の二階級でタイトルマッチを経験している実力者。2023年12月にはSB中国大会で勝利し、香港Energy Fightインターナショナル・スーパーフェザー級王座を獲得。2024年12月、4月11日のONE FFで豪快KO勝利を飾った成尾拓輝と対戦してフロントチョークで勝利、2025年2月には第14代SB日本スーパーバンタム級王者の植山征紀も延長戦で破り、2023年6月から現在9連勝。4月には『ONE Friday Fights』に初参戦し、オープンフィンガーグローブ着用ムエタイルールでアリズワン・ノルシャーニーを1RでKOした。戦績は17勝(8KO)8敗1無効試合。今回からライト級に階級を上げる。  対戦相手のグイドはキック、ムエタイ、ボクシングでトータル160戦のキャリアがあるという。  1R、圧をかけていくのは手塚。ジャブと左ミドル、右ローで様子を見てワンツーで入っていく。グイドはジャブを出すがロープ伝いにリングを回り込む時間が長い。手塚の右ローにグイドはワンツー。手塚が右ローから左ハイ、コーナーへ詰めると右ボディから左飛びヒザ、さらに右ハイを見せる。  2R、いきなりコーナーへ詰める手塚が右フックからの連打で攻勢。手塚はジャブで圧をかけていき左右ロー、右足払いで転倒させる。手塚が右ボディストレートを打ち込むと身体を丸めるグイド。手塚は左インローから左の縦ヒジを放つ。ほとんど手を出さないグイドに手塚は攻めあぐねる。  3R、手塚がワンツーからの左ボディをヒット。グイドが組んでくるとヒザを突き刺す。グイドはヒジを打ちたいのか組みに行くがブレイク。手塚は右ローを連発して追い込む。手塚は左右のヒジ、グイドも左右フックを返す。  判定3-0で終始攻め続けた手塚の勝利となった。 [nextpage] ▼第4試合 52.5kg契約 エキスパートクラスルール 3分3R延長無制限R×片山 魁(TEAM FOREST/SB日本フライ級1位)判定1-2 ※28-30、30-29、29-30〇長谷川海翔(誠剛館/第4代DEEP☆KICK-53kg王者/RISEスーパーフライ級2位)  片山はジュニア時代から様々な団体、競技で優勝を重ねてきた“天才”。昨年10月にプロデビューし、前戦となった6月大会ではコウシ・ノーナクシンとの激闘を制して5戦5勝(1KO)の無敗をキープする。  対する長谷川は軽量級離れした強打を武器に14勝(12KO)2敗1無効試合とKO率が高く、花岡竜、政所仁といったRISEトップクラスとの対戦経験も豊富。佐藤執斗が日本王座を保持するバンタム級の今後の行方を占う一戦となり、ここからSBのバンタム級戦線がさらに盛り上がりを見せるか。  1R、サウスポー同士。片山はサイドキックと右インローと左ロー、長谷川は前へ出ていき右ローと左右フック。片山は打ち合いになるとフックを引っかけるようして腕を巻いて投げを狙う。首相撲になると長谷川も投げを仕掛ける意外な展開。片山が飛びヒザ蹴り。長谷川はジャブを突いて前へ出ていき、片山は左ストレートで迎え撃つ。  2R、片山が前蹴りから左ストレート、さらに左フックと左ハイ。一発目をかわす長谷川だが、そこへ二発目を当てられる長谷川。前へ出る長谷川に片山はステップを使って左へ回り込む。長谷川が左ハイ。  長谷川が一歩入るところを狙って左を打ち込む片山。圧をかける長谷川だが片山に先手を取られる。長谷川は片山の首を抱え込むとスタンディングフロントチョークに捉えるが、これは片山が足を引っかけて阻止した。  3Rもステップを踏んで動き回る片山は素早く回り込んでジャブと左フックを打つ。長谷川は追い詰めて左を打つが、片山はかわして首投げ。動いて入り際を狙う片山は、長谷川が前へ出ると素早く回り込む。  長谷川が左ローからの左フック、左フックからの左ボディ。長谷川が左右フック。バックハンドブローも繰り出す長谷川に片山も細かくパンチを返し、首投げも仕掛ける。ラスト10秒は打ち合いになり、片山が飛びヒザを仕掛けて終了。  判定2-1のスプリットで長谷川が勝利をつかんだ。 [nextpage] ▼第3試合 55.0kg契約 エキスパートクラスルール 3分3R延長無制限R〇野村勇人(GONG-GYM坂戸/SB日本スーパーバンタム級3位)判定3-0 ※30-29×3×鈴木 颯(TEAM FOREST) 野村は長い手足を活かした爆発的な攻撃を得意とし、キャリア7勝のうち6KOという高いKO率を誇る対する鈴木はMISAKI擁するTEAM FORESTの新鋭でアマチュアシュートボクシング2024 -60kg級全日本王座を獲るなど、活躍してきた。今年4月に他団体でプロデビューし、プロ2戦目となった6月大会でも勝利している。  1R、サウスポーの野村は鈴木が出てくるところに左ストレートと右フックを狙う。両者とも手足が長く、リーチが長いタイプ。鈴木はガードをしっかり固めて前へ出ていくが、野村が狙いすました左を打つ。  2Rも鈴木が前へ出て野村が迎え撃つ展開。攻めあぐねる鈴木だが野村も積極的には手を出さない。鈴木が前へ出てくるところに野村がジャブを当てる。  3R、バックを奪った野村が坂本の身体を宙に浮かせて投げたが、体勢不十分でシュートポイントにはならず。野村がここへ来て強打で攻め、強烈な左フックをヒット。鈴木も打ち合いに行き、一気に火が付く。野村は左ストレートとヒザ、鈴木が首投げを狙おうとすると野村がバックドロップ狙い。サイドキックを当てて左右のワイルドなフックで前へ出る野村。  判定3-0で3Rに猛攻を見せた野村が勝利した。 [nextpage] ▼第2試合 48.0kg契約 エキスパートクラスルール 3分3R延長無制限R×ユリカ・グラップリングシュートボクサーズ(グラップリングシュートボクサーズ/SB日本女子ミニマム級1位)判定0-3 ※28-30×3〇坂本梨香(BELLWOOD FIGHT TEAM/SB日本女子ミニマム級4位) ユリカは2015年3月デビューのベテランで、MIO、紅絹、AKARIなどのトップ選手と拳を交えてきた。チャッキー、菊地美乃里に勝利して現在2連勝中。戦績は12勝5敗。 対する坂本は“怪物くん”鈴木博昭率いるBELLWOOD FIGHT TEAM所属の紅一点。2023年11月にデビューし、戦績は2勝1敗2分だが、ミネルヴァ アトム級王者のNao、5戦無敗で現ミネルヴァ ライトフライ級王者の堀田優月と引き分けている。3月にTSUMIKIから勝利し、初の連勝を狙う。  1R、坂本はサウスポーからの左ミドル、左インローで先制。坂本がパンチで突っ込んでくるとユリカは肩固めから投げを狙う。このパターンが続く中、ユリカは首相撲からのヒザ。坂本はユリカを持ち上げるが投げには至らず。パンチの坂本にユリカの首相撲からのヒザという構図に。ユリカの首相撲に坂本は顔を押してヒザを蹴らせない。  2R、坂本のワンツーにユリカは組み付いて肩固め狙い。パンチを当てる坂本だが組まれてしまう。組むとユリカがヒザ。左をヒットさせる坂本だがユリカの首相撲で追撃をストップされてしまう。ユリカは離すと同時にワンツー、すぐに組んでヒザ。左ストレートを当てる坂本だが、ユリカも細かくパンチを返す。  3Rも打ちに行く坂本を肩固めに極めに行くユリカ。スーパーマンパンチのように左を当てる坂本だが、ユリは左右フックから組んでのヒザ。しかし、ユリカが組んだところで坂本が首投げを決めてシュートポイント(1点)を奪う。ユリカは投げを狙うが坂本が左フック、左ストレートをヒット。ユリカは最後まで首相撲からのヒザに行ったが時間切れ。  判定3-0で坂本が上位ランカー&ベテラン超えを果たした。 [nextpage] ▼第1試合 52.5kg契約 エキスパートクラスルール 3分3R延長無制限R×小林大樹(龍生塾/SB日本フライ級2位)延長1R 判定0-2 ※9-10×2、10-10〇竹野展生(風吹ジム/初代S-BATTLEフライ級王者)※本戦の判定は28-28×2、28-29。  1R、サウスポーの小林は左ストレートからの右フックでたびたび打ち合いに行く。竹野は右のクロス狙い。小林のワンツーをノーガードで受けて余裕の笑みを浮かべワンツーを返す。攻めていく小林を左右フックで迎え撃つ竹野。小林のパンチに竹野は左フックを合わせに行く。  2R、竹野の左フックからの右ミドルに左フックを返す小林。竹野は小林のパンチをよく見て左フックからの連打を当てる。右ボディ、ヒザの竹野に小林は左ミドル。竹野も右ミドルを蹴り返す。竹野は小林の左ミドルをキャッチすると反転するようにして投げてシュートポイント(1点)。逆転を狙ってパンチで前へ出た小林だが、竹野を捉え切れず。  3R、連打で前へ出る小林に竹野は首投げ。ワンツーの小林に竹野は組んで投げを狙い続ける。左ミドルから左ストレートでボディを攻める小林に竹野は身体を丸める。小林はフロントチョークに行くがこれは決まらず。パンチで攻める小林に竹野は投げを狙い続け、試合終了直前に大外刈りでシュートポイント(1点)を追加。  しかし、本戦はドロー。延長戦へ。ここで小林が首投げを狙ったが竹野は防ぐ。竹野の右がヒットして小林は鼻血。勢いづいて左フックを放つ竹野に小林は左ストレートを狙う。竹野の右と小林の左が交錯するが、コーナーを背負う小林の印象が悪いか。竹野の左フックヒットが目立ち、小林の顔は鼻血で真っ赤に。ドクターチェックが入る。再開後、互いにミドルを蹴ってパンチにつなぐ。  判定2-0で竹野が勝利した。 [nextpage] ▼オープニングファイト 61.5kg契約 オープンフィンガーグローブマッチ フレッシュマンクラスルール 3分3R延長2R×金子徹哉(BELLWOOD FIGHT TEAM)TKO 延長1R 0分33秒 ※ドクターストップ〇佐々木健吾(マッハ道場巣鴨)※本戦の判定は29-29×2、30-29。  1R、右ローと左ミドルの佐々木に金子が左フックをヒット。サウスポーになって左ミドルを蹴る佐々木はオーソドックスに戻ると右カーフ。金子はクリンチアッパーを連打、離れると右ボディ。蹴りの佐々木に左右フックを当てる金子。佐々木は右ストレート、左フック、金子も左フックを返す。  2R、クリンチしてのアッパー&フックを連打する金子は、左ミドルを蹴る佐々木に右フック。左ミドルからの右ストレートで前へ出る佐々木。左ハイからの右ストレートもヒット。金子はクリンチアッパー。  3R、左フック、右ストレートをもらう金子だが前へ出て手数を出す。佐々木は右ストレート。両者とも疲れが見える中、最後に左右連打から左ミドルを蹴った佐々木。  本戦の判定はドロー、延長戦へ。3R終盤に右目上をカットした金子にドクターチェック。再開後、佐々木の首相撲に金子はクリンチフックを連打したが、出血がひどく再びドクターチェック。ここでストップがかかり、佐々木のTKO勝ちとなった。
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