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レポート

【KROSS×OVER】渋谷カズキが武田寛生にヒール極めて初代フライ級の王座戴冠。鬼神光司がJセロウ若林に判定勝ち。夏目竜雅と若原聖は死闘ドロー

2025/07/06 22:07
 2025年6月15日「KROSS×OVER CAGE.6」GENスポーツパレス大会が開催された。  メインでは「KROSS×OVER MMA初代フライ級(-56.7kg)王座決定トーナメント決勝戦」が行われ、渋谷カズキが武田寛生にヒールフックを極めて初代王座戴冠。  なお、次回、7月27日に同じくGENスポーツパレスで開催される「KROSS×OVER -EXTRA.6」では、キックのKROSS×OVER KICK 初代フライ級(-51.5kg)王座決定トーナメントが開幕する。 ▼第12試合MMA PARTメインイベント KROSS×OVER MMA初代フライ級(-56.7kg)王座決定トーナメント決勝戦 TITLE MATCH 5分3R〇渋谷カズキ(FIGHTER'S FLOW/高本道場)[1R 3分42秒 ヒールフック]×武田寛生(INFIGHT JAPAN 大山道場)  渋谷は、体操出身のグラップラー。21年にDEEPで藤田大和とフライ級暫定王座戦を争うなど、タイトルマッチも経験し、3月の「KROSS×OVER MMA初代フライ級王座決定トーナメント」準決勝では無敗の柔龍相手に2R ニーバーで一本勝ち。  一方の武田は、24年のTOP BRIGHTS 01アマチュア戦で1R 右ヒザKO勝ちでMVPに。3月の「KROSS×OVER MMA初代フライ級王座決定トーナメント」準決勝では、竹内悠真戦をスプリット判定で制し、決勝進出を決めた。  1R、サウスポー構えの武田は低い構えから左ストレート。その打ち終わりにダブルレッグテイクダウンを決めた渋谷に、フックガードの武田は立ち上がりに、その際で中腰から再びテイクダウンした際でパスして渋谷はサイドに。  マット中央で腰を抱いて右で脇差し。ケージまで背中で這おうとする武田を中央に戻して行く渋谷。武田はブリッジも背中を向けそうになり正対してハーフに。  再びブリッジする武田だが、押さえ込む渋谷は左の枕を解き、左の足で胴をまたいで背中を向けながら、ハーフから足関節・ニーバーへ。ヒザ上まで深く組んでいる渋谷に、武田は横回転してずらしながらいったんヒザを曲げて、トップからパウンドを狙うが、渋谷は下から外掛け、後転で崩してサドルロックで内ヒール! 横回転する武田に最後はうつ伏せになって極めてタップを奪った。 「KROSS×OVER MMA初代フライ級王座決定トーナメント」を制し、王者に輝いた渋谷は試合後、「高本道場、FIGHTER'S FLOW所属の渋谷カズキです。まずは対戦していただいた武田選手、どうもありがとうございました。3カ月間ずっと武田選手のことだけを思って、死に物狂いで頑張ってきました。彼がいたから、このような素晴らしい舞台でチャンピオンシップをすることができました。武田選手にも大きな拍手をよろしくお願いします。  格闘家として、このベルトを獲って、まだがっつり喜んじゃいけないんじゃないかなって思っています。というのも、このベルトを獲って世界に挑戦したいなと思っているからです。でも、個人としては、とても嬉しく思っています(涙を流し)。支えていただいた練習仲間、高本先生、FIGHTER'S FLOWの上田貴央さん、アキラさん。そして一番近くにいてくれた僕の家族に本当に感謝しきれないです。とても心配をかけているんですけど、もう少しだけ頑張らせてください。よろしくお願いします。以上です、ありがとうございました」とマイクで語った。 [nextpage] ▼第11試合MMA PARTセミファイナル KROSS×OVER PRO-MMA BANTAMWEIGHT(-61.2kg)FIGHT 5分3R〇鬼神光司(CAVE) [判定3-0] ※30-27×3×Jセロウ若林(SAI-GYM)  1R、サウスポーで半身に構える若林に対し、鬼神が的確に右ストレートやインローを放っていく。フックで飛び込んだ鬼神がケージに押し込むもブレイクがかかる。今度はシングルレッグで押し込む若林だがテイクダウンは取れず逆にケージを背負ってしまう。それを嫌った若林はフロントチョークで引き込むが、鬼神はケージを上手く使い極めさせない。  2R、ケージに押し込み膝蹴りと細かいパンチで攻める鬼神だが、若林は膝十字を仕掛けながら引き込み、そのままヒールフックを仕掛けていく。鬼神はそれを凌ぐが、若林は流れの中で上のポジションを奪うことに成功する。しかし鬼神はすぐに立ち上がると、ケージ際で組み合う両者。そして若林は再び引き込みながらフロントチョークを仕掛けるが、鬼神はサイドボジションに移行し、そのままラウンドを終える。  3R、しがみつくようなシングルレッグでケージに押し込む若林のしつこい組み付きに、更にしつこいスクランブルの攻防で結果的にトップからサイドを奪ったのは鬼神。鬼神が肘打ちを有効に使いダメージを蓄積させていったところで試合終了。ケージレスリング力の差を見せつけた鬼神がフルマークの判定勝ちを収めた。 [nextpage] ▼第10試合KROSS×OVER PRO-MMA BANTAMWEIGHT(-61.2kg)FIGHT 5分2R〇萩原悠人(リバーサルジム久喜WINGS)[判定3-0] ※20-18×3×鈴木陽介(今成柔術)  1R、下がる鈴木を追うのは萩原。打撃を避ける鈴木はイマナリロール、バックキックでけん制し続ける。パンチで距離を潰して組み付いた萩原はケージへ押し込む。それを嫌った鈴木は蟹ばさみで引き込むように下になる。剥がして立ち上がる萩原は前に出て圧力をかけ続けるが、攻防が噛み合わず互いに有効な攻撃はない。  2R、このラウンドもサイドキック、イマナリロールで引き込む鈴木に萩原はトップキープをしながらパウンドを放って行く。下から腕を抱え関節技を狙っていく鈴木だが、萩原は上手く対処し極めさせない。残り30秒、萩原がガードから立ち上がるとお互い打撃の攻防となるが、決定打が見られないまま試合終了。  レフェリーは終始トップキープをし続けた萩原の手を挙げた。 [nextpage] ▼第9試合KROSS×OVER PRO-MMA LIGHTWEIGHT(-70.3kg)FIGHT 5分2R〇堀 淳一郎(ALLIANCE)[2R 1分13秒 TKO] ※三日月蹴り×梅本弘祐(OVER THE TOP) ▼第8試合KROSS×OVER PRO-MMA BANTAMWEIGHT(-61.2kg)FIGHT 5分2R〇角よしろ(GO Fighting Gym) [1R 3分46秒 TKO] ※右ストレート×ダッキ浅草7丁目(浅草イマジナリー) ▼第7試合KROSS×OVER PRO-MMA FEATHERWEIGHT(-65.8kg)FIGHT 5分2R〇太田翔一郎(CB IMPACT)[1R 0分29秒 TKO] ※パウンド×土屋信志(フリー) ▼第6試合KROSS×OVER MMA Sクラス -70.3kg FIGHT 3分2R×立石康平(BATTLE-BOX)[判定0-3]〇橋本哲一(INFIGHT JAPAN 大山道場) ▼第5試合KROSS×OVER MMA Sクラス -56.7kg FIGHT 3分2R△坂本寿希(リーブルロア)[判定1-1]△森本直哉(フリー)※坂本は金網掴みにより減点1 ▼第4試合KROSS×OVER MMA Sクラス -56.7kg FIGHT 3分2R×須鎗海羅(アルファジム)[判定0-3]〇後藤颯太(津田沼道場)※須鎗は金網掴みにより減点1 ▼第3試合KROSS×OVER MMA Sクラス -59kg FIGHT 3分2R〇松本恵太郎(K-Clann)[判定3-0]×藤倉有規(INFIGHT JAPAN大山道場) ▼第2試合サブミッションオンリーグラップリング 前日-61.2kg契約7分1R×橋本敦貴(X-TREME EBINA)[判定1-2]〇澤井雅登(トライフォース池袋) ▼第1試合サブミッションオンリーグラップリング 前日-65.7kg契約7分1R×萩原大揮(リラクシン柔術) [1分36秒 ストレートフットロック]〇浜名海歩(X-TREME EBINA)  両者開始と同時にシッティング。ベリンボロを狙い足を取っては回る攻防が続く。先に深く萩原の足を引き付けたのは浜名。そのまま回転を許さずアオキロックを仕掛けると萩原は堪らずタップ。浜名が強烈な極め力を見せつけた。
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