2025年8月2日(土)東京・大田区総合体育館『ABEMA presents RISE WORLD SERIES 2025 TOKYO』の追加対戦カードが、7月2日(水)都内にて行われた記者会見で発表された。
6月21日の『RISE WORLD SERIES 2025』で開幕した「GLORY×RISE LAST FEATHERWEIGHT(-65kg)STANDING TOURNAMENT」の1回戦4試合が決定。
RISEスーパーライト級2位・麻火佑太郎(PHOENIX)がエドゥアルド・カタリン(スペイン/Moi Rui & Shsi Team)と、RISEスーパーライト級5位YURA(ダイアタイガージム)がコン・デシャン(中国/象王格闘倶楽部)と対戦する。
麻火はKNOCK OUTとREBELSでキャリアを積み、2022年2月からはRISEを主戦場に。2024年4月には『ONE Friday Fights』に参戦し、セクサンに完勝する番狂わせを起こした。6連勝で9月にチャド・コリンズに挑んだが初回KO負け。12月はヤン・カッファから逆転KO勝ちを奪った。2025年3月、白鳥大珠とRISEスーパーライト級王座決定戦を争い、ダウンを奪うも惜敗。相手の攻撃をマタドールのようにかわし、自分の攻撃を当てる独特のスタイルに開眼した。戦績は17勝(4KO)10敗。
カタリンは初来日で戦績は17勝3敗1分。スペイン国内王者で、SNSでも人気がありインフルエンサー的な存在なのだという。
会見に出席した麻火は「タイトルマッチに敗れてしまってかなり長い期間苦しくて、メンタル的にもかなり落ちていたんですが、こうしてまた世界と戦えるチャンス、一番になれるチャンスをいただいたので、しっかりと勝ち上がって。11月にシードはまだ誰か未定ですが、僕的には原口(健飛)選手と戦って決勝で白鳥(大珠)選手かチャド・コリンズ選手にリベンジしたいと考えています。自分の想像通りにトーナメント進んで優勝できるように全力で頑張りますので、また期待していただければと思います」と挨拶。
対戦するカタリンについては「かなりアグレッシブなファイターで、過去の試合とスタイルが変わっていないので今もそのスタイルを強化していると思いますけれど、もらったら危ないというのはありますが、この選手に負けていたら世界を獲れるレベルじゃないし、終わりだなと思っているので、しっかり圧倒して完勝したい。今回は倒しに行こうと思うのでKOを狙っています」と評し、KOすると意気込み。
6月21日の『RISE WORLD SERIES 2025』で行われたトーナメント開幕戦については「ボボ・サッコ選手を楽しみにしていたんですけれど、思ったよりもパワーだったりはないと思って。テクニックがある選手だと思ったので、自分と戦ったらどうだろうなと考えながら見ていました。その次の試合のアイトール・クリート選手にビックリして。相手選手もどんどん前へ出て来る選手だったんですけれど、上手くいなして三日月を刺してストレートも当てて。本当にテクニシャンだなと思いました。RISEやGLORYに出ていない選手でもああいう強い選手がいっぱいいるので、GLORY側のトーナメントも凄く楽しみです」との感想。
白鳥戦後にメンタル的に落ちたとのことについては「最後の3R目のダウンがラスト15秒くらいだったと思うんですけれど、その15秒が無限に頭の中でループして、気持ち悪くなるくらいずっとあのシーンが蘇ってきて。試合終わってベルトを持っていたのは白鳥選手で、その後もベルトを持っている状況で。獲れなかった自分と獲った白鳥選手のギャップにメンタルをやられてしまいました」という。
その経験を踏まえて「この間の試合は平常心すぎたというか、落ち着きすぎていたと思っていて。5Rだったのもありますがとにかく集中して平常心でやり切ろうと思っていたんですが、自分がダウンを取った時にスタミナとかを捨てて倒しに行けてたらどうなったのかなと思いますし、そこで挑戦できない自分の弱さがあった。次の試合は相手もかなりアグレッシブなので、それを超えるくらい攻撃的に行って怖さを見せて勝ちたいと思っています。その怖さがないと世界と戦っていけないので、そこを期待していただければと思います」とした。
YURAはK-1甲子園準優勝、第4代IKCウェルター級王座、初代ジャパンカップ同級王座、突破70㎏以下級王座、RKSウェルター級王座を獲得。「一番手っ取り早く有名になるため」の手段としてBreakingDown出場を選び、2023年5月から出場。2024年12月にトーナメントを制して初代BreakingDownフェザー級王者となった。RISEには2023年12月の『RISE WEST』から出場し、2024年10月には木村”ケルベロス”颯太をOFGマッチでKO、2025年3月には山口裕人もKOしてプロ戦績は15勝(7KO)1敗。唯一の黒星は『雷神番外地』で朝久泰央に付けられたもの。
デシャンは身長180cmで戦績は35勝10敗。身体が強く、アグレッシブな選手だという。
会見に出席したYURAは「前回3月のOFGマッチで拳を怪我していたんですが、やっと治って大会に出ることが出来ます。対戦相手は経験が多い中国人選手でだいぶ強そうですが、一戦一戦しっかり勝って優勝したいと思います」と挨拶。
対戦するデシャンについては「身長が高い選手で、距離を詰めて圧をかけて打ち合いに行くスタイルだと思います」と評する。
6月21日の『RISE WORLD SERIES 2025』で行われたトーナメント開幕戦を見ての感想は「外国人の身体の柔らかさ、多彩な技、身体も強いと思いました」というもの。短期間で世界トーナメントに出場する位置まで来たことには「皆さんテレビとかYouTubeで見ていた強い選手なので、そこに並べたことは嬉しく思います」と話した。
7月13日にはBreakingDownでのタイトルマッチが決まっているが、「怪我する前に倒せばいい話なので、そこは頑張ります」と心配はないとする。
もし仮に、YURAが怪我をして出場できなかった場合はどうするのかと聞かれた伊藤隆RISE代表は「怪我に関してはしょうがないと思います。BreakingDownの試合が先に決まっていたのでどうしても出なければいけないのは理解しています。YURAならスカンッとやってくれると思っています。その時はその時で対応しないいけませんが、今は参戦してもらう形で動いていますね」とした。
GLORYサイドの1回戦では、WLF -63kg世界王者デニス・ウォシク(ドイツ/Amrani Palace)vs.Enfusionフェザー級王者デニス・デミルカプ(トルコ/Elite Training Center/Team Elite Amsterdam)と、アシュラフ・アーシラ(イタリア/Hammer crew 69/ Empire Fight gym)vs.ISKA K-1ルール インターコンチネンタル王者ルーニス・セイング(アルジェリア/Naito Gym Brussel)の2試合が決定。
ウォシクは48勝(9KO)9敗1分、デミルカプは14勝(10KO)5敗、アーシラは40勝(13KO)13敗、セイングは19勝(12KO)4敗1分。
4選手に関しては、GLORYのマッチメイカーであるロビー・ティマーズ氏からのコメントが読み上げられた。
「デニス・“トラブルメイカー”・ウォシクは現在世界トップクラスのフェザー級の一人として頭角を現しています。GLORYで現在5勝2敗の戦績を誇り、ヤン・カッファやベルジャン・ペポシら強豪にも勝利しています。GLORY参戦前は中国で行われたトーナメントでも優勝経験があります。しかし、彼の前に立ちはだかるのは“バッドボーイ”デニス・デミルカプです。デミルカプはペポシとの激しいライバル関係にあり、GLORY100を前に注目を集めていました。僅差の判定でその試合に負けてしまいましたが、彼への期待はますます高まるばかりです。
もう1試合は、ヨーロッパ出身で経験豊富な2人がGLORYに参戦し、世界の舞台で名をはせようとしています。イタリアのアーシラはフランスのファイターとの対戦経験が豊富で、最近高評価のレミー・パラにも勝利しています。プロ67戦目になるアーシラは持ち前のパフォーマンスで存在感を示し、自身の名を世に知らしめようとしています。対するアルジェリアのセイングはアーシラほど試合数は多くないですが、圧倒的なパワーを誇りこれまでの試合で65%という驚異的なKO率を誇っています」