2025年6月27日(金)タイ・ルンピニースタジアム『ONE Friday Fights 114』(U-NEXT配信)にて、アトム級ムエタイ3分3Rで吉成名高(エイワスポーツジム)と対戦するバンルーロック・シットワチャラチャイ(タイ)のインタビューがONE Championship公式サイトにて公開された。
28歳の“ノックアウト・ムエタイファイター”と紹介されたバンルーロックは、オムノーイスタジアムの105ポンド(ミニフライ級)と108ポンド(ライトフライ級)の2階級制覇。ONEでは3勝(3KO)で全試合において35万バーツ(約155万円)のボーナスを獲得している。
バンルーロックは語る。「トゥプティムトン(2014年10月、ONE2戦目)をKOした試合は、ムエタイファンが私にもっと注目し始めるきっかけとなりました。彼は長い間KO負けを喫していなかったからです。そして、あの試合で私は初めてキックボクシングのステップをムエタイの武器に取り入れました。より速い攻撃とより速いステップを備えた、ボクシングファンがタイのボクサーが使うのをあまり見ない新しいムエタイスタイルが生まれました。その結果、試合後の反響は非常に大きかったのです」と、タイ代表として世界アマチュアキックボクシング選手権で2度の金メダルを獲得した経験から自身のスタイルにステップを取り入れたのだという。
「前回の試合でも、ムエタイとキックボクシングをミックスしたスタイルで戦い、TKO勝ちしました。このファイティングスタイルが私のアイデンティティになったと思います。キックボクシングのナショナルチームでの経験が大きな助けになったと感謝しています。3試合で得たボーナスは、自分の養鶏場に投資し、将来ガーデンハウスを建てるための土地購入資金も確保しました」と、ムエタイとキックボクシングを融合した自分のスタイルを確立させたとする。
名高については「ナダカは非常に優れたボクサーです。弱点はほとんどありません。彼の強みは、打撃と出入りの俊敏性です。そして何より、鋭い観察眼を持つ彼は、簡単にKOやダウンをさせられるようなボクサーではありません。油断して突進すれば、間違いなく強烈な一撃を食らうでしょう」と、名高のスピードと目の良さを警戒。
しかし、バンルーロックは「今回の試合では、特にディフェンスに重点を置きます。できる限り慎重に戦い、いつも通りムエタイの武器をすべて準備します。スピードと鋭さに関しては、ナダカに負けることはないと思います。ムエタイの経験が豊富で、さらに全国レベルのキックボクシングのスキルも備えているからです」と、スピードと技の鋭さで劣ることはないとする。
さらに「ナダカは、私のようなキックボクシングスタイルを使うタイのボクサーに出会ったことがないはずです。これは試合のターニングポイントになるかもしれません。リング上でどのように対抗していくのか、じっくり見守る必要があります。きっと面白い頭脳戦になるはずです」と、キックボクシングスタイルも取り入れた自分のスタイルは名高にとって未知数の戦いになるであろうと話す。
最後にバンルーロックは「ムエタイを始めてから最も重要な試合なので、これまでの経験をすべて活かして最高のパフォーマンスを見せたい。115ポンド級の世界最強のファイターに勝てるかどうかの試金石だ。もしナダカに勝てたら、私の人生は完全に変わるだろう」と、名高戦にすべてを懸けて勝てれば人生が変わるとした。