極真会館の第1回全日本空手道選手権大会の優勝者として知られる、山﨑照朝氏が22日に胆管がんのため亡くなった。SNSにて家族が発表した。77歳だった。
【写真】第1回全日本選手権、ライバルと言われていた“城西の虎”添野義二(右)に得意の上段廻し蹴りを見舞う山崎 山崎氏は1947年7月31日、山梨県出身。高校生の時に極真会館総本部に入門し、山梨県から片道4時間かけて道場に通った。1969年には当時大ブームを巻き起こしていたキックボクシングに出場。同年9月に開催された極真会館主催の『第1回オープントーナメント全日本空手道選手権大会』では優勝を果たし、初代王者となった。
優勝した時は日本大学に在学中で“日大の竜”の異名を持ち、上段廻し蹴りを得意技とした。劇画『空手バカ一代』でもその活躍が描かれ、スター選手となった。第2回全日本選手権で準優勝した後、一度引退したが第4回全日本選手権で復帰。1973年の第5回全日本選手権では決勝へ進出し、盧山初雄と極真史に残る名勝負を展開、準優勝を収めた。
引退後はデイリースポーツ、東京中日スポーツで記者として活躍していた。
胆管がんとの闘病生活でも、最後まで弱音を一切吐くことなく、周囲に気遣い、毅然とした姿勢を貫いたという。