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【UFC】ラウントリーJrがカーフ効かせてヒルを完封、3連敗中フィジエフが3連勝中のバハモンデスに判定勝ち、ムサエフがオルロバイのキムラに1Rタップ。大歓声のなかサディコフがTKO勝ち、韓国勢が連勝、コ・ソクヒョンがエリオットに完勝、パク・ジュンヨンが反則受けるも判定勝ち、堀口恭司の代役マクスムが大健闘もウランベコフが判定勝ち

2025/06/22 01:06
【UFC】ラウントリーJrがカーフ効かせてヒルを完封、3連敗中フィジエフが3連勝中のバハモンデスに判定勝ち、ムサエフがオルロバイのキムラに1Rタップ。大歓声のなかサディコフがTKO勝ち、韓国勢が連勝、コ・ソクヒョンがエリオットに完勝、パク・ジュンヨンが反則受けるも判定勝ち、堀口恭司の代役マクスムが大健闘もウランベコフが判定勝ち

(C)Zuffa LLC/UFC

 2025年6月21日(日本時間21日25時)、アゼルバイジャン・バクーのバクー・クリスタル・ホールにて『UFC Fight Night: Hill vs. Rountree』(UFC Fight PassU-NEXT配信)が開催された。

『UFC Fight Night: Hill vs. Rountree』速報

▼ライトヘビー級 5分5R
〇カリル・ラウントリー・ジュニア(米国)14勝6敗(UFC10勝6敗)206lbs/93.44kg
[判定3-0] ※50-45×2, 49-46
×ジャマール・ヒル(米国)12勝4敗(UFC6勝4敗)206lbs/93.44kg

 UFC初のアゼルバイジャン大会のメインイベントはライトヘビー級(5分5R)で、元王者と元タイトルコンテンダーの対決が組まれた。前日計量は両者ともに206ポンド(93.44kg)でパス。

 元王者のヒルは、プロハースカが返上したベルトをグローバー・テイシェイラと争い、テイシェイラの組みに打撃で上回り、判定勝ちで王座を獲得。しかし、アキレス腱断裂の負傷で王座を返上すると、24年4月の『UFC300』での復帰戦でアレックス・ペレイラと対戦し、1R KO負け。25年1月の前戦では、イリー・プロハースカとの元王者対決で3R TKO負けして2連敗中。34歳。

 ラウントリーは、2021年から23年まで5連勝。元K-1ファイターのグーカン・サキにも1RKO勝ちするなど、UFC9勝中7勝がKO勝ちのストライカー。24年10月に、アレックス・ペレイラの王座に挑戦。右を当ててペレイラからニアダウンを奪うなど序盤で攻勢に立つも、4RにKO負け。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。35歳

 1R、ともにサウスポー構え。中央に出るヒルに、ラウントリーJrはゆっくり前に。ヒルは左カーフ。ラウントリーJrは鉄槌パンチ、左カーフを返す。

 左カーフを当てるラウントリーJr。左ストレートから左カーフを当てるヒル。左ボディストレートを伸ばすヒルに、ラウントリーJrは左カーフ。ヒルも左カーフ。ラウントリーは関節蹴りを突く。

 左カーフのヒルに、左オーバーハンドを狙うラウントリーJr。得意の左ミドルをヒット。カーフの数はヒル。ミドルはラウントリーJr。

 2R、サウスポー構えからワンツーはまだ遠いラウントリーJr。さらにカーフにヒルの身体が流れる。ラウントリーJrの左カーフに身体が落ちたヒル。詰めてきたヒルにサークリングしたラウントリーJrは右関節蹴り。さらに左カーフ! ヒルはオーソにスイッチし、前足を変える。

 じりじり詰めるヒルも左カーフ。ラウントリーJrは右から左カーフ。ヒルの詰めをさばいて左ハイもスリップ。そこを詰めて左フックのヒルだが、ラウントリーJrはすぐに立ち上がり、カーフを突く。ラウントリーJrのラウンドに。

 3R、ヒルの右の打ち終わりにワンツーで詰めるラウントリーJr。互いに右をアゴもとに突く。ラウントリーJrはオーソのヒルに奥足のカーフ! 足を潰してさらに左! ダウンしたヒルはすぐに立ち上がる。

 ヒルの入りに左ストレートを突き、左ミドル、左インローと左の蹴りを上下に突くラウントリーJr。詰めて来たヒルにここで右で前手フック! ダウンしたヒルに深追いはぜず。立つヒルはホーンにゆっくりコーナーに戻る。

 4R、ステップが落ちないラウントリーJrはインロー。左オーバーハンド。さらに左のフェイントからオーソに構えたヒルに右カーフを当てる。ボディ打ちのラウントリーJrは左ミドル。さらに左オーバーハンド、右関節蹴り。ヒルの左ジャブをかわし、ヒルは右も踏ん張りが効かないか。慎重に積み上げるラウントリーJrは左オーバーハンド、さらに右フック。ここはかわしたヒルだが、左目尻から出血。

 5R、ワンツーのボデイ打ちから前に出たラウントリーJr。右フックをかわしたヒルは左ジャブも遠い。ヒルの左カーフにラウントリーJrは右前手フックを狙う。右から左オーバーハンドも。胸もとで受けるヒルはサウスポー構えにして前に。左足でロー。ラウントリーJrは右関節蹴り、左前蹴り。左ミドルのヒルに、ラウントリーJrは右ストレート、左カーフ。ヒルの入りに左を合わせる。ヒルのジャブをさばくラウントリー。

 判定は3-0(50-45×2, 49-46)で前足に左右カーフを効かせ、左右フックでダウンを奪ったラウントリーJrが勝利。

 試合後、ラウントリーは「まずバクーに感謝の言葉を述べたいと思います。あなたたちは本当に素晴らしいです。正直、この場所は一生忘れないでしょうし、また戻ってきたいと思っています。でも、本当にありがとう。あなたたちのおかげで、この経験は本当に素晴らしいものになりました。

 最初から言っていたように、私はジャマルを軽視してここに来たわけではありません。自分自身と能力に自信を持っていましたが、彼を軽視はしなかった。計画は賢明に動くことでした。アレックス(ペレイラ)戦ではいくつかのミスを犯したから、違う決断をしなければならない。“行け、行け、行け、行け、行け”と急ぐ必要はない。やるべきことをやるだけだ。そしてラウンドをリードしていれば、それを確保して、賢いプロのチャンピオンレベルの選手として振る舞う。それがチャンピオンの考え方だと思う」と、慎重になった試合を振り返った。

 そして、「みんな知っていると思うけど、私は何度も言っている。『チャンピオンになりたい』。だから、次に何があるかは分からない。やるべきことがあるのは分かってる。でも、もしその間に誰かと戦うならやる。ベルトを取り戻すか、ベルトを懸けて戦うために近づくなら、何でもやる」と、あらためて王座を目指すことを表明した。

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