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レポート

【UFC】ラウントリーJrがカーフ効かせてヒルを完封、3連敗中フィジエフが3連勝中のバハモンデスに判定勝ち、ムサエフがオルロバイのキムラに1Rタップ。大歓声のなかサディコフがTKO勝ち、韓国勢が連勝、コ・ソクヒョンがエリオットに完勝、パク・ジュンヨンが反則受けるも判定勝ち、堀口恭司の代役マクスムが大健闘もウランベコフが判定勝ち

2025/06/22 01:06

▼ライト級 5分3R
〇ラファエル・フィジエフ(アゼルバイジャン)13勝4敗(UFC7勝4敗)155.5lbs/70.53kg
[判定3-0] ※30-27×3

×イグナシオ・バハモンデス(チリ)17勝6敗(UFC6勝3敗)※UFC3連勝でストップ 155.5lbs/70.53kg

 フィジエフは、カザフスタン出身・キルギス育ち、アゼルバイジャン国籍。ライト級11位。

 11歳からムエタイを始め、その後はムエタイと並行してコンバットサンボ、ボクシング、柔術、レスリングなど様々な格闘技を始めた。トヨタ・ムエマラソン出場経験もあり、アマチュアムエタイでは2016年に世界選手権で銅メダルを獲得。2015年、プロMMAデビュー。2020年から6連勝で22年に ハファエル・ドス・アンジョスを5R KO。その後、ジャスティン・ゲイジーに2度、マテウス・ガムロに負傷で敗れ3連敗中も、前戦は緊急参戦だった。32歳。

 バハモンデスは、UFC3連勝中。チリ出身、シカゴ在住のMMAストライカー。WKN南米王者であった父親の影響でケンポーカラテを習い、10歳からキックボクシングを経験し、14歳の時にアマチュアキックボクシングのチリ国内王者となり、35勝0敗1分の戦績を残した。その後、MMAを習得するために16歳の時に米国マイアミへ渡り、翌年にイリノイ州シカゴへ拠点を移した。2015年11月21日、プロMMAデビュー。20年11月、Dana White's Contender Series 34でエドソン・ゴメスと対戦し、右前蹴りで2RKO勝ちを収め、UFCとの契約を獲得。

 UFC初戦でジョン・マクデッシにスプリット判定負けも、以降3連勝。2023年8月にルドビト・クラインに判定負けしたが、24年4月にクリストス・ジアゴスを左ハイキックで1R KOに下すと、続く24年9月のノーチェUFCで、メキシコのマヌエル・トーレスは右で2度のダウンを奪ってパウンドでTKO。25年3月の前戦でランカーのジェリン・ターナーに三角絞めを極めて2つめの一本勝ちをマークした。17勝中11のKO・TKO勝ち。27歳。

 1R、ともにオーソドックス構え。191cmの長身のバハモンデスはスイッチを繰り返し、互いに喧嘩四つでロー。フィジエフもスイッチを相手に合わせて右を突くが遠い。右サイドキックのバハモンデスに、右ミドルを返すフィジエフ。中に踏み込み右から左フック。バハモンデスは左インローを返す。

 慎重に詰めるフィジエフは歩きながら左ミドル。右から左。バハモンデスはサイドキックを今度は顔面に狙う。かわすフィジエフは左前手フックで飛び込み。さばいたバハモンデスは右のバックピンキックの2発目を当てる。かかと落としを見せたバハモンデスが前に出てホーン。ともに手数少ないが、ミドルを当てたフィジエフのラウンドか。

 2R、ともに蹴りから。左右の蹴りをジャブのように使うフィジエフは、バハモンデスの右ハイをスウェイでかわすが上体が上がったところにバハモンデスは詰めて右ヒザ。離れてワンツーから右差しで組み。体を入れ替えたフィジエフがヒジを突いてスタンドに。

 バハモンデスはフェイントから首相撲ヒザ。離れてフィジエフはオーソから左ミドルをヒット。バハモンデスの右ハイ、後ろ廻し蹴りを見切ってかわす。長い蹴りに対し間合いを詰めて左ミドルのフィジエフはボディフックも。バハモンデスも右ハイ。

 詰めてダブルレッグテイクダウンのフィジエフは右のパウンド。立たせて左を振ってダブルレッグテイクダウン。そこにバハモンデスは三角絞め狙いも組めず。下のままのバハモンデスに鉄槌。バハモンデスも立つ。詰めるバハモンデスに右ヒザを合わせたフィジエフ。バハモンデスが後転して立ち上がりホーン。

 3R、ワンツーの右をボディに突くフィジエフ。バハモンデスの右ハイをスウェイでかわして詰めて近距離で左フック。左ジャブからスイッチしてワンツーのバハモンデス。後ろ廻し蹴りをかわしたフィジエフはバハモンデスのダブルレッグをがぶって、ガードのバハモンデスにつきあわず。左から右アッパーのフィジエフ。バハモンデスの右ハイを潜るフィジエフを押し込むバハモンデスだが、テイクダウン出来ず。フィジエフは突き放す。ワンツーで前に出て近い距離でも戦うようになるバハモンデスに、フィジエフはダブルレッグテイクダウン! 上からヒジ! バハモンデスの得意の下からヒジも。離れるフィジエフに、バハモンデスは足関節狙いも、そのままマウントを奪うフィジエフがパウンド。ホーン。

 判定は30-27×3のフルマークで、地元フィジエフがTD&打撃を入れてバハモンデスに完封勝ち。試合後、「これは非常に良い戦いだ。俺は“自分の家”で負けるわけにはいかない。これらの勝者たちの前で負けるわけにはいかない。私たちは人間か、それとも勝者か。アゼルバイジャンは勝者だ。これらの人々はこの幸せに値する。彼らは笑顔と叫びで幸せを表現する。あなたはこれらの人々がそれに値するのを理解し、俺はここで故郷を代表できることを幸せに思う。(今後について)昨日、ロケットに問題を抱えているのを見た。俺はロケットマンだ。月まで送ってくれ。俺の原動力はビジョンだ」と語った。

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