2025年6月21日(土)神奈川・横浜BUNTAI『RISE WORLD SERIES 2025』の前日公開計量&記者会見が、20日(金)横浜市内にて行われた。
メインイベント(第14試合)のISKA K-1ルール世界ストロー級(-51.5kg)王座決定戦3分3R延長1Rで対戦する、那須川龍心(TEAM TEPPEN/第3代RISEフライ級王者)は51.45kg、ハマダ・アズマニ(モロッコ/アルティメットファイトスクール/ISKA K-1ルール 世界フェザー級王者)は51.4kgでそれぞれ計量をパス。
初来日のアズマニは「明日は強い選手と戦えることを楽しみにしています。ベルトを懸けての試合になるので、自分の勝つ姿を日本のファンに見せたい」と挨拶。
那須川は「いい練習を積めて整った状態で来れました。自分のためにやっている格闘技を皆さんに応援してもらえて幸せだと思います。自分勝手にやってる格闘技で恩を返せたらと思います。明日は全てを見せます」と意気込みを語った。
初めて顔を合わせた印象を聞かれると、アズマニは「彼の兄の名前を知っている。彼自身も強い選手だが、彼より自分が強いところを実際に見せてベルトを勝ち取りたいと思います」、那須川は「もっと身長が大きいと思っていたんですが、思ったより…で。リーチの差もないと思って。でも足が長いと思いました。羨ましいです」とそれぞれ評した。
アズマニは3階級上のISKA K-1ルール世界フェザー級王座を持っているが、なぜそんなに上の階級で戦ったのかを聞かれ「普段は55kgで試合をしているけれど、57kgでも試合が出来るチャンスがあったので挑んで勝ち取ったものです」とし、「今回の試合の方が57kgより素早く動けて、なおかつ全力で挑めると思います。日本の皆さん、このような試合のチャンスをくださってありがとうございます」と、-51.5kgでの試合に自信をのぞかせる。
那須川は、初のビッグマッチでのメインイベント、タイトルマッチ、11連勝がかかった試合と様々なプレッシャーがありそうなシチュエーションだが「いつも通り、明日が試合って感じがしなくて試合やるんだって感じで。いつも通りプレッシャーは感じてないですね」と、いつもと変わらない平常心だというハートの強さ。
兄の天心も巻いていたISKAのベルトを前にして「昔から見ていたベルトなので、これが手に入るのが楽しみだし、ワクワクします」との気持ちも話した。
当初発表されていた3分5Rから3分3R延長1Rになった経緯について、同席したISKA日本代表の中崎寿光氏は「K-1スタイルのルールが5月1日から改正されました。政府からの許可が出ないと出来ない国もあり、例えばフランスは許可が降りていないのでこれまで通り5Rで行われるのですが、日本は5月1日からのスタートとなる3分3R延長1Rの新しいルールで行われます」と説明。
また、現在のISKAの世界王座一覧にストロー級がないことについては「ヨーロッパの選手に51.5kgが全くいなかったので一時休止していたのですが、今回12年ぶりに戻ってきた形になります」と、12年ぶりに復活したタイトルであると説明した。
もし手にすれば12年ぶりのISKA K-1ルール世界ストロー級王者誕生となることについて、どう思うかと聞かれた那須川は「これを獲って階級を上げようかと思っているので、また12年間くらいそのカテゴリーがなくなるのかなと思います」と、王座を獲得したら53kgに上げる予定であるとし、再び何年間も王者がいない階級になるのでは、と笑った。
那須川には「那須川家の最高傑作になれるんじゃないか。天心と自分を比べてどう思うか」との質問が飛び、那須川は「どこをもって超えたのかが分かっていないので難しいですね。世間にそこを認めさせることですかね。全国的にはまだ早いだろと言われていると思うので、そこを認めさせればなれるんじゃないですか。自分は最高傑作になりたいと思っています」と、那須川天心をも超える存在になりたいと言い放つ。
【写真】「ベルトは俺のもんだ」と引っ張るアズマニに那須川は苦笑 では、天心以上の存在になるにはどうすればいいと思うかとの問いには「今の階級だと難しいです。53kgに上げればもっと強い人がいるので、そこに挑んで倒していけば。それと、前に天心とやったアイツとかとやって比べて見てもいいと思いますし。自分なりの道を見つけて自分をもっと出していけば、自分の個性が出てくるんじゃないですかね」と、フライ級よりも選手層の厚いスーパーフライ級に上げて勝つことと、天心と戦った相手とも戦って違いを見せていくことだとした。
会見の最後には、11月2日に両国国技館にて『RISE WORLD SERIES』の開催が決定したことも発表された。伊藤隆RISE代表によれば「オールスター戦になる」とのこと。